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古いアパートはリフォームする?それとも建て替える?考えられる選択肢

最終更新日: 2023.12.25

賃貸アパート・マンションなどの賃貸住宅オーナーにとって、避けては通れないのが「老朽化した建物をどうするか」という問題への対策です。不動産は経年劣化に伴い修繕費が高額になるだけでなく、建物としての魅力が下がっていくことで入居率が低くなる傾向にあります。

 

リノベーションするのか、建て替えするのか、はたまた売却するのか、それぞれの方法のメリット・デメリットをしっかり理解した上で選択することが重要です。

そこで今回は、古いアパートが抱える問題点と、具体的な対応策を解説します。

>>関連記事:「アパート経営完全ガイド|建築プラン立てから完成後の業務まで」


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目次

1. 古いアパートが抱える問題点

1-1.住宅や設備の劣化

1-2.空室リスク

2. 古いアパートで考えられる選択肢

2-1.リフォームする

2-2.建て替える

2-3.解体して別の土地活用方法を考える

2-4.売却する

3. 古いアパートをリフォームしたほうが良いケース

3-1.アパートの状態が比較的良い

3-2.住宅設備のみが古くなっている

4. 古いアパートを建て替えたほうが良いケース

4-1.アパートの基礎部分が激しく劣化している

4-2.収益アップを狙いたい

4-3.アパートが現在のニーズと合っていない場合

4-4.アパートが旧耐震基準で建設されている場合

4-5.税金対策をしたいとき

4-6.相続対策を考えている場合

5. 異なる土地活用や売却を考えたほうが良いケース

6. 古いアパートの利用方法は第三者の意見を取り入れよう

 

1.古いアパートが抱える問題点


古い賃貸物件はレトロな雰囲気を持つという魅力もありますが、機能の劣化や空室リスクの上昇などさまざまな注意点があります。

まずは、古いアパートが抱える問題点についてチェックしていきましょう。

1-1.住宅や設備の劣化


築年数が経過すると、物件そのものや内部の設備が古くなり不具合が生じやすくなります。

まず、屋根や外壁の塗装は10年~20年ほどで劣化します。塗装は建物を保護する役割も持つため、劣化が進むと雨水侵入により構造体が痛み、物件の寿命を縮める可能性があります。特に外壁は剥落などが発生すると、第三者に被害を与え、周辺住民とのトラブルに発生するリスクも抱えていることから注意が必要です。

 

また、外観が綺麗であっても物件の内部の老朽化が進んでいるケースもあります。
通常、入居者が入れ替わる度に部屋内は原状回復を行います。しかし、階段などの共用部はこれといったタイミングがないため、修繕時期は大家に委ねられています。管理会社に物件管理を委託している場合は修繕の提案がされるケースがおおいですが、自主管理の場合は普段から共用部の不具合について自分で点検を行う必要があります。特に、ペット可物件の場合は汚れや修繕必要箇所が発生しやすい傾向にあるため注意が必要です。

その他、旧耐震基準が適用されていた1981年6月1日以前に建築された建物は現行の耐震基準を満たしていない場合もあり、耐震診断や、その内容に応じた耐震補強工事が必要となります。

1-2.空室リスク


物件の老朽化による最大のリスクは、空室率の上昇です。築年数が経過したにも関わらず適切な対処を行っていないと、入居希望者にとって魅力を感じづらい物件になってしまいます。入居者を募集してもなかなか決まらず、家賃収入が満足に得られないという恐れがあります。

 

なかには、壁紙の傷や落書き、窓のひび割れなどの修繕を「新しい入居者が決まってから実施しよう」と考えている大家さんもいます。しかし、これはおすすめできません。入居率を上げるには、内見時にどれだけ良い印象を与えられるかが重要であるためです。

 

不動産会社の営業担当が「入居決まれば修繕しますよ」と説明したとしても、放置された修繕箇所に不安を覚える人は多いでしょう。入居希望者がいつ来ても安心感を与えられるように、掃除や修繕などの空室対策は事前に行っておきましょう。

 

2.古いアパートで考えられる選択肢


不動産賃貸では、同じ条件なら特別な事情が無い限り、綺麗な物件に人気が集まるのは仕方がありません。
アパートが古くなってしまった場合にどういった選択肢が挙げられるのか、一つずつ見ていきましょう。

2-1.リフォームする

対応策として最初に挙げられるのが、今ある物件を修繕して現状の問題を解消する方法です。リフォームは、「現行の機能を保全するための修繕」と、「機能を向上させるための改修」に分けることができます。

修繕や改修を行うタイミングとしては、入居者の入れ替わりの度に行う室内修繕に加え、十数年に一度程度の大規模修繕があります。室内においては、例えば洋室であればリビングの壁紙を補修したり、床板などの傷消し、和室であれば畳の張り替えなどの内装修繕を行います。また、不具合の出ている設備があれば交換やリニューアルなども行います。これらの修繕に加え、改修として間取りを変更したり内装をグレードの高いものにするのもよいでしょう。

