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木造アパートの耐用年数はどれくらい?過ぎた場合によくある課題や対処法

最終更新日: 2023.12.15

耐用年数とは、税法上の基準である「法定耐用年数」と建物を使用できる実際の耐久性を示す「耐用年数」2つに分けられます。

例えば、木造アパートの法定耐用年数は22年とされていますが、法定耐用年数を超過したアパートがすぐに使用不可になるわけではありません。このように建物の寿命と法定耐用年数は異なるため、賃貸経営する場合はそれぞれの注意点を考慮しなければならないのです。

この記事では法定耐用年数や減価償却の基礎知識、法定耐用年数が過ぎた場合の対処法や考え方を解説していきます。

>>関連記事:アパート経営完全ガイド|建築プラン立てから完成後の業務まで

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目次

1. アパート経営における法定耐用年数とは

1-1.アパート経営における耐用年数の意味

2. 木造アパートの法定耐用年数

2-1.アパートの法定耐用年数の決まり方

2-2.木造アパートの法定耐用年数

3. 木造アパートの法定耐用年数を超えた場合によくある課題

3-1.アパートローンを受けられなくなるリスクがある

3-2.減価償却ができなくなるため税金が高くなる

3-3.融資が受けにくいため売却するのが難しくなる

4. 保有する木造アパートが法定耐用年数を超えたときの対処法

4-1.アパートを建て替える

4-2.アパートを売却する

4-3.アパートを取り壊して更地として売却する

5. 木造アパートの法定耐用年数と過ぎた場合の対処法まとめ

1.アパート経営における法定耐用年数とは

アパートの法定耐用年数は構造別に基準が設けられています。
設けられた基準の年数以内であればアパートの資産価値は税務上残りますが、法定耐用年数を過ぎた場合は税務上の資産価値は消滅します。

法定耐用年数について具体的に見ていきましょう。 

1-1.アパート経営における耐用年数の意味

アパート経営における耐用年数は、法定耐用年数を指すことが多く、法定耐用年数とは何か理解しておく必要があります。


法定耐用年数とは、建物の減価償却費を計算できる減価償却期間と同義であり、減価償却費とは、建物などの固定資産の金額を法定耐用年数に合わせて分割し、1年ごとに毎年費用として計上するための勘定科目のことを言います。

国税庁による法律で定められており、主に課税の計算式に使用されます。

法定耐用年数が過ぎたアパートは法定耐用年数が過ぎた年からは、これまで経費として処理していた減価償却資産が経費計上できなくなるため、支払う所得税が多くなります。

 

1-2.建物の寿命と法定耐用年数の違い

建物の寿命は定期的にリフォームや修繕などのメンテナンスを実施すれば、法定耐用年数より長期間使用できるケースが多く、法定耐用年数を超えたアパートがすぐに使えなくなるわけではありません。

法定耐用年数は構造に限らずどの建物にも基準が設定されていますが、経過年数による経年劣化などに対処しておくことで、法定耐用年数以上に使用が可能となります。

参考:マンションの建て替え時期の目安や費用、メリット・デメリット

 

2.木造アパートの法定耐用年数

木造アパートの法定耐用年数は22年であると冒頭で伝えましたが、これは鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物と比較すると短くなっています。

木造アパートは建物の構造体に木材が使用されているため、加工がしやすいなどの柔軟性がある一方で、燃えやすく鉄骨やコンクリートと比較して虫害や腐りやすい特徴がある点などが影響しています。

2-1.アパートの法定耐用年数の決まり方

アパートの法定耐用年数は木造や鉄骨造、軽量鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの構造によって異なります。

例えば、鉄骨造は19年~34(骨格の厚みにより変動)、鉄筋コンクリート造は47年などといった基準として定められています。

 

耐用年数表

建物(家屋)の構造

店舗用・住宅用のもの

木造・合成樹脂造のもの

22年

 

 

鉄骨造

骨格材3mm以下

19年

骨格材3~4mm以下

27年

骨格材4mm以上

34年

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)・鉄筋コンクリート造(RC造)のもの

47年

 

2-2.木造アパートの法定耐用年数

木造アパートの法定耐用年数は22年です。
但し、木造モルタルのアパートの法定耐用年数は20年とされています。木造モルタルとは、モルタルで外壁が塗られている木造の建物のこと指します。純粋な木材のみで構成されていないため、純粋な木造と比較して強度が下がることから法定耐用年数は20年とされています。

 

減価償却費の計算方法(定額法・定率法)などは下記に記載されています。

参考:【構造・建材別】建物の法定耐用年数、減価償却費の計算方法

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3.木造アパートの法定耐用年数を超えた場合によくある課題

