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不動産投資を行う9つのメリット|起こり得るリスクと対処法を知ろう

公開日: 2022.10.28

最終更新日: 2023.09.20

最終更新日:2022年10月19




不動産投資は家賃による安定収入をはじめ、さまざまなメリットがあります。

現在、不動産投資の検討をしている方は、想定されるメリットを把握したうえで自分の目的に適った投資かどうかを判断することをおすすめします。

また、メリットの把握と同時にリスクと対処法を理解することも重要です。

本記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 不動産投資における9つのメリット

1-1.融資を利用できる
1-2.値動きが安定している
1-3.長期的にリターンを得られる
1-4.資産形成ができる
1-5.兼業として始めやすい
1-6.生命保険の代わりになる
1-7.インフレリスクに強い
1-8.相続税対策になる
1-9.所得税を圧縮する効果がある

2. 不動産投資における3つのデメリット

2-1.流動性が低い
2-2.かかる税金の種類が多い
2-3.所有し続けるには維持管理が必要

3. 不動産投資で得られる利益の種類

3-1.インカムゲイン
3-2.キャピタルゲイン

4. 不動産投資で起こり得る主なリスクと対処法

4-1.空室リスク
4-2.家賃滞納リスク
4-3.自然災害リスク
4-4.金利上昇リスク
4-5.不動産価格の下落リスク
4-6.建物や設備の老朽化リスク
4-7.不正利用・不法投棄のリスク

5. 不動産投資を始める前に知っておきたいポイント

5-1.約束した内容を履行できる不動産管理会社探しが成功へのカギ
5-2.情報収集を継続的に行う

6. 不動産投資はメリットの把握とリスク対策が重要

1.不動産投資における9つのメリット

不動産投資のメリットを9つ紹介します。

リスクやデメリットも重要ですが、まずはご自身の希望を満たす投資手法であるかどうかの確認から始めましょう

1-1.融資を利用できる

不動産投資は銀行などからお金を借りて始められる投資です。
融資を活用すれば自己資金が少なくても高額な投資物件を入手できます。

不動産の購入価格は建物の規模、立地条件、新築・中古物件など物件の条件より大きな違いがありますが、自己資金のみで購入するのは困難なので、不動産投資ローンを活用するのが一般的です。

特に好条件の物件は多くの家賃収入を得られるため、利回りが高く、少ない資金で多くのリターンが得られる「レバレッジ効果」を期待できます。
投資の中で融資が得られる種類は限られているため、大きな魅力といえるでしょう。

ただし、融資を利用すると毎月ローン返済が発生するため、活用は計画的に行うことが重要です。
また、頭金が必須になるケースもあるほか、融資事務手数料保証料が発生する点も理解しておきましょう。

実際に融資を活用する手順は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1-2.値動きが安定している

株や為替などと比較して、不動産の価格は緩やかに変動する傾向があります。

そのため、株式投資やFXのように日々の価格変動に一喜一憂する必要がありません。
もちろん、景気変動の影響は受けますが、株や為替などに影響が出る出来事が起こっても、不動産の価格には影響しなかったケースもあります。

特に居住用の物件は生活に必要不可欠な資産であるため、資産価値が経済情勢に左右されにくいといわれています。

1-3.長期的にリターンを得られる

不動産投資の種類はマンションや戸建てといった居住用物件の賃貸、駐車場やトランクルーム経営などさまざまですが、全体的に長期的なリターンを得やすい特徴があります。

土地や建物の賃料は老朽化や賃貸需要の変化により見直されるケースはあるものの、基本的に毎月固定の金額が得られため、安定的な収入源になります。

また、不動産の耐用年数は30?50年と長く、修繕やリノベーションを施せば綺麗な状態に戻せるため、長期間、家賃収入によるリターンを得ることが可能です。

1-4.資産形成ができる

不動産投資を始めれば、毎月安定した家賃収入が得られるほか、物件売却により利益を上げることが可能です。

貯金と異なり、収益を生み出すことができ、インフレにも強い特徴があります。

そのため、貯金のみで資産形成している方はリスクヘッジの方法としても有効です。

1-5.兼業として始めやすい

不動産投資で必要となる賃貸管理、建物管理業務のほとんどは不動産管理会社へ委託することが可能です。

特にマンションやアパートの一棟経営では、多数の入居者の賃貸管理をしなければならないため、オーナー個人で対応するのは難しく、管理会社へ業務委託するのが基本的な方法です。