大規模修繕では、屋根・外壁の塗装、屋上防水、給排水管の更新、柱等構造部の補強など、アパートの寿命を延ば修繕工事を行います。これに加えて、改修としてエントランスのオートロック導入など、機能を向上させる内容を入れるのもよいでしょう。

 

こういったリフォームにかかる費用は、入居者からの賃料で回収できるかを算出します。
例えば一人暮らし用の1LDKであれば、室内の修繕は十万~二十万程度で収まり、コストは数か月で回収できるでしょう。
一方、大規模修繕は高額な投資となることから、あらかじめ費用回収できるよう家賃設定を試算しておき、家賃に反映させる必要があります。

 

2-2.建て替える

リフォームだけでは改善できそうにないほど老朽化が進んだ場合は、アパートを新しく建て替える必要が生じます。建て替えは老朽化した物件の解体費用に加え、新築費用もかかるため、相当な金額になると考えれられます。

その一方、新築物件なので家賃の増加や入居率の向上が期待できます。「これまでの建物は収納力がなくて人気が無かった」というような反省があるのであれば、建て替えを機にクローゼットや押入れなどの収納を充実させると良いでしょう。このように、間取りの変更や部屋数の増加も建て替えなら実施可能です。

また、相続税対策として建て替えを行うケースもあります。
建物は独自の相続税評価が行われることから、建て替えに要した現金の額より建物の評価額が低くなる場合があります。相続財産の評価総額が低くなれば、その分だけ相続税の節税効果が発揮されるため、こういった目的で相続前に建て替えを行う場合もあります。

 

2-3.解体して別の土地活用方法を考える


アパートの需要が少なく、十分な収益を上げられないと判断した場合は、解体して別の土地活用方法も検討しなければなりません。また、「管理の手間からアパートは所有したくないが、土地も手放したくない」というような場合も、解体が選択肢に入ってくるでしょう。

 

別の土地活用を考える場合に相談したいのが、不動産会社です。土地にかかる法的制限や周囲のニーズはそれぞれ異なるため、最適な活用方法を自分だけで考えても良いアイデアが浮かぶとは限りません。不動産会社であれば土地にかかる建築的な条件を整理した上で、最適なプランを実例とともに提案してくれます。複数の会社にヒアリングし、より幅広い意見を聞きましょう。

 

2-4.売却する


売却して土地ごと手放す選択肢も考えられます。売却には、建物ごと収益物件として売却する方法と、売主が自ら建物を解体し、更地にしてから売却する方法があります。

更地にする場合、解体費用を支払う必要や、入居者に退去してもらう必要があります。
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ことから、建物ごと売却する方法を取るのが一般的です。しかし、築年数が古く老朽化が進んだアパートは買主が見つかりづらく、建物自体に価値がつかない可能性も考えられます。その場合、むしろ解体費用を考慮しなければならない分、更地より低い評価となることが多いでしょう。

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3.古いアパートをリフォームしたほうが良いケース


4つの選択肢について説明しましたが、反対に、古いアパートをリフォームしたほうがよいのはどういったケースなのでしょうか。相続対策を考慮する必要がなく、権利関係などの問題がないという前提で、以下の条件に当てはまるようであれば、リフォームした方が良いかもしれません。
    

3-1.アパートの状態が比較的良い


建物の寿命は、 基礎や柱、梁、壁面、床などの構造体が傷んでいないかどうかで変わります。これらの構造体(特に耐震性)に問題がなければ、内装・設備などのリフォームによって、物件の価値を新築時と近い状態に戻せる可能性があります。クリーニングと最低限の塗装で見た目を綺麗にすれば、イメージが大きく変わり、空室率が改善することもあるでしょう。

3-2.住宅設備のみが古くなっている


住宅設備の交換時期が来ているのであれば、リフォームの実施を行うだけで問題ありません。
キッチンや浴室、トイレなど、水まわりのリフォームをすれば、建物が古くても真新しい物件のような印象を与えられます。例えば水道の蛇口でも、昔は水とお湯それぞれにバルブがあるツーバルブ型が主流でしたが、今は一つのレバーで水もお湯も出せるシングルレバー混合栓が主流となりました。こういった設備は、入居者が入れ替わるタイミングでクリーニングとセットで更新するとよいでしょう。

また、現代のニーズに合ったリフォームも効果的です。最近では、宅配ボックスの設置や入居者がフリーで使える無線Wi-Fiの設置などが人気です。投資対効果を見ながら、入居率が上がる設備を追加しましょう。

