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土地活用でよくある失敗例7選|過去の例を学び慎重に準備を進めよう

公開日: 2023.07.26

最終更新日: 2023.11.28

土地活用は不労所得の確保や節税対策をするために有効な方法です。

賃貸マンションやアパート経営、駐車場経営などがさまざまな手段があるので、それぞれの特徴や選び方を理解するようにしましょう。

ただし、土地活用はリスクを伴うため、失敗しないためには事前調査や準備を行う必要があります。

また、具体的な失敗例を把握して、そこから学びを得て自分自身の事業に活かすことが大切です。

そこで本記事では、土地活用の失敗例や成功するコツを徹底解説します。


>>関連記事:「土地活用の方法16選|運用を行うメリットや実際の進め方

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目次

1. 土地活用で起こりがちな失敗例

1-1.失敗例1.市場のニーズを正しく把握できなかった

1-2.失敗例2.十分な資金を確保していなかった

1-3.失敗例3.法規制を正しく把握していなかった

1-4.失敗例4.利回りを追求しすぎた

1-5.失敗例5.管理業務がおろそかになった

1-6.失敗例6.当初の目的から外れた活用法を選択した

1-7.失敗例7.頼れる相談相手がいなかった

2. 土地活用のよくある失敗例から学べること

2-1.期待効果の把握

2-2.市場動向の把握

2-3.計画策定と予算管理の重要性

2-4.起こり得るリスクの把握と対処

3. 土地活用を成功させるために準備したいこと

3-1.まずは情報収集から始める

3-2.土地活用の目的をはっきりと決める

3-3.土地活用のプロや専門家に相談する

4. 土地活用の失敗例から学びを得よう!



1.土地活用で起こりがちな失敗例


以下に土地活用で起こりがちな失敗事例を7つご紹介します。

1-1.失敗例1.市場のニーズを正しく把握できなかった


土地活用において重要なポイントは、市場のニーズを正しく把握することです。

賃貸ニーズに合わない物件や設備を選んでしまうと、高い費用をかけたとしも集客は困難です。

たとえばファミリー層が多い地域にワンルームの賃貸物件を建築しても、あまり人気は出ないでしょう。

市場の需要ではなく、自分がやりたいことを先行させて土地活用方法を決めてしまうと、ミスマッチが起こりやすいので注意してください。

立地条件、周辺環境、ターゲット層、近隣の家賃相場などを考慮し、どのような活用方法が有効かを検討する必要があります。

1-2.失敗例2.十分な資金を確保していなかった


土地活用には多くのコストがかかります。

自己資金だけでは賄いきれないケースがほとんどなので、ローンを活用することが多いでしょう。

たとえば初期投資としては建築費や設備費などが考えられます。

また、ランニングコストとしては維持管理費、ローンの返済、税金関係としては固定資産税、都市計画税などさまざまな種類があげられます。

ランニングコストは賃料収入の中から支払うのが一般的ですが、空室率が増加すると収入が支出を上回ってしまう可能性があるので、ある程度、予備費を確保する必要があるでしょう。

物件の規模や立地条件によっても異なるので、借入金の返済など支出とのバランスも考え、収益化できるかどうかシミュレーションすることが大切です。

事前のシミュレーションを怠った結果、予算が足りず、当初の資金計画通りに進まなくなったケースはよく見受けられます。

また、あまり収益をあてにしすぎると、予想外の出費が出て負担が大きくなった際、経営が赤字に陥り、借入金の返済が間に合わなくなるリスクがあるので注意しましょう。

1-3.失敗例3.法規制を正しく把握していなかった


土地の上に建てられる建物は法律や条例などで規制されています。

たとえば建築基準法では、建物の用途、構造、高さなどを規制しており、都市計画法では用途地域ごとに土地利用の制限を設けています。

このほか、地方自治体が独自に制定する条例があり、さらに物件の規模によっては消防法なども関係します。

事前に法律の確認をしなかったため、設計する間際になって規制に引っかかることがわかり、事業計画が頓挫する可能性も考えられます。

法規制をすべて自分で調べるのは簡単ではなく、専門的な知識を要するので事前に地域の不動産会社などへ確認することをおすすめします。

1-4.失敗例4.利回りを追求しすぎた


利回りを意識しすぎて初期投資額を抑えた結果、利用者にとって魅力を感じられない物件になってしまうケースがあります。

たとえばアパートやマンションの建築費を過度に抑えると、建物の外観が安っぽい雰囲気だったり、設備の性能が不十分だったりするので、入居者が集まりにくくなり、空室リスクが高まります。

