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2018年の基準地価 分析まとめレポート

最終更新日: 2023.03.17

公開日:2018.11.22

2018年9月18日、国土交通省より基準地価が発表されました。その内容は「バブル崩壊以降初めて全国平均がプラスに転じた」というもので、日本の景気回復を思わせます。
今回発表のあった基準地価について、その概要やプラスの要因、過去の推移などをお伝えします。

この記事のポイント
  • 基準地価、前年比で27年ぶり上昇
  • 全国の住宅地は下落率が5年連続で縮小
  • 全国の商業地の変動率は2016年にプラスに転じて以降、2年連続で上昇

基準地価、前年比で27年ぶり上昇!その理由は?

2018年9月18日に国土交通省より発表された内容によると、2018年7月1日時点の全国の全用途平均の基準地価が27年ぶりに前年比上昇に転じました。
住宅地の全国平均では-0.3%に留まったものの、商業地+1.1%で全用途平均は+0.1%。特に三大都市圏(東京・大阪・名古屋)の伸びが大きく、住宅地が+0.7%、商業地が+4.2%、全用途平均が+1.7%となっています。

2018年7月1日基準地価対前年比
全用途 住宅地 商業地
全国平均 0.10% -0.30% 1.10%

三大都市圏

(東京・大阪・名古屋)

1.70% 0.70% 4.20%

日本の景気回復を感じさせるような嬉しいニュースですが、なぜ基準地価は上昇したのでしょうか?

今回の基準地価上昇の要因は2つあります。

    1. 1.雇用や所得環境が改善する中での住宅需要
    2. 2.外国人観光客増加に伴う店舗、ホテル需要の高まりや再開発

特に、訪日外国人は近年上昇の一途を辿っており、日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2013年には約1000万人だった訪日外国人の数は、2017年には約2800万人にまで増えており、2018年は9月末時点で既に2300万人を突破し、前年を上回るペースで外国人が日本を訪れています。これにより、全国の観光地で店舗やホテル等の需要が活性化し、それに伴い地価も上昇してきています。

地価の上昇傾向が続いている現状について、国交省は「転売目的による上昇ではなく、実需に支えられたものだ」と分析・発表しています。

「基準地価」ってなに?

「基準地価」は土地の価値を示す公的な指標の一つで、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を調査し、9月下旬に公表されます。「基準地価」と同じようなものに「公示地価」がありますが、これは国土交通省が毎年1月1日時点の土地価格を調査したもので、3月上旬に発表されています。
「基準地価」は指標となる「基準地」を各都道府県が定め、全国に2万カ所以上設定されています。それぞれの基準値について、不動産鑑定士が鑑定評価して判定されます。

なお、土地の価値を示す公的な指標として国税庁により発表される「路線価」もあります。「基準地価」や「公示地価」が土地の価格の適正な価格の指標とするものなのに対して、「路線価」は固定資産税額や相続税額の算定を目的としているという違いがあります。

土地に関する3つの公的な指標
基準地価 公示地価 路線価
調査主体 都道府県 国土交通省 国税庁
発表時期 9月下旬 3月下旬 7月頃
調査時点 7月1日 1月1日 1月1日
評価目的

土地取引の指標

(都市計画区域外も対象)

土地取引の指標

(公的保証金の算定基準)

固定資産税や相続税などの算定基準

評価割合

鑑定評価による 鑑定評価による 公示地価を基準としておおむね8割の水準

2018年度の基準地価、全国の傾向

全国の住宅地では日銀施策による低金利などの影響もあり、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に住宅需要を押し上げ、下落率が5年連続で縮小しています。
一方、商業地の変動率は2016年にプラスに転じて以降2年連続で上昇。観光地として人気の高い三大都市圏や地方の中核都市では、増加する訪日外国人客による需要を見込んだ店舗やホテルの建設が目立っており、資産デフレ(保有している株式や不動産の価格の下落)の解消にむけて緩やかに前進しています。

三大都市圏

東京・大阪・名古屋の全圏域で住宅地・商業地ともに上昇基調を強めています。 特に、大阪の商業地では都市部での企業の業績回復や都市部回帰による人口増が続いたことが要因となって大阪全体を引き上げ、5年連続で地価が上昇。
一方、住宅地は4年ぶりに横這いから上昇に転じています。大阪は、商業地の土地の地価は三大都市圏で最も高い5.4%の上昇率となり、大きく上昇に傾いています。

