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土地活用3つの種類と特徴

公開日: 2022.10.28

最終更新日: 2023.11.28

公開日:2022年7月12

有効な資産運用として土地活用を考えてみても何をすればいいのか、何から始めればいいのか、悩まれる方が多いでしょう。

今回は、有効な土地活用をするためのヒントとして、土地活用(賃貸)の種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
どのような種類があるのか確認をして、長期的に安定した賃貸収入を得るための土地活用について一緒に考えていきましょう。


>>関連記事:「土地活用の方法16選|運用を行うメリットや実際の進め方

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1.「賃貸」のさまざまな事業形態

賃貸というと最初に思い浮かべるのは、アパートやマンション経営だと思います。
しかし、全ての土地がアパートやマンション経営に適しているとは限りません。その他の用途に適した土地もあります。
まずは、賃貸にどんな種類があるかを確認していきましょう。

1-1.貸地(借地権)

貸地(借地権)とは、土地をそのまま貸して地代収入を得ることです。
土地のオーナーが借主と賃貸契約を交わし借主が建物を建て使用をします。
土地のオーナーは地代を受け取ります。


>>関連記事:「土地や建物の所有に関わる借地権とは?権利に関わるお金や認定課税

1-2. 駐車場

駐車場は、「月極駐車場」「コインパーキング」の2つに分かれます。
どちらも初期費用が少ない一方、収益性も低いのが一般的です。


>>関連記事:「土地活用で駐車場経営をする方法|月極・コインパーキングの特徴は?

1-3.建物賃貸

建物賃貸とは、土地の上に建物を建て、第三者に賃貸をして賃料を得ることです。
建物賃貸は「居住用」「事業用」の2つに分かれます。

1. 建物賃貸「居住用」

建物賃貸「居住用」は、賃貸アパート・マンション経営などで入居者を募集して家賃収入を受け取ります。いわゆる大家さんになるということです。

建物を建設する初期費用がかかりますが、土地に対する固定資産税が安くなることに加えて、賃料収入から建物の減価償却費を経費として差し引くことができ、所得税の節税になるというメリットもあります。

2. 建物賃貸「事業用」

建物賃貸「事業用」とは、病院、保育園、高齢者施設、コンビニエンスストア、ドラックストア、トランクルーム、コインランドリーなどここでは居住用以外の賃貸のことをいいます。

「居住用」と「事業用」では費用面など様々な面で違いがあります。事業用は多くの人が出入りをするので建物の消耗が早くなります。
そのため初期費用も高く設定されており、保証金(敷金)も居住用と比べると退去時の原状復帰箇所が多く費用が掛かり高く設定されているのが一般的です。


建物賃貸「居住用」として、アパート事業を始めた後に「保育園も事業者がやってくれるのだったら考えたかった・・・。」などとならないように事業形態の種類を確認して、どれが土地活用として相応しいか検討できるようにすることが重要となります。


土地活用パートナー企業では、無料資産判断、無料ライフプラン診断、無料土地診断を行っており一度相談をして土地活用を考えてみるのもいい方法です。


>>関連記事:「賃貸建物のプランニング

2.各種「賃貸」事業形態それぞれの特徴

ここでは、安定した土地を活用した賃貸事業を経営するヒントとして、それぞれの事業形態や特徴を確認していきましょう。

2-1. 貸地(借地権)

貸地(借地権)の事業形態は、土地を貸して地代収入を得ます。
土地には固定資産税が掛かるため、単に所有しているだけでは毎年マイナスになってしまいます。


しかし、土地を貸すことで地代収入を得られるようになり、収支をプラスに変えていくことができます。
空き地は定期的なメンテナンスが課題となりますが、土地を貸し出すことにより土地が荒れることを防げるようになります。


貸地(借地権)は土地だけを貸すことになり、アパートやマンションなど物件を建てて貸し出すよりも初期費用が大幅に抑えることができます。
床面積は土地面積のみですから、大きな収益は難しくなります。


また、借り主が建築物を建て登記した場合、借り主側に有利な借地権という権利が発生します。いざ土地オーナーが土地を使いたいと思い土地の明け渡しを要求しても、簡単に明け渡されることは稀です。


このようなデメリットを考慮した上で、長期的な視点で活用方法を考える必要があります。

借地借家法について詳しくは大東建託のコラム「土地活用の種類 : 土地貸し編」にて確認をしてみて下さい。

2-2.駐車場

月極駐車場

月極駐車場は、大掛かりな設備を導入することなく、気軽に始められるというメリットがあります。

駐車場利用者の募集や管理については、不動産会社に委託する方法が一般的です。

しかし、敷地の整地や舗装、フェンスの設置などの初期投資はオーナーが行うことになります。
管理を委託していたとしても、舗装のひびやフェンスの倒壊などオーナーに追加で費用負担が発生する場合もあります。

コインパーキング

コインパーキングは、時間で利用料金が決まりさまざまな人が利用をすることになります。

利便性の高い地域だけではなく道幅など駐車場への出入りがしやすいこと、安全性にも配慮することなどが重要となります。


月極駐車場もコインパーキングも建物賃貸と比べると初期費用が少ない一方、収益性も低いのが一般的です。

駐車場に関しては借地借家法の適用対象外となります。より短い期間の借地契約を締結することもできます。
期間の定めがない契約でも、一定の解約予告期間を経過した後、利用者に立ち退いてもらうことが可能となります。