管理会社へ業務委託をすれば、オーナーの負担は軽減され手間がかからないため、サラリーマンとして働いている方など、
他に本業を持っていて時間が確保できない方も兼業として始めやすい特徴があります。

また、ワンルームマンションの一室など、区分所有マンション投資であれば、一部屋単位で所有するので管理しやすく、比較的少額で始められることから、より兼業しやすい投資手法といえるでしょう。

1-6.生命保険の代わりになる

融資を受けて不動産を購入する場合、団体信用生命保険への加入を条件としている商品が多くあります。

団体信用生命保険とは万が一、死亡や高度障害状態などにより、債務者がローンの返済困難になった場合、ローン残高が完済される保険のことです。

例えば投資用不動産を購入したオーナーが多額のローン残高がある状態で亡くなると、団体信用生命保険によりローンが完済されますが、
この場合、実質的には非常に大きな資金を受け取ったのと同じ効果があります。

そのため、団体信用生命保険に加入した不動産投資では、生命保険の代替効果が期待できます。

1-7.インフレリスクに強い

不動産投資の値動きが安定している理由として「インフレリスクに強い」が挙げられます。

インフレになるとお金の価値が下がるため、現金・貯金・国債といった資産を多く抱えている人にとっては不利な状況に陥るリスクが高まります。

一方、不動産投資のような物に価値を有する「現物資産」は、インフレになっても価値が下がりにくく、かえって利益を得られるケースもあります。

そのため、資産の一部を不動産に投資することでインフレ対策を行う投資家も少なくありません。

1-8.相続税対策になる

不動産投資を始めれば相続税の税率を抑えることも可能です。

資産を現金で相続した場合、相続税評価額は100%となりますが、不動産の場合、物件の評価額によって決まります。


また、貸家建付地や小規模宅地等の特例を適用すると、評価額が減額できるため、より大きな節税が可能です。

特に不動産投資では土地や建物を賃貸する手法がほとんどなので、上記の特例を適用しやすいでしょう。

1-9.所得税を圧縮する効果がある

所得税や住民税は事業の収支が赤字になった場合に、損益通算を行い圧縮することが可能です。

損益通算とは一定期間内の利益と損失を相殺して税金を削減できる制度であり、不動産投資の場合、確定申告時に申告することで、給与所得などから赤字分を差し引き、課税所得額の合計を減らせます。


また、損益通算で相殺可能な損失分には、減価償却費の計上によって発生した帳簿上の赤字も含みます。

減価償却費とは不動産取得時にかかった費用を法定耐用年数に応じて配分するもので、その年ごとに経費計上できます

もし実際のキャッシュフローが黒字だったとしても、減価償却費を計上により帳簿上の収支が赤字になった場合は、マンションオーナーの所得などから赤字分を差し引くことができ、課税所得額の合計を減らすことが可能です。

特に所得税の水準が高い高額所得者は節税対策として有効な手段といえます。
一方、節税効果を高めるためにあえて赤字を作り出すようなやり方をすると、家賃収入で収益を上げる不動産投資の本来の目的が損なわれる可能性があるので注意しましょう。

2.不動産投資における3つのデメリット

不動産投資には多くのメリットがありますが、投資である以上、デメリットも存在します。

以下に特に理解しておくべき注意点を3つ紹介します。

2-1.流動性が低い

不動産は高額な資産なので、簡単には売買できません。

売却するためには複雑な手続きを踏む必要があるため流動性が低く、すぐに現金化するのが難しい特徴があります。


実際に売却に出しても買い手がつくとは限らず、物件の状態や立地条件が悪ければ、長期間待つ可能性もあるでしょう。

また、買い手と契約を結んだ後、引き渡しが完了するまで数カ月ほど要するケースが多く、売却に出してから実際に現金化するまでの期間が読めないという難点もあります。

2-2.かかる税金の種類が多い

不動産に対して課せられる税金の種類は、ほかの投資商品と比較して多いといえます。
購入時は不動産所得税、手放す時は譲渡所得税がかかるほか、所有しているだけでも固定資産税や都市計画税がかかります


