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自主管理・管理委託・サブリースを比較!~知っておきたいサブリース新法~

最終更新日: 2022.11.04

最終更新日:2022年3月17日

賃貸経営では適切に物件の管理を行っていくことが重要です。

管理の良し悪しは、入居者様の住まいへの満足度や建物及び設備の維持保全に影響を与えるからです。
物件管理を実施する形態は、自主管理・管理委託・サブリースに分けられます。

大家さんご自身の現在置かれている環境や今までのご経験、知識の量によって管理形態の選択肢は異なりますが、各種管理形態を理解して自分に合った管理形態を選択することが大切です。

この記事では各種管理形態(自主管理、管理委託、サブリース)について取り上げていきます。

この記事のポイント
  • 【自主管理・管理委託・サブリースの各種管理形態を理解して、ご自身に合う管理形態を選択することが大事である】
  • 【消費者を守る為にサブリース新法ができた】
  • 【自分に合う管理形態は?】

各種管理形態を理解して、ご自身に合う管理形態を選択することが大事である

賃貸経営をしてみたい、物件を所有してみたいという方々に、まずは大家さんが行う建物賃貸管理の業務について解説します。

建物管理業務は下記項目に分けることができます。

  1. (1)募集管理業務    →入居者募集活動・入居者の審査と選定・賃貸借契約の締結等
  2. (2)家賃管理業務      →毎月の家賃の入金確認・滞納家賃の督促・回収等
  3. (3)契約管理業務    →契約の更新(又は再契約)・退去手続き・敷金の精算・原状回復等
  4. (4)建物管理業務    →法定点検・定期清掃・建物及び設備の修繕・大規模修繕等
  5. (5)トラブル管理業務    →入居者間のトラブル対応・近隣とのトラブル対応・漏水や設備機器の故障等の対応等


上記の建物管理業務を行なう場合、⒈自主管理、⒉管理委託、⒊サブリース の3つの形態が存在します。


どの形態を選択するかによって、心理的負担・時間的負担・経済的負担を軽減することができます。


まずは、それぞれの管理形態の負担面から、メリット・デメリットを確認していきましょう。

賃貸管理事業の管理形態とその概要

それぞれの管理形態のメリット・デメリットはこのようになっています。

管理形態①・自主管理

ポイント・全ての管理業務を大家さんが自分自身で行う方法。


【メリット】

主に自分自身が役務を提供することで管理委託手数料が掛からないことから経済的負担が少ないことが挙げられます。
管理業務に係る実費を除き、管理委託手数料等の費用の支出を他の形態よりも抑えることができます。


【デメリット】

主に心理的負担や時間的負担が大きいことが挙げられます。

(1)募集管理業務・⑵家賃管理業務・⑶契約管理業務・⑷建物管理業務・⑸トラブル管理業務 を原則的には全て、自ら行わなければなりません。

特にの漏水対応や故障対応など急を要する業務や、⑵の家賃滞納や⑸のクレームの対応などを休日・夜間に関わらず自分で行なうことによって体力・気力が疲弊してしまう場合もあります。
また、の修繕など専門知識を必要とする業務では適切な判断ができないと、建物の故障が相次いだり、老朽化を早期に招いたりする可能性もあります。

加えて、逆に適正な修繕範囲や金額を理解していないと余計に経済的負担が掛かってしまう場合もあります。

【業務における責任範囲】

主に、全ての業務における責任を大家さんが負わなければなりません。

管理形態②・管理委託

ポイント・管理業務の全部または一部を管理業者に委託する方法。

【メリット】

主に自主管理に比べて、心理的負担や時間的負担が少ないことが挙げられます。
自分が苦手とする分野や、時間を要するような分野をプロに委託することで、自分の時間を確保することが可能になり、心理的負担も減ります。
の入居者間のトラブルも、原則的には委託管理業者が処理を行ない、のような専門知識を有するような大規模修繕を行なう場合でも、プロのアドバイスのもと、計画的に工事を実施することが可能になります。

【デメリット】

委託する業務の分だけ管理委託手数料等の支出があります。管理の窓口を分けてしまった場合(家賃管理と設備管理、建物管理など)には、管理会社とのやりとりを煩雑にしてしまう場合もあります。