木造の法定耐用年数は、他の構造の建物と比べて短いことで課題もありますが、初期投資を抑えて出口である投資資金の回収を早めたいといったオーナー様にとっては、鉄骨や鉄筋コンクリート造の建物と比べて購入資金を抑えることで投資資金の回収を早められることは、メリットと言えるのではないでしょうか。

ただし、法定耐用年数を過ぎた建物には課題が生じます。木造アパートの法定耐用年数が過ぎた場合に生じる課題について確認していきましょう。

3-1.アパートローンを受けられなくなるリスクがある

アパートローンは、法定耐用年数と関係しています。
法定耐用年数内の建物でないと融資しない金融機関が多いため、木造アパートの場合は築年数が22年を超えた場合、融資を受けるのが難しくなります。


例えば、築10年の木造アパートを購入する場合、原則として木造アパートの法定耐用年数である22年から10年を差し引いた12年が最大の返済期間となることがあるため、注意が必要です。

 

参考:アパートローンとは?金利のタイプや返済方法、借りる際の注意点

3-2.減価償却ができなくなるため税金が高くなる

法定耐用年数内の建物は減価償却費を計上できることから、所得税の節税効果が期待できます。しかし、法定耐用年数が経過すると減価償却ができなくなるため、節税効果は期待できず、支払う所得税が法定耐用年数内の時と比較し高くなります。

所有する建物の法定耐用年数に近づく頃からは、対策を考えておくことをおすすめします。

3-3.融資が受けにくいため売却するのが難しくなる

建物を購入する際、居住用であれば住宅ローンを契約するのと同様に不動産投資用の事業ローンを契約するオーナーが多いでしょう。
その際、法定耐用年数が過ぎた建物はローンを利用しての購入が難しくなるため、買い手はローンが組めずにアパートを購入できない可能性が高くなります。

その場合、現金でアパートを購入できる買い手に限定されるため、売却するのが難しくなります。

 

特に新築ではなく中古でアパートを購入し、アパート経営を始める場合は築年数から残存耐用年数が何年残っているのかを把握しておくことが重要です。

4.保有する木造アパートが法定耐用年数を超えたときの対処法

保有する建物の法定耐用年数が過ぎた場合、建物の老朽化が進んでいるケースも多いでしょう。
法定耐用年数が過ぎ、老朽化したアパートはデメリットが多く、適切な対処が必要です。どのような対処法があるのかを説明していきます。

4-1.アパートを建て替える

アパートの建て替えは、建て替え後も安定した経営が見込める場合に検討すると良いでしょう。
安定した経営が見込める要素として、立地条件が良く入居者が集まりやすいケースやアパートローンを完済しているケースが考えられます。

 

大規模修繕が必要な場合やアパートを建て替える場合、入居者がいるケースでは立ち退き料の支払いが必要になることがほとんどです。立ち退きの流れや資金が足りないなどの場合は不動産会社や金融機関と相談しておくと良いでしょう。

>>関連記事:アパートの建て替えに立ち退き料は必要?相場、手順や進めるポイント


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4-2.アパートを売却する

建物の価値がゼロになった場合でも、土地を担保に融資を受けられる可能性があります。
アパートを売却する際は、法定耐用年数を超過する前に売り出すのが理想ですが、法定耐用年数が過ぎた場合は売却価格を土地の値段のみで設定し、買い手が不動産を購入するための融資が受けられる段階で建物ごと売却することをおすすめします。

 

建物がある状態での売却は入居者がいる場合、買い手側としても不動産所得によるキャッシュフローが読みやすく、すぐに利益が見込めるメリットがあるため、前向きに購入を検討する人も多いでしょう。

4-3.アパートを取り壊して更地として売却する

物件を取り壊し、一度更地にして売却する方法です。更地にすれば建物の劣化による修繕費の負担が解消できます。また、買い手側としてはマンション経営や駐車場経営などの運用の選択肢が広がり、運用方法の柔軟性を持てるメリットがあります。

 

一方で、売り手は建物を取り壊すための解体費用が必要になるため、コスト増となるデメリットがあります。

5.木造アパートの法定耐用年数と過ぎた場合の対処法まとめ

法定耐用年数が過ぎた場合、節税効果を期待できなくなり、対策として建替えや売却の検討をしなくてはいけなくなります。しかしアパート経営では1棟だけを見るのではなく、築年数が異なる建物を複数運用するなどの「全体のバランスを考えて運用する」ということも家賃収入による安定した収益を得ることや節税対策を行う上でも重要となります。

 

木造アパートの法定耐用年数が過ぎた場合に困らないためにも、土地選びやパートナーである不動産会社、管理会社選びも大切です。計画性をもってアパート経営をしていくことをおすすめします。

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■監修者プロフィール

宅地建物取引士/FP2級
伊野 文明

宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。賃貸経営・土地活用に関する記事執筆・監修を多数手掛けている。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。

【保有資格】
・宅地建物取引士
・FP2級
・建築物環境衛生管理技術者

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