地方圏

地方四市(札幌、仙台、広島、福岡)では住宅地、商業地とも三大都市圏を上回る上昇となり、その他の地域でも下落率が縮小しています。特に、観光地として人気が高いことから地方四市の商業地の上昇率は全圏域で最も高く、9.2%と大幅に伸びる結果となりました。

2020年のオリンピックを控えて注目が集まる東京

2年後の2020年に東京で開催されるオリンピックでの開発や円安傾向による訪日外国人の増加に伴う観光施設の建設など、国内外から注目の集まる東京圏を詳しく見てみましょう。

全域で前年より3.7%上昇となり、6年連続でプラスとなりました。さらに、前年比の8割以上の地点で上昇しており、堅調な需要が浮き彫りとなっています。利便性が改善されたエリアを中心に投資マネーが広がり、商業地を中心に上昇幅拡大となった形です。

東京圏<住宅地>

東京圏 上昇ランキング(住宅地)
2017年 2018年
区部全域平均 3.3% 4.3%
1 荒川区 5.3% 8.7%
2 北区 4.2% 7.2%
3 文京区 5.1% 6.9%
4 豊島区 4.0% 6.6%
5 台東区 3.9% 6.6%

東京圏 基準値上昇ランキング(住宅地)
基準地の所在 変動率
1 荒川区 西日暮里四丁目1040番86内 10.1%
2 荒川区 荒川二丁目21番35外 9.4%
3 荒川区 南千住八丁目20番39 8.4%
4 足立区 綾瀬三丁目22番10 8.3%
5 江東区 東陽五丁目28番7 8.1%
6 北区 東十条六丁目5番51 8.0%
7 荒川区 東日暮里二丁目1836番2 8.0%
8 北区 中里二丁目20番8 7.9%
9 新宿区 市谷船河原町19番8外 7.9%
10 板橋区 向原二丁目1513番10外 7.9%

住宅地は、23区北東部の全用途地域で、上昇幅の拡大が目立ちました。23区全体では4.3%上昇(+前年比1%)です。
2年連続で東京圏の1番高い伸びとなったのは荒川区で、上昇率+8.7%(+5.3%)。上位3位を荒川区が独占している状態です。
国土交通省は、「上野東京ライン開通など都心方面へのアクセスのよさから住宅地としての選好が高まっている」と分析しています。都心の地価高騰も荒川区に目を向ける要因となっているようです。

東京圏<商業地>

東京圏 上昇ランキング(商業地)
2017年 2018年
区部全域平均 5.9% 7.2%
1 中央区 8.0% 9.9%
2 北区 4.9% 9.2%
3 渋谷区 8.6% 9.1%
4 台東区 7.4% 9.0%
5 荒川区 5.0% 8.8%

東京圏 基準値上昇ランキング(商業地)
基準地の所在 変動率
1 新宿区 歌舞伎町一丁目18番11外 20.2%
2 台東区 浅草一丁目17番9 15.4%
3 渋谷区 渋谷三丁目20番19 14.1%
4 渋谷区 道玄坂二丁目213番 14.0%
5 台東区 西浅草二丁目66番2 13.3%
6 渋谷区 渋谷二丁目9番3 13.3%
7 渋谷区 神南一丁目10番2 13.2%
8 北区 赤羽一丁目21番5 12.7%
9 荒川区 西日暮里二丁目413番10 12.6%
10 中央区 銀座七丁目5番2外 12.6%

商業地は23区全体で7.2%上昇(前年比+1.3%)。
都内商業地で上昇率1位となった新宿区の歌舞伎町は、訪日観光客の増加に加え、老舗映画館「ミラノ座」の跡地に高層ビルを建設する計画で再開発が進むことにより、急激に伸びたとみられています。
また、渋谷区ではIT関連企業が集約してきたことでの大規模な再開発により、上昇率上位に数多くランクイン。いずれも10%を超える高い伸びを示しています。

まとめ

この記事では、2018年の全国、三大都市圏、東京圏の基準地価を住宅地と商業地に分けてみてきました。
2020年のオリンピックを控え、訪日外国人客の増加による全国各地への観光需要を見込み、今後もこの上昇傾向はしばらく続くのではという見方がされています。土地所有者にとって、こうした地価の上昇は評価額の上昇につながることから、相続税への影響も懸念されます。土地活用をするのか、手放すのかを判断するために、これからの地価動向にも注視していきましょう。

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