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譲渡所得の特別控除とは?不動産投資で使える控除の種類と概要

最終更新日: 2023.07.03

資産を売却して譲渡所得を得た場合、その所得に対して所得税や住民税が課税されます。
土地や建物などの不動産売却時には大きな利益を得ることも多いため、その分、税金も高くなりがちです。

しかし譲渡所得にはさまざまな特別控除があり、制度を有効活用すれば税金の負担も軽減できるので、事前に種類や適用条件などを確認することが重要です。

そこで本記事では譲渡所得の特別控除について、主に不動産投資で利用できるものを中心に解説します。

 

目次

1. 譲渡所得の特別控除に関する概要

1-1.譲渡所得とは

1-2.譲渡所得の特別控除とは

1-3.不動産の譲渡所得に適用される特別控除の種類

1-4.居住用財産(マイホーム)を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(軽減税率の特例)

1-5.居住用財産の買換え特例

1-6.居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

2. 不動産投資や土地活用と関係が深い譲渡所得の特別控除

2-1.平成21年及び平成22年に取得した土地を売却した際の控除

2-2.農地保有の合理化などのために土地を譲渡した際の控除

2-3.低未利用土地などを譲渡した際の控除

3. 譲渡所得の特別控除を利用するには

3-1.確定申告の際に控除を利用する旨を記載する

3-2.適用される条件を満たしているか確認する

4. 譲渡所得の特別控除の適用条件を理解しよう

1.譲渡所得の特別控除に関する概要

はじめに譲渡所得で適用できる特別控除の概要や種類を解説します。

1-1.譲渡所得とは

譲渡所得とは、資産を売ったり譲ったりした際に生じる所得のことです。
土地や建物、株式、ゴルフ会員権など資産の譲渡による所得が対象となります。

ただし、事業用の商品などの棚卸資産、山林、その他営利を目的として継続的に行われる資産の譲渡による所得は、譲渡所得に含まれないので注意しましょう。

棚卸資産とは「在庫」のことを指しており、小売業では「商品」など、製造業は「原材料、仕掛品、半製品、製品」などが該当します。

また、不動産業など土地や建物を扱う事業では、販売用に保有している不動産も棚卸資産になります。

 

譲渡所得の額は「収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」の計算方法で算出されます。

取得費とは原則として対象の資産の取得に要した金額に対し、その後の設備費および改良費を加えたものから減価償却費相当額を差し引いたものであり、譲渡費用とは資産の譲渡に要した費用(仲介手数料、運搬費など)のことをいいます。


なお、代々引き継いできた農地など取得費が分からない資産の場合は、売却額の5パーセント相当額を取得費として扱います。

例えば取得費が分からない農地を1000万円で売却した場合、5%に該当する50万円が取得費になります。

また、不動産の譲渡では長期譲渡所得と短期譲渡所得の場合で所得税・住民税の税率が異なります。
それぞれの違いは以下の通りです。

 

  • 長期譲渡所得→譲渡した年の11日において所有期間が5年超
  • 短期譲渡所得譲渡した年の11日において所有期間が5年以下

 

長期譲渡所得は所得税15%、住民税5%ですが、短期譲渡所得では所得税30%、住民税9%が所得金額に対して課税されます。

つまり短期間保有した物件を売却するより、長期間保有した物件を売却したほうが、税率は抑えられることになります。

ただし、築年数が経過して古くなった建物は売却価格が落ちることが多いので、税率とのバランスを考えることが大切です。

1-2.譲渡所得の特別控除とは

特定の要件を満たした場合、譲渡所得に対して控除が適用されるものです。
特別控除が利用できれば、納める税金の負担を減らせます。

土地や建物などの不動産の場合、複数の特別控除が用意されているので、種類や適用条件を把握することが重要です。

また、土地や建物以外の資産も、所有期間が5年を超える場合であれば最大50万円の控除が適用されます。

 

1-3.不動産の譲渡所得に適用される特別控除の種類

不動産の譲渡所得に適用される特別控除は、条件を満たせば複数の控除を併用することも可能となっています。


適用できる特別控除は以下の7種類です。

 

1)公共事業などのために土地や建物を売った場合の5000万円の特別控除の特例

2)マイホーム(居住用財産)を売った場合の3000万円の特別控除の特例

  (被相続人の居住用財産(空き家)を売った場合の3000万円の特別控除の特例)

3)特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合の2000万円の特別控除の特例

4)特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合の1500万円の特別控除の特例

5)平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1000万円の特別控除の特例

6)農地保有の合理化などのために土地を売った場合の800万円の特別控除の特例

7)低未利用土地等を売った場合の100万円の特別控除の特例

 

ただし、特別控除額はその年の譲渡益の全体を通じて合計5000万円までが上限になり、複数の特別控除が適用できる場合は、上記(1)から(7)のうち、数字の若いものが優先して適用されます。

また、居住用家屋の譲渡では上記の特別控除のほかに以下の特例があります。
戸建てやマンションなどの居住用不動産を所有している方は覚えておくと良いでしょう。

 

1-4.居住用財産(マイホーム)を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(軽減税率の特例)

譲渡した年の1月1日の所有期間が10年を超える居住用財産である土地や家屋を譲渡した場合、3000万円の特別控除後の所得金額に対する税率がさらに軽減される特例です。

 

1-5.居住用財産の買換え特例

居住用財産を譲渡し、一定期間内にこれに代わる居住用財産を取得した場合、譲渡所得に対する課税が繰り延べられる特例です。

1-6.居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

居住用財産を譲渡し、一定の居住用財産に買い換えた場合に生じた損失金額の損益通算、および損益通算後の損失金額を翌年以降3年間繰り越せる制度です。

 