2-3.建物賃貸

建物賃貸「居住用」

建物賃貸「居住用」とは、賃貸アパートや賃貸マンションが当てはまります。

建物賃貸事業は、相続税対策として土地の評価額を下げることができます。
2015年の税制改正により相続税が大幅に増税されたことにより「賃貸経営」が注目を集めています。建物賃貸「居住用」は、人に貸して自由に使うことができないため、相続税評価では貸家建付地となり、不動産としての評価価値を下げることができます。


同時に、収益を得ることで、土地の固定資産税や都市計画税など納税原資を確保することができます。

賃貸アパートも賃貸マンションも比較的収益は高くなりますが、最初に建物を建てる必要があるため、初期費用が大きくなりやすいという特徴があります。また、空室リスクなどがあることも覚えておきましょう。

建物賃貸「事業用」

建物賃貸「事業用」とは居住用ではなく、病院、保育園、高齢者施設、コンビニ、ドラックストア、トランクルーム、コインランドリーなどの事業目的で賃貸する物件になります。

物件を利用するのは借主であるテナントのほか、その先にいるお客様や従業員ということになります。居住用物件との最大の違いは利用者が多いこととなります。


事業用は一般的に賃料の単価が高い反面、景気など外部環境に影響を受けやすい傾向があります。選択肢を1つしかもたず限定的な需要に頼るのは危険を伴います。
予め、事業用賃貸に向く立地かどうか地域性や道路付けなど検証をすることが重要です。

こちらも比較的収益は高くなりますが、初期費用が大きくなるという特徴や空室リスクがあります。

「事業用」も「居住用」も退去時には同じく「原状回復義務」が必要となります。
また、民法の賃借人の原状回復義務について「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く」と規定がされています。
その適用については建物賃貸「事業用」も同じ条件となります。


そのため賃貸借契約で「特約」として借主が原状回復を負担する範囲を明記した契約書を準備することが必要です。

土地活用のポイントは、あとで焦らず済むように、事前に土地の条件、事業形態や特徴を確認し選択肢の絞り込みを行うことが必須となってきます。


特に事業用については、今後の都市計画や土地の地形や人流、道路付けなどを確認することが大切で、長期的な事業計画が必要となります。
退去した後のテナントの誘致の難易度が高く、コンビニや幼稚園が退去した場合、再利用が難しい場合などが発生するため、長期安定経営を支えるために、高い入居率を維持し、確実に家賃を徴収できるシステムが重要となります。


いずれにしろ魅力的な物件であるために、立地や地域に合わせた間取りや設備を考え、家賃の設定など長期的な視点も必要となってきます。

また、定期的な建物の点検およびメンテナンス、そして原状回復および修繕の対応など適切な建物管理をすることで建物の価値を落とさないことが重要となります。
特に入居者に選ばれる魅力ある賃貸物件であり続けることが、重要な要素となるでしょう。


魅力ある賃貸物件であり続けるためには、賃貸経営をサポートする知識が豊富なパートナー企業の企画力や情報分析力が大きなカギとなります。


>>関連記事:「更地の定義とは?放置しておくデメリットや有効的な土地活用の例

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3.優良なテナント誘致のポイント

郊外など立地条件で収益を確保するのは難しいと考えられている土地でも、区画整理や道路整備や再開発といった周辺環境の変化にともない活用できる土地に変化することがあります。

区画整理の主な流れは下記の通りです。

① 基本計画作成
② 施行区域の決定
③ 調査
④ 事業計画決定
⑤ 同意書の取りまとめ
⑥ 事業の施行
⑦ 仮換地指定・工事
⑧ 工事完了
⑨ 換地処分・区画整理登記
⑩ 清算金の徴収・交付
⑪ 事業完了


区画整理などの各種テナントの出店計画は水面下で進行しています。

より良い条件のテナントを誘致するためには、他所で決まる前に接触することが不可欠です。
まず、話を聴いておくことが重要となります。土地活用をどうするかを決めるのは話を聴いてから判断をします。話を聴く場すら持たないことが、機会損失の可能性を高めてしまいます。

所有地が区画整理でなくても、予め専門業者に要望を伝えておくことは重要です。

例えば、近所に病院や介護など社会福祉施設、物流基地など大規模な開発計画がある場合、飲食店やコンビニエンスストアの出店、従業員用の賃貸住宅や駐車場などのニーズが発生することも考えられるからです。


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4.まとめ

土地活用法や資産運用法は、その地域の環境など特徴があります。

また、御自身の資産規模や内容、将来の目的などによって、どの方法が最も効果的なのか、検討していくことが大切です。


ご自身の課題や所有している土地の最適な有効活用方法など、ご自身で考えることが難しい部分については、土地活用の成功事例や実績に裏付けされたノウハウやリソースを持っているパートナー企業から継続的に正しく、新しい情報を収集することが必要です。
まずは、資料請求や質問や相談をして、自分に合うパートナー企業を見つけて関係を築いておくことが重要です。

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執筆者プロフィール
【高ぷらんにんぐるーむ 代表 高貴子】

マイアドバイザー®。印刷会社で資材担当から社内で初の女性DTPオペレーターに。結婚退職後、自動車関係の仕事に従事。自動車保険の取り扱いを機会にFPを取得。
お客様に寄り添うあなたサイズのFPコンサルタントとして活動。
地域でファシリテーションを学ぶ会の立ち上げに関わり5年、毎月勉強会を運営委員として企画、実施中。あわせて防災イベントや災害支援活動に参加。

【保有資格】
・AFP・FP技能士(2級)・相続診断士・2級キャリアコンサルティング技能士・国家資格キャリアコンサルタント

■監修者プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
佐藤 益弘

マイアドバイザー®
Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。
NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。
【保有資格】CFP®/FP技能士(1級)/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)