4.古いアパートを建て替えたほうが良いケース


ここまでは古いアパートを延命するケースについてお伝えしましたが、場合によっては建て替えた方が良い場合もあります。どんな場合か確認していきましょう。

4-1.アパートの基礎部分が激しく劣化している


簡易なリフォームでは住宅の基礎部分を改修することができません。

構造体の劣化が激しく、耐震補強工事では対応できない場合は建て替えた方が良い場合もあるでしょう。

アパートの劣化は築年数だけでは判断できず、立地や土地の気象条件、過去の修繕履歴やメンテナンスの頻度によって変わります。特に、前述したような屋根・壁面の塗装を怠っていると劣化の進行は早まります。基礎部分の痛み具合を知りたい場合は、建築士などの専門家に診断を依頼するのが一般的です。気になる場合は一度診断をしてみましょう。

4-2.収益アップを狙いたい


建て替えが収益アップにつながる場合があります。
基本的に新築物件は人気があるため、築年数が経過した物件より家賃を高めに設定することができます。

ただし、建て替えはリフォームと比較して多額の費用がかかることから、「収入は上がったけれども建築費用が増えたことによりトータルがマイナスになってしまった」ということも起こりかねません。
建て替えにかかる投資額の分、賃料もしっかりアップできるか、効果を見極めた上で実施するようにしましょう。

4-3.アパートが現在のニーズと合っていない場合


上記の理由と併せて、外観や内観、間取りなどを変更する目的でも建て替えが有効となる場合があります。
外観や間取りは、リフォームによる変更が難しい項目です。
特に間取りは柱などが障害となり自由に変えられないことがほとんどです。

ファミリー世帯の需要が見込めるエリアでありながら、単身者向けの間取りになっているなど、物件を探している人のニーズと合っていない場合は、建て替えによる変更を検討してもよいでしょう。

4-4.アパートが旧耐震基準で建設されている場合


現行の新耐震基準は198161日から適用されています。
それ以前の建築確認においては旧耐震基準が適用されているため、耐震性に不安が残ります。
上述した基礎部分の診断を行い、問題がある場合は耐震補強工事や建て替えなど適切な対応をとりましょう。

なお、旧耐震基準の建物のリフォームや建て替えを行う場合、自治体によっては補助金が出る場合もあります。確認するとよいでしょう。

4-5.税金対策をしたいとき


アパートの建て替えに要した費用は、経費として計上することができます。
その分収入を圧縮することができるため、所得にかかる所得税・住民税の負担を軽減することが可能です。

例えば別の事業や不動産などで大きな収益が出そうな場合、同年に建て替えによる経費を計上すればその利益を圧縮することができます(これを損益通算と言います。)このように、建て替えのタイミングをうまく工夫することで節税効果を得ることができます。

4-6.相続対策を考えている場合


アパートの建て替えは、相続税対策としても用いられる場合があります。

相続財産に対して発生する相続税には、その財産により評価の方法が異なります。
現金はそのままの金額で評価されますが、住宅や土地などの不動産は別の基準で評価されます。
建て替えたアパートの評価額がその投資額を下回る場合は、その差分だけ相続財産が減ったということになり、相続税の節税効果が発生します。

このように、子どもなどの相続人により多くの財産を残したいという場合に、建て替えという選択肢を取る場合もあります。

5.異なる土地活用や売却を考えたほうが良いケース


*今後の賃貸需要が見込みづらいと判断したとき

売却を考えた方がよいケースとしては、アパート経営を続けても家賃収入で得られる収益が低いと考えられる場合が挙げられます。
不動産は周辺のニーズにより、最適な活用方法は異なります。アパートを解体し、違う活用法に切り替えることを検討してみましょう。

売却は、それらの検討を行った跡の最後の選択肢です。
まとまった現金が手元に残るものの、物件を手放すことでそれ以降の家賃収入が得られなくなってしまいます。

活用できる方法はないか、不動産会社にも相談しながら慎重に考えましょう。

6.古いアパートの利用方法は第三者の意見を取り入れよう


今回は、古いアパートのオーナーが取るべき対応策について説明しました。

アパートの経年劣化は空室率の上昇を招く場合があります。そのことから、入居者の入れ替わりのタイミングで適宜リフォームを実施することが重要です。
しかし、柱などの構造部分が劣化している場合は、表層を剥がし構造体の補修・補強を行う必要があります。こうなると骨組み段階まで解体しなくては作業できないことが多く、リフォームより建て替える方が良いという結論になる場合もあります。建物の状態と相談しながら、タイミングを見計らって行いましょう。

建て替えやそのほかの土地活用を行う場合は、不動産会社へ相談することをおすすめします。
第三者の客観的な意見を聞いて、最適な選択肢を取りましょう。

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■監修者プロフィール

宅地建物取引士/FP2級
伊野 文明

宅地建物取引士・FP2級の知識を活かし、不動産専門ライターとして活動。賃貸経営・土地活用に関する記事執筆・監修を多数手掛けている。ビル管理会社で長期の勤務経験があるため、建物の設備・清掃に関する知識も豊富。

【保有資格】
・宅地建物取引士
・FP2級
・建築物環境衛生管理技術者

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