【参考】No.3223 譲渡所得の特別控除の種類(国税庁)

2.不動産投資や土地活用と関係が深い譲渡所得の特別控除

不動産の譲渡所得で適用できる特別控除のうち、特に不動産投資や土地活用と関係が深い3つの特例をより詳しく解説します。

2-1.平成21年及び平成22年に取得した土地を売却した際の控除

2009年(平成21年)から2010年(平成22年)の間に取得した土地を譲渡すると、1000万円の特別控除が適用される制度です。

創設された背景には、2008年(平成20年)にアメリカで発生したリーマン・ショックの影響があります。

リーマン・ショックにより日本の不動産市場も大きな打撃を受けたため、土地需要を喚起して土地の流動化などを推進するための措置として設けられました。

ただし、本控除は建物の売却益には適用されないため、もし土地と建物を一括で売却した場合は土地部分のみに控除が適用されることになります。

 

【参考】No.3225 平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1,000万円の特別控除(国税庁) 

2-2.農地保有の合理化などのために土地を譲渡した際の控除

農地保有の合理化とは、農業経営基盤強化促進法の規定に基づき、農業経営の規模拡大、農地の集団化を促進するため、農地保有合理化法人が農地を買入れたり、借り入れたりして、担い手農業者に再配分する事業のことです。

農地保有の合理化などのために土地を譲渡した場合、800万円の控除を受けられます。

ただし、この控除を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

 

・勧告に係る協議、調停又はあっせんにより譲渡した場合

・農地中間管理機構に譲渡した場合

・農用地利用集積計画により譲渡した場合

 

2-3.低未利用土地などを譲渡した際の控除

 

低未利用土地等とは、居住用、事業用、その他の用途に利用されていない「未利用土地」や、周辺地域の利用状況と比較して利用の程度が著しく低い「低利用土地」のことをいいます。

都市計画区域内にある低未利用土地などを、個人が500万円以下で売却した場合、譲渡所得の金額から100万円を控除できるとされています。

もし譲渡所得の金額が100万円に満たない場合は、その譲渡所得の全額を控除額として扱えます。

 

【参考】土地の譲渡に係る税制(国土交通省)

3.譲渡所得の特別控除を利用するには

譲渡所得の特別控除を利用する際の具体的な方法や注意点を解説します。

3-1.確定申告の際に控除を利用する旨を記載する

譲渡所得の特別控除を適用するには、確定申告が必要です。
控除が適用されることによって納税額が0円になる場合でも行わなければなりません。

確定申告書の様式は国税庁のホームページからダウンロードが可能となっています。さらにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用すれば、税務署の窓口へ行くことなく手続きを終えられるので、特に忙しくて時間が取れない方におすすめです。

また、特別控除を適用する場合は、確定申告書のほかに定められた書類を提出しなければなりません。必要書類は適用する特別控除の種類によって異なるので、事前にチェックすることが大切です。

国税庁が公開しているチェックシートに掲載されているので、以下のページから確認すると良いでしょう。

 

【参考】譲渡所得申告のチェックシート(国税庁)

3-2.適用される条件を満たしているか確認する

特別控除の適用条件は対象となる控除の種類によって異なります。

例えば低未利用土地に対する控除は、譲渡後に土地が利用されることが適用の条件となっています。


この他にもさまざまな条件が定められていますが、中には非常に複雑で分かりにくいものあります。自分で判断が困難な場合は事前に最寄りの税務署などへ問い合わせ、早めに確認するようにしましょう。

4.譲渡所得の特別控除の適用条件を理解しよう

不動産の購入・売却では数千万、あるいは億単位のお金が動くケースも少なくありません。
そのため、譲渡所得税の支払いのほか、不動産会社への仲介手数料などの売却費用も多くかかりますが、特別控除を適用できれば大きく軽減できる場合もあります。

特別控除の適用条件や確定申告で必要な書類は、控除の種類ごとに定められているので事前に確認するようにしましょう。

もし分からない場合は税務署へ問い合わせ、特別控除の対象になるかどうか把握することが大切です。

 

なお、今回は土地を譲渡した際の控除に関して紹介しましたが、土地を譲渡するのではなく、土地活用をする選択肢もあります。

土地活用とは一般的に利用していない土地を有効活用し、利益を得ることを指します。活用方法によっては長期的に安定した収入を得られるケースもあるので、敷地等を所有していて新たな収入源を作りたい方は検討してみることをおすすめします。

また、すでに何らかの形で運用していた土地も、活用方法の変更でさらなる収益を上げられる可能性があります。ただし、そのためには土地の特性や利用者のニーズに合った活用方法を考えることが大切なので、信頼できる不動産会社などへアドバイスを求めても良いでしょう。

大東建託では土地活用に関する相談を無料で受け付けていますので、賃貸経営や資産運用に関して疑問点や不明点がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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■監修者プロフィール

税理士法人みらいサクセスパートナーズ 代表
宮川 真一

岐阜県大垣市出身。1996年一橋大学商学部卒業、1997年から税理士業務に従事し、税理士としてのキャリアは20年以上。

現在は、税理士法人みらいサクセスパートナーズの代表として、M&Aや事業承継のコンサルティング、税務対応を行っている。

また、事業会社の財務経理を担当し、会計・税務を軸にいくつかの会社の取締役・監査役にも従事。

【保有資格】 税理士、CFP®

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