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更地は固定資産税が高くなる?計算の例と負担を減らす選択肢

最終更新日: 2023.11.22

最終更新日:2022年6月23

土地や建物といった不動産の所有者に毎年発生するコストが、固定資産税です。固定資産税には税負担を軽減するための特例措置がいくつかあり、この特例を知らずに住宅を解体してしまうと、土地にかかる固定資産税が思わぬ高額になってしまう恐れもあります。

この記事では、固定資産税・都市計画税の概要や計算方法を事例と納税原資を賄い更地の固定資産税を減額する活用方法を解説します。

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1.固定資産税の基礎知識

はじめに固定資産税の概要を説明します。

1-1.固定資産税とは

土地、家屋および償却資産の所有者に課せられる税金で、各市区町村に納める地方税です。納税の対象者は毎年の1月1日に対象となる資産を所有している人で、毎年4月6月頃に納税額が記載された通知書が送られます。

納付は年4回に分けて行い、納付期限は自治体により異なります。その税額は、固定資産の評価額をもとに算定した課税標準額に税率(1.4%)を乗じて求めます。

1-2.固定資産税の目的

固定資産税は、公共施設の整備や介護福祉の行政サービスなど国民の日々の生活を支えるための財源として活用されます。

1-3.固定資産税と併せて納める都市計画税

都市計画税は、原則として市街化区域内の土地および家屋を所有している人に課せられる税金です。

都市計画税は、都市計画事業または土地区画整理事業(いわゆるまちづくり)の費用の財源として活用されます。
その納付方法や期限は固定資産税と同じで、税額も固定資産税評価額をもとに算定した課税標準額に税率(0.3%)を乗じて求めます。

ただし、固定資産税と異なり、償却資産は課税対象とならない点を覚えておきましょう。

1-4.固定資産税・都市計画税の軽減措置

この固定資産税・都市計画税には、特定の条件を満たすことで課税標準額が軽減される特例措置があります。

    • 土地
      土地の課税標準額が軽減される特例が、「小規模住宅用地の特例」「一般住宅用地の特例」です。
      この特例は、居住用の家屋が建っている土地に対して適用されます。それぞれ、以下の通り課税標準額が割り引かれるため、結果として土地の固定資産税額を減額することができます。

特例の名称

対象の住宅用地

固定資産税

都市計画税

小規模住宅用地の特例

200㎡以下の部分

6分の1

3分の1

一般住宅用地の特例

200㎡を超える部分

3分の1

3分の2


例えば、面積が300㎡の住宅用地の場合、200㎡分は小規模住宅用地の特例が、残り100㎡分は一般住宅用地の特例が適用されます。

更地の場合は、この軽減措置が適用されません。そのため、小規模住宅用地の特例を受けていた土地の建物を取り壊して更地にすると、固定資産税額が最大6倍にも増えてしまう場合があります。


ただし、この特例を受けることを目的に、利用していない空き家を放置しておくことはやめた方がよいでしょう。
日本では、増え続ける空き家問題に対策すべく、2015年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。

管理不十分な空き家を放置しておくと、自治体から「特定空き家」として指定されます。
自治体からの指導を受けたにも関わらず放置を続けた場合、「勧告」処分として上記の特例が除外される可能性や、50万円以下の過料、行政代執行による取り壊しが行われる可能性もあります。
利用する予定のない空き家は解体し、別の土地活用を検討する必要もあるでしょう。


      • 家屋
        要件を満たした新築住宅については、当初の一定期間、固定資産税の一定割合の1/2に相当する額が減額されます。

住宅の種類

税額が軽減される期間

一般的な一戸建て

新築後3年間

認定長期優良住宅の一戸建て

新築後5年間

3階建て以上の耐火・準耐火構造のマンション・一戸建て

新築後5年間

3階建て以上の耐火・準耐火構造かつ認定長期優良住宅のマンション・一戸建て

新築後7年間

※適用条件など詳細については、物件の位置する自治体のHPでご確認ください。

2.更地にかかる固定資産税と都市計画税の計算

固定資産税と都市計画税はどのように算出されるのでしょうか。それぞれの計算方法を説明します。

2-1.固定資産税の計算式

固定資産税・都市計画税の計算式は以下の通りです。

固定資産税=固定資産税評価額(課税標準額)×標準税率(1.4%)