購入や手放す際の税金はその時のみで済みますが、固定資産税や都市計画税は所有しているだけで毎年支払う必要があるため、空室率が高いと税金の支払いで収支を圧迫され、赤字の原因となる可能性があります。


なお、税金の種類や発生するタイミングなど、不動産投資でかかる税金の詳しい情報は以下の記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

2-3.所有し続けるには維持管理が必要

不動産は形がある資産なので維持管理を行う必要があります。
設備点検や清掃など維持管理に関わる業務は、不動産管理会社へ委託するのが基本であり、管理費を支払う必要があるため、初期費用だけでなく、ランニングコストがかかる投資といえます。


また、物件が老朽化したり設備が故障したりすれば、修繕や買い替えを行わなければならないので、その都度、修繕費やリフォーム費用などの経費が発生します。

一方、修繕や改修などを行った結果、不動産の資産価値が向上する場合もあるため、計画的に実施する意識を持つことも大切です。

3.不動産投資で得られる利益の種類

不動産投資により得られる利益は、インカムゲインとキャピタルゲインの2種類に分けられます。
以下にそれぞれの特徴を解説します。

3-1.インカムゲイン

資産を所有し続けることで得られる利益のことです。

不動産投資の場合、家賃収入が主な例としてあげられます。

長期的に利益を得るには安定したインカムゲインが重要であるため、不動産投資においては高い入居率を維持して、家賃収入を安定して得られる状況を作ることが成功のポイントといえます。

3-2.キャピタルゲイン

資産を売却した際に得られる利益のことです。
所有している資産の価値が上がることで得られるものであり、不動産の場合、購入時より高値で売れた時の利益がキャピタルゲインに該当します。


ただし、基本的に不動産は築年数が古くなると価値が低下するため、土地価格の上昇が見込めるエリアでなければ、キャピタルゲインで利益をあげるのは難しいのが現実です。

4.不動産投資で起こり得る主なリスクと対処法

不動産投資はミドルリターン、ミドルリスクの投資といわれています。
想定されるリスクに対しては、事前に対処法を考えておくことが大切です。

以下に主なリスクと対処法を解説します。

4-1.空室リスク

賃貸に出している物件が空室になるリスクのことです。
部屋が空室になっていると、入居者から賃料を集められないため、家賃収入を主な収入源とする不動産投資では収支を大きく悪化させる理由になります。

したがって、安定した家賃収入を継続的に得るには、空室対策を講じることが重要です。

例えば賃貸需要の高いエリアにある物件を投資先に選ぶと、空室リスクは回避しやすくなります。


賃貸需要の高いエリアであれば、住民が退去しても次の入居者がすぐに決まりやすいため、空室期間の長期化を防げるためです。
また、賃料や敷金、礼金などが地域相場と合っているかどうかを見直すことも対策の一つといえるでしょう。

4-2.家賃滞納リスク

入居者が家賃を滞納するリスクのことです。家賃滞納が発生すると、本来得られるはずだった賃料が手元に入ってこないため、収入が減少してしまいます。

また、家賃滞納が続いている入居者を退去させたくても、借地借家法により簡単には退去させられません。

催告や督促などさまざまな段階を踏まなければならず、オーナーが自ら行うには負担が大きいため、信頼できる不動産会社と協力して対処することが重要です。


家賃滞納リスクへの対処法としては、入居審査を厳しくして、滞納する可能性がある住民を入れないことが有効な手段といえます。

加えて万が一家賃滞納が起きた際に、迅速に家賃を回収できるノウハウを持っている不動産会社をパートナーに選ぶことが重要です。

4-3.自然災害リスク

地震、台風、洪水などの自然災害により不動産が被害を受けるリスクのことです。
大きな災害で建物が損害を受けると、修繕にかかる費用が発生します。


被害の状況によっては修繕費が莫大な額になることもあり、建て替えが必要なケースもあるでしょう。
自然災害リスクへの主な対策としては、火災保険や地震保険への加入があげられます。