【業務における責任範囲】

原則的にこの形態においては、管理会社に受託業務の履行責任がありますが、最終的に入居者に対する全ての責任を大家さんが負わなければなりません。

管理形態③・サブリース

ポイント・管理業務をほぼ全般的に管理業者に委託できる形態です。

【メリット】

管理委託方式よりも更に、心理的負担や時間的負担が少なくなる場合があります。

サブリース契約は一括してサブリース業者へ賃貸するため、安定的な家賃収入になります。融資をしてくれる金融機関にとっても、決まった家賃収入が見込めることは少なからずプラスの評価につながる可能性があります。

大家さんから見て賃借人はサブリース業者ですから、上記業務のうち建物管理業務以外は、サブリース業者と入居者との間で解決すべき問題となりますので煩雑な賃貸経営業務の多くから大家さんは解放されます。

入居者募集も、申し込み者の審査も、家賃の入金管理も、サブリース業者が賃貸人として行なってくれます。また、サブリース契約期間中においては空室の有無に関わらず、一定額の家賃が保証されます。

委託管理では最終的に大家さんが責任を負わなければならなかったの入居者間のトラブルは、入居者に対する貸主であるサブリース事業者が解決してくれます。

実際の入居者に家賃の滞納があった場合でも、あくまで賃貸借契約上はサブリース業者と入居者間の話であり、大家さんはそのトラブルに巻き込まれることは原則的にはありません。

賃貸経営にまだ慣れていない人や、時間的・心理的負担を減らしたい人、他に本業があるサラリーマン大家さんなど、専業大家さんではない方々には、比較的向いた管理形態といえます。


【デメリット】

委託管理に比べて経済的負担が大きく、賃貸経営の実態が見えにくい場合があります。

また、大家さんの希望通りに入金がされない例としては「免責期間」というものがあります。
実際は入居者が入居していた期間であってもこの契約によって家賃がサブリース業者に入金されていたとしても大家さんには入金されないというもので、サブリース業者によってその条件は様々です。

なお、サブリースは委託管理と比較して受託業者が負うリスクが多いので、管理委託手数料が高めに設定されていることが一般的です。

【業務における責任範囲】

入居者との契約管理業務や家賃の集金業務に関しては、大家さんは直接的に責任を負うことはありませんが、⑸の大規模修繕費用や⑶の原状回復費用のうち貸主負担分に関しては原則的に大家さんが負担しなければなりません。

なお、サブリース業者によって、サブリース契約の内容は異なっているので、説明をきちんと聞いて、大家さんの責任範囲、経済的負担の範囲を理解しておくことが大切です。


以上のように、賃貸管理業務には3つの管理方式があります。この中から自分の賃貸経営政策に合致する管理方式を選択できるようになることが、あなたにとっての「賃貸経営初めの一歩」になる訳です。これは直感やフィーリングで決められるものではありません。じっくりと決めたとしても遅すぎることはないと思います。

①消費者を守る為にサブリース新法ができた

ところで、このサブリースは大家さんには多くのメリットがある仕組みではあるものの、大家さんとサブリース業者とのトラブルにつながるケースが少なからず発生していたことはご存知の方も多いかもしれません。

例えば「サブリース契約後数年で家賃を下げられてしまった」「サブリース契約の解約を申し出たら相当な金額の違約金を請求された」といったケースが過去に多く見受けられました。


長期にわたるサブリース契約を締結すると、その期間内の家賃減額はないものと思いがちですが、サブリース業者(借主側)からの家賃の減額請求は借地借家法32条によって可能です。仮に借主からの家賃減額請求を排除する契約条項があった場合でも、法の規定により借主に不利な特約として無効となります。

なお、この規定は借主が一般の借主であってもサブリース業者である借主であっても同じです。


また、大家さん(貸主側)からの解約や契約更新の拒絶には、借地借家法29条の規定「正当事由」が必要になります。

法律の規定よりも借主に不利な特約(契約の約定)は無効ですが、借主に有利な契約の条項は合意によって有効になるなど、このような事実をサブリース業者が十分に説明せず、もしくは大家さんが十分に理解しないまま契約を進めてしまって、後々のトラブルに発展して来ました。
そこで、大家さんをサブリース業者とのトラブルから保護するために、2020年12月15日、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(サブリース新法)が施行されました。