都市計画税=固定資産税評価額(課税標準額)×標準税率(0.3%)


固定資産税評価額とは、固定資産の価格を定めるために用いられる、その資産を評価した額です。
土地が位置する自治体が調査を行い、以下の基準により決定します。

    • 宅地:地価公示価格の70%を目途に決定
    • 家屋:同様の建物を再建築した際にかかるであろう費用に、築年数に応じた補正率を掛けて決定(再建築価格方式という)


固定資産税と混同されがちな言葉として「課税標準額」があります。

課税標準額とは、税率をかけ固定資産税額を算出する基となる金額です。なんの特例もない場合、評価額と課税標準額は同一の金額とみなします。
しかし、住宅用地の面積に応じた特例措置や、土地に関する負担軽減措置などの特例措置が適用される場合などは、課税標準額が評価額よりも低くなる場合があります。

例えば、小規模宅地の特例が適用される固定資産税評価額4,000万円の場合、課税標準額はその1/6である約666万円となります。


では実際に、住宅が建っている土地と更地にかかる固定資産税・都市計画税の違いの計算例を以下で挙げるので確認してみましょう。

2-2.広さが200㎡以下の土地を更地にした場合

<前提条件>


市街化区域の土地(固定資産税・都市計画税両方が発生)

土地面積:150㎡

土地の固定資産税評価額:4,000万円

現況:戸建て(全てに小規模住宅用地の特例が適用)

負担水準:70%


<取り壊し前>


固定資産税

=課税標準額 × 1.4%

=固定資産税評価額 × 1/6 × 1.4%

=4,000万円 × 1/6 × 1.4%

=93,333円

都市計画税

=課税標準額 × 0.3%

=固定資産税評価額 × 1/3 × 0.3%

=4,000万円 × 1/3 × 0.3%

=40,000円

合計

133,333円


<取り壊し後>


固定資産税

=課税標準額 × 1.4%

=固定資産税評価額 × 70% × 1.4%

=4,000万円 × 70% × 1.4%

=392,000円

都市計画税

=課税標準額 × 0.3%

=固定資産税評価額 × 70% × 0.3%

=4,000万円 × 70% × 0.3%

=84,000円

合計

476,000円


取り壊しにより、金額にして年間約34万円増加する結果となります。

2-3.広さが200㎡を超える土地を更地にした場合

<前提条件>

市街化区域の土地(固定資産税・都市計画税両方が発生)

土地面積:300㎡

土地の固定資産税評価額:6,000万円

現況:戸建て(全てに小規模住宅用地の特例が適用)

負担水準:70%


<取り壊し前>


固定資産税

=課税標準額 × 1.4%

=小規模宅地特例の課税標準額×1.4%

 +一般住宅用地の課税標準額×1.4%

=6,000万円 × (200㎡÷300㎡) × 1/6 ×1.4% 

+6,000万円 × (100㎡÷300㎡) × 1/3 ×1.4%

=186,666円

都市計画税

=課税標準額 × 0.3%

=小規模宅地特例の課税標準額 × 0.3%

+一般住宅用地の課税標準額 × 0.3%

=6,000万円 × (200㎡÷300㎡) × 1/3 × 0.3% 

+6,000万円 × (100㎡÷300㎡) × 2/3 × 0.3%

=100,000円

合計

286,666円


<取り壊し後>


固定資産税

=課税標準額 × 1.4%

=固定資産税評価額 × 70% × 1.4%

=6,000万円 × 70% × 1.4%

=588,000円

都市計画税

=課税標準額 × 0.3%

=固定資産税評価額 × 70% × 0.3%

=6,000万円 × 70% × 0.3%

=126,000円

合計

714,000円


取り壊しにより、金額にして年間約43万円増加する結果となります。

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3.更地にかかる固定資産税の負担を減らす選択肢

更地にかかる固定資産税の負担を減らすにはどうすればよいのでしょうか。
税金対策となる土地活用の方法を説明します。

3-1.土地を売却する

活用が見込めない土地の場合は、売却することでまとまった資金を得ることができます。
固定資産税の支払いがなくなるほか、土地の管理費も不要になるため、不動産会社に価格査定を依頼しどの程度の金額で売却できるか確かめるのもよいでしょう。