また、空室が増えると賃料を下げざるを得ないので、利益の減少につながるでしょう。

利回りだけを追い求めると、必要以上に初期費用を落とし、かえって逆効果になるケースも見受けられます。

そのため、立地条件や周辺の建物との比較をしながら、最適な活用方法を検討することが重要です。

 

1-5.失敗例5.管理業務がおろそかになった


土地活用では維持管理業務も重要です。

特にアパート経営やマンション経営では、維持管理が大変で手が回らなくなり、失敗したケースが見受けられます。

管理業務をおろそかにすると、建物の老朽化が早まるだけでなく、汚損が進んで見栄えを悪化させる原因となるので、資産価値が低下し、空室率の上昇や収益減少を招く可能性が高まります。

また、建物が老朽化すると、修繕費などの費用が高額になるため、より経営が厳しくなるでしょう。

一定規模以上の物件では、不動産管理会社に施設経営を委託し、設備点検、清掃といったメンテナンスや修繕を適切な時期に行い、建物を良好な状態に保つことが重要です。

良い管理会社に業務を委託すれば、入居者からの苦情やクレームにも迅速に対応し、質の高いサービスを提供してくれるため、入居率の向上や安定収入の確保にもつながるでしょう。

1-6.失敗例6.当初の目的から外れた活用法を選択した


土地活用を行う際は目的を明確にすることが重要です。

安定した収入を得る、相続対策をする、税金対策をするなど、さまざまな目的が考えられますが、実現したい内容により最適な活用方法は異なります。


当初の目的から外れた活用法を選択すると、失敗を招きやすいため、どんな活用法にすべきか慎重に検討することが大切です。

たとえば税金対策が目的でありながら、相続税評価額が下がりにくい土地活用を選んでしまったケースなどが考えられます。

1-7.失敗例7.頼れる相談相手がいなかった


土地活用は専門的な知識が必要になるため、一人で行うのは困難です。

基本的に不動産会社や税理士などの専門家に相談しながら、計画を立てる必要があります。

専門家に相談すれば最適な活用法の紹介や、リスクを回避するための方法などを提案してもらえるでしょう。


また、実際に運営を始めた後も、事故やトラブルが発生したり、急に赤字経営に陥ったりする可能性があるので、自分自身が気持ちに余裕を持ち安心して経営を行うためにも、相談先を確保しておくことはとても重要です。

反対に上記のような頼れるパートナーと適切な連携がとれないと、成功するのは難しいといえます。

土地活用を検討する場合は、まず困ったときに相談できる相手がいるかどうかを考えることから始めましょう。

2.土地活用のよくある失敗例から学べること


ここまで説明してきた土地活用の失敗例から学べることや注意点を解説します。

2-1.期待効果の把握


土地活用で失敗する方の典型的な例として、期待効果をよく把握していなかったケースがあげられます。

そのため、実際に活用を始める前に、何が期待できるのか、どれくらい期待できるのかをシミュレーションする必要があります。


たとえば収益性はどれくらいになるか、節税対策が可能な税金の種類は何か、管理業務は任せられるかなど、さまざまな視点から考えなければなりません。

また、共有名義の土地など権利関係者が複数いるケースでは、利用方法を巡ってトラブルに発展することがないように、事前に関係者の理解を得るようにしましょう。

期待通りの効果が出ない場合も考えられるので、目的に合致しているかどうか、返済計画に無理はないかなど、事前検証をしっかりと行うことが大切です。

2-2.市場動向の把握


土地活用を行うエリアの市場動向を把握することも重要といえます。


いくら魅力的な建物や設備であっても、需要が低ければ入居者(利用者)は集まりにくいのが現実です。

たとえば賃貸不動産を経営する場合は、立地条件が集客に大きな影響を与えるので、どのような物件であるかに加えて、どのような場所に建っているかが重要なポイントになります。


需要の有無は市場調査を行うことで把握できます。

調査項目の例としては、人口の増減、競合物件の有無、建設予定地の周辺で求められている物件の需要などがあげられます。

上記のような項目はインターネットを通して調べることもできますが、詳細な情報は信頼できる不動産会社へ相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