このサブリース新法には「誇大広告等の禁止」「不当な勧誘等の禁止」「重要事項説明」「契約締結時における書面の交付」といったサブリース業者の業務における適正化、適正な説明を促す規定が設けられており、この規定に違反した場合には業務停止処分や罰金などが定められています。実務能力の乏しい悪質な業者が淘汰されることが期待されます。


このサブリース新法はあくまでも「サブリース事業者や勧誘者の説明不足によるトラブルを抑止する」ために施行された法律です。

ですから、最終的にサブリースの内容を理解し、契約の可否を決定するのは大家さん自身であることに変わりはありません。検討の際には、民法や借地借家法に規定のある借主保護条項なども理解するように心がけましょう。

 管理形態の選択

管理形態のメリットやリスクを理解できたら、次は管理形態の選択となります。

今回、自主管理、委託管理、サブリースの3方式についてご説明しましたが、ご自身の現状によって、経営者のスタンス・自分の望む管理形態が選択できない場合があります。

例えば、管理委託手数料の経済的負担は少ないけれど、心理的負担や時間的負担が大きい「自主管理」を選択すると、勤め人をしながらの賃貸経営は難しいと思われます。

どちらかというと、「自主管理」は、専業大家さんとして専門知識を習得し、経験を得ながら収益をあげてご自身のライフプランの実現を目指せる人に向いているといえるでしょう。


一方、「委託管理」を選択すると、「自主管理」に比べて管理委託手数料の経済的負担はかかりますが、心理的負担や時間的負担が小さくなります。

具体的には、クレームや家賃滞納、修繕等の一次対応は管理業者が行ないますが、最終的な責任は大家さん自身が負わなければならず、これらが相次いだ場合には本業である勤め先の仕事に支障が出ることもあります。

また、今後、保有する賃貸物件に空室や家賃滞納が発生した場合、「自主管理」の大家さんのみならず、「委託管理」の大家さんも、この家賃未収リスクを背負わなければならないのが一般的です。


サブリースの大家さんの場合は、空室やクレーム、家賃滞納などのリスクは回避することができるので、勤め人の大家さんは他の形態に比較すると、本業に支障が出ることは少なくなります。
ただし、このリスクヘッジの代償として、前述の通り、事業収支に直結するものではありませんが、管理委託手数料が他の方式に比べて大きくなります

逆に、一定のスキルを持っており、同様の後継者がいる大家さんにとってはこのリスクヘッジを必要としないので、浪費と感じてしまうこともあります。
ご自身がどこまでのリスクヘッジが必要で、どこまでのサービスが必要であるかを冷静に分析した上で、管理契約をすることが良いでしょう。

まとめ

      1. 1.管理形態について、それぞれの特徴を理解しましょう。
      2. 2.法規制により、適正な業務を行なう業者を選定しやすくなりました。説明をきちんと聴き、ご自身に必要なサービスとリスクヘッジ、そして、その必要経費として、納得できる管理委託手数料になっているのかを判断して、ご自身の賃貸経営に合う業者を選定することが大事です。
      3. 3.建物賃貸事業を運営していくうえでのリスクや、いつどんな負担や費用が掛かるのか、またその負担をどのように対処していくのか比較をしたうえで自分や家族に合った管理形態を選択しましょう。




監修者プロフィール
【有限会社ビジネスサポート研究所 取締役 石坂 久】

マイアドバイザー®。不動産業者にて賃貸管理と競売不動産の商品化業務に従事し、自らも大家さんとしてビル1棟、区分(分譲マンション)6室の賃貸経営者をしていた。(現在は売却)東京都求職者支援訓練講師(不動産業関連)・資格スクール等では宅地建物取引士登録実務講習及び5問免除講習講師を務める。
【保有資格】
・ AFP・公認不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・宅地建物取引士・マンション維持修繕技術者

監修者プロフィール
株式会社優益FPオフィス 代表取締役 佐藤 益弘

マイアドバイザー®。Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、

主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。

NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。


【保有資格】

・CFP・FP技能士(1級)・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

・住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)

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