また、物件を購入する際にハザードマップなどを見て危険の少ないエリアかどうかをチェックすることも大切です。

4-4.金利上昇リスク

不動産を購入する時は多くの方が金融機関から融資を受けますが、変動金利型を選択した場合、金利が上昇するリスクがあります。

金利が上昇すると金融機関に支払う利息が増加するため、ローン返済の負担が大きくなり、収支の悪化を招きます。

金利は債務者がコントロールできるものではないので、対策としては金利の変動がない固定金利型を選択するか、繰り上げ返済をして低金利のうちにローンを完済してしまう方法などがあげられます。

4-5.不動産価格の下落リスク

基本的に不動産価格(資産価値)は築年数が古くなれば低下します。

また、物件が建つ土地の価値が低くなると、建物の状態が良好であっても資産価値の低下を招くことがあります。

物件価格が下落すると、不動産売却時に得られるキャピタルゲインが少なくなるほか、家賃の下落を招く可能性もあります。

不動産価格の下落リスクへの対策としては、資産価値の落ちそうな物件を購入しないよう物件選びを慎重に行うことのほか、建物の修繕やメンテナンスを怠らず、綺麗な状態を保っておくことも重要です。

4-6.建物や設備の老朽化リスク

経年により建物や設備が老朽化するリスクのことです。

建物が老朽化すると設備機器が故障したり、漏水や雨漏りなどの重大事故が発生したりする可能性があります。

こうしたトラブルが頻発すると、修繕費用が大きくなるほか、資産価値が落ち、空室の増加や家賃の下落を招く可能性があります。

老朽化リスクへの対策としては、修繕やメンテナンスなどの維持管理を適切に行いつつ、外壁修繕や屋上防水など10?20年に1回程度の頻度で行われる大規模修繕を計画的に実施することが大切です。

4-7.不正利用・不法投棄のリスク

不動産には不正利用や不法投棄などのリスクがあります。

特にマンションやアパートの場合、セキュリティ対策が甘いと、無断で建物を利用されたり、敷地内にゴミを廃棄されたりする可能性があるので、定期的に管理会社の巡回や防犯カメラの設置などを実施することをおすすめします。

5.不動産投資を始める前に知っておきたいポイント

不動産投資を開始する前に、ぜひ知っておきたいポイントを2つ紹介します。

5-1.約束した内容を履行できる不動産管理会社探しが成功へのカギ

不動産投資は不動産管理会社と協力して行う事業です。

不動産管理会社はオーナーと入居者の中間に立ち、賃貸人が満足いく条件を整える役割を担うほか、不動産投資に関する相談にも乗ってくれます。

不動産投資の始め方や物件の選び方、運用のノウハウだけでなく、物件購入後のフォローもするため、不動産オーナーにとって心強いパートナーとなるでしょう。

そのため、投資を成功させるには不動管理産会社選びが極めて重要です。

実際に不動産管理会社を探す場合は、約束した内容が履行できる仕組みや組織を有している会社を選ぶと良いでしょう。

また、過去に行った不動産投資の実績も判断材料にできます。

会社のホームページなどを見て、投資する物件がある地域や、その物件の種類の管理実績があるかどうかに着目するようにしてください。

5-2.情報収集を継続的に行う

十分な情報がないまま不動産投資を始めても、成功できるとは限りません。

そのため、自分なりに情報収集や勉強を行い、適切な投資の方法や成功するためのコツを習得することが重要です。

不動産投資の情報収集の方法には書籍学習、セミナーへの参加、専門家のメルマガなどがあり、経済情勢によって不動産投資のトレンドも変わるので、最新の情報をチェックすることが大切です。

6.不動産投資はメリットの把握とリスク対策が重要

不動産投資には多くのメリットがあります。

特に家賃収入によるインカムゲインは、安定した収入源になり得るので、サラリーマンの兼業や老後の年金対策として有効です。

もちろん、デメリットやリスクもありますが、内容はほとんど決まっていますので、事前に学習をして対策を講じておくことをおすすめします。


大東建託では不動産投資や土地活用、資産運用に関するさまざまなご相談を無料で受け付けるサービスを展開しております。

これから不動産投資を始めたいと考えている方は、ぜひお気軽に問い合わせください。

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■監修者プロフィール

宅地建物取引士/FP2級
伊野 文明

宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。賃貸経営・土地活用に関する記事執筆・監修を多数手掛けている。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。

【保有資格】
・宅地建物取引士
・FP2級
・建築物環境衛生管理技術者