2-3.計画策定と予算管理の重要性


土地活用は長期的に実施するのが原則です。


今年や来年といった短期的な収支だけ考えるのではなく、10年後20年後のことまで見据えた収支計画が求められます

長期的な計画を策定する際は、できるだけ正確な収支計算を実施することが大切です。


たとえば賃貸物件の経営であれば「空室率はどれくらいまで許容できるか」「家賃下落が起こっても借入金を返済できるか」「月々の経費はどのくらいが適切か」「家賃設定はいくらにするか」などの視点が重要になります。

修繕の発生、金利の変化なども想定しておき、さらに将来的に土地や建物を売却する出口戦略まで考えておけば、リスクの少ない経営ができることでしょう。

2-4.起こり得るリスクの把握と対処


どの活用法も何かしらのリスクは存在します。


リスクをゼロにするのは不可能なので、リスクがあることを受け入れ、どのように対処するかを考えることが重要です。

不動産投資や土地活用では、多くのリスクは対処法がすでにあるので、事前に対策することが可能です。

そのため、土地活用の検討中の段階で考えられるリスクを把握して、十分な対策を講じたうえで始めることが成功するためのポイントです。

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3.土地活用を成功させるために準備したいこと


土地活用を成功させるためには十分な準備をする必要があります。


以下に準備したいこと3点を解説します。

3-1.まずは情報収集から始める


土地活用を検討する場合、まず情報収集から始めるようにしてください。

十分な情報がないままでは、土地活用は成功しづらいといえます。

もちろん、実際に土地活用を進める場合は、不動産会社からアドバイスを受けながら進めることも可能ですが、決断するためには一定の知識や判断材料が求められます。

情報収集の方法には書籍学習、セミナーへの参加、専門家のメルマガ登録などがあるので積極的に活用することをおすすめします。

上記の手段を通して実際に土地活用の成功例や失敗例を把握して、成功した人と失敗した人にはどういった違いがあるのか理解できれば、適切な計画がイメージできるようになるでしょう。

3-2.土地活用の目的をはっきりと決める


何のために土地活用をするのかによって、進め方や活用法も変わります。

たとえば収入を増やすことが目的であれば、希望する家賃収入が得られそうな物件を建てる、相続税対策なら相続税評価額が下がる物件を建てるなど、さまざまなパターンが考えられます。

また、土地活用にはアパートやマンション経営、賃貸併用住宅、戸建て賃貸といった賃貸住宅のほか、月極駐車場経営、コインパーキング、トランクルーム、太陽光発電など多くの種類があり、かかる費用や手間が異なるため、どのような活用法を選定するかが重視すべきポイントです。

ただ漠然と「空いた土地に何かを建てること」が目的にならないように、十分な検討をするようにしましょう。

 

3-3.土地活用のプロや専門家に相談する


土地活用を共に進める不動産会社やハウスメーカーはパートナーのような存在です。

特に初心者の方はパートナーのサポートを得ずに進めるのは困難なので、土地活用のプロや専門家に相談するようにしましょう。

なお、土地活用の相談をする際は、無作為に問い合わせるのではなく、約束した内容で計画を進めてくれそうな業者を探すことが大切です。

過去に行った土地活用の実績などが、パートナー選びの判断材料にできるので、企業のホームページや広告を見て確認すると良いでしょう。

管理業務や客付けを依頼する場合も、過去のノウハウを参考にすることをおすすめします。

4.土地活用の失敗例から学びを得よう!


土地活用で大きな成果をあげた方は多くいらっしゃいますが、失敗した方も少なくありません。事業を始める前は良い面ばかり見てしまいがちなので、失敗例もよく確認して冷静な判断をすることが大切です。今回ご紹介した失敗例からは多くのことが学べます。

 

また、土地活用の方法は種類が多く、それぞれメリット・デメリットが異なります、

所有している土地がある場合、どんな選択肢があるのか、どんなプランが適切なのか、専門家のアドバイスも受けながら考えることが重要です。

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■監修者プロフィール

宅地建物取引士/FP2級
伊野 文明

宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。賃貸経営・土地活用に関する記事執筆・監修を多数手掛けている。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。

【保有資格】
・宅地建物取引士
・FP2級
・建築物環境衛生管理技術者