しかし、土地活用をすれば長期的に収益を得られる可能性もあります。1度手放した土地を買い戻すのは難しいため、不動産売却の検討は慎重に行いましょう。

3-2.マンション・アパート経営を行う

広い更地の場合は、マンションやアパートなどの賃貸住宅を建設することをおすすめします。
賃貸住宅を建てることは固定資産税・相続税の両面で効果的な節税手段と言えます。

更地の上に住宅を建てることで、前述した固定資産税の軽減措置を受けることができます。

賃貸住宅の場合は、居住用の区画(アパートやマンションの一室など)ごとに200㎡までの部分に対して小規模住宅用地の特例が適用されます。
したがって、200㎡以上の土地の場合は、一戸建てより賃貸住宅を建設するほうが軽減措置の効果が大きくなります。


また、賃貸住宅を建設することで相続税の節税をすることも可能です。住宅を建てる場合、家屋の課税標準額は建設費を下回ることがほとんどです。
相続時に現金1億円を保有していた場合に比べ、同じ1億円でマンションを建設したほうが、評価を下げることが可能です。

自己資金が少ない場合でも、融資を活用する選択肢もあります。月ごとに得る家賃収入をローンの返済や固定資産税の原資としながら、余剰分を不労所得として得ることが可能です。

ただし、相続発生日からさかのぼって3年以内に購入した賃貸不動産には、貸付用小規模宅地の特例を使えません
また、いくら節税できたとしても、建築後の賃貸経営が安定的に運営されなければ元も子もありません。土地活用に長けたパートナー選びが重要です。

3-3.駐車場経営を行う

更地を駐車場に変え、利用者から料金を得ることで納税原資を確保するという方法もあります。

駐車場には一定期間の契約を結ぶ月極駐車場と、利用時間に応じて料金を請求するコインパーキングの2種類があります。
月極駐車場は住宅地での需要が多く、コインパーキングは店舗などで一時利用が発生しやすい市街地での需要が多い傾向にあります。

初期費用を抑えられる選択肢の1つとしておすすめですが、当然デメリットもあります。
デメリットは、建物を建てる活用方法と比べて収入が低い点、家屋の建設がない青空駐車場は、前述した固定資産税の減税制度が適用されない点です。
建物を取り壊す前に、きちんとした収支プランを立てるようにしましょう。

3-4.トランクルーム経営を行う

駐車場経営と同じく初期費用を抑えられる活用方法として、トランクルーム経営があります。
更地にコンテナを設置し、荷物を保管するためのスペースとして貸し出し、使用料金を得る事業です。ある程度交通量の見込めるロードサイドであれば、地方でも需要が見込める活用方法です。

トランクルームを経営する場合、専門業者に敷地を借地契約により貸し出し地代を収受する方法と、専門業者の「フランチャイジー」として自らコンテナなどを投資、経営する方法があります。借地より自ら経営するほうが収入は多くなる一方、投資も発生するためハイリスクハイリターンです。
トランクルームも駐車場と同じく、家屋の建設がないため前述した固定資産税の減税制度が適用されません。初期費用を抑えた納税原資の確保方法の一つとして覚えておきましょう。

4.土地に合った活用方法で更地を有効活用

今回は、固定資産税・都市計画税の概要と、節税策としての活用方法について解説しました。

固定資産税・都市計画税とも、不動産を所有しているだけで発生する税金です。
更地の状態で所有していると最大6倍もの税額になる可能性もあるため、土地活用を行い、納税原資を確保することをおすすめします。

土地をどのように活用するかは、ご本人の資産状況や、土地の形状、周辺環境によっても異なります。豊富な活用方法を提案できるパートナーを見つけ、相談することから始めましょう。
大東建託では、土地活用に関するさまざまなご相談に対して、税理士などの専門家と連携して包括的なサポートを提供しております。まずはお気軽にご相談ください。

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■監修者プロフィール

宅地建物取引士/FP2級
伊野 文明

宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。賃貸経営・土地活用に関する記事執筆・監修を多数手掛けている。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。

【保有資格】
・宅地建物取引士
・FP2級
・建築物環境衛生管理技術者

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