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土地なしでアパート経営は始められる?メリット・デメリットや注意点

公開日: 2017.09.06

最終更新日: 2024.10.18

アパート経営は代々土地を相続した地主がやるイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、

そんなことはありません。
土地なしで始めるからこそ収益性の高い場所を選んで始めることができるメリットもあり、

検討する価値があります。

そこで今回は、土地購入から始めるアパート経営について説明します。

土地なしでアパート経営を始めるメリット・デメリットや、
アパート経営を始める手順、どのような土地を購入すべきか、気を付けることなど幅広く説明します。

>>関連記事:「アパート経営完全ガイド|建築プラン立てから完成後の業務まで」
>>関連記事:マンション経営の種類|それぞれのメリット・デメリットは?

この記事のポイント
  • 相続税対策として土地購入から始める賃貸経営も効果が高い
  • 土地選びから始めることで、賃貸経営の戦略の幅が広がる
  • 土地選びの段階から、入居者ニーズを想定した戦略を立てる
リスク対策 (1).gif
円満・円滑な資産承継.gif

1.土地購入(土地なし)からでもアパート経営は始められる?

土地を持っていない人でも、アパート経営を始めることはもちろん可能です。

更地や現在別の用途で利用している土地を購入するもよし、
すでに中古アパートが建っている土地を購入し、そのまま運用するのもよいでしょう。

土地選びから始めることで、将来的に価値が上がる土地を子孫に残すということもできます。

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2.土地なしでアパート経営を始めるメリット・デメリット

土地購入からアパート経営を開始するためには、投資にかかるお金がより多く必要となります。


しかし、立地が成功の大きな要因である不動産投資において、場所を選べるというのは大きなメリットです。

ここでは、土地なしでアパート経営を始めるにあたってのメリット・デメリットを見ていきましょう。

2-1.土地購入からアパート経営を始めるメリット

賃貸需要の見込める好立地を自分で選べる

賃貸需要の有無は立地条件に大きく影響されます。

しかし、先祖代々受け継いだ土地でできる土地活用となると、できることに限りがでてしまうことがあります。   
 

土地購入から始める場合、都市部などの立地条件がよい土地を選ぶことができ、所有地と比較してより高い家賃収入を見込むことができる場合があります。

 

保有できる資産が増える

自ら土地を購入すれば、土地と建物の両方が保有資産になります。
建物は経年劣化がありますが、土地は経年劣化がなく、資産価値が落ちづらいのが特徴です。

将来の出口戦略として売却することも踏まえると、地建物の両方を保有しておくことはメリットといえます。

 

建築したい建物に合わせた土地を選べる

建築すべき賃貸建物は、入居想定するターゲット層によって変わります。

もしターゲット層が学生など一人暮らしならワンルームタイプ、2人暮らしのカップル向けなら2LDKなどが適切な間取りとなります。

ターゲット層に合わせた建物を建てれば、不動産管理会社の入居者募集がはかどり、空室率を低減させる効果が期待できるでしょう。

建築したいアパートのイメージに適した土地を選ぶことで、土地・建物ともオーナーの希望に即したものにすることができます。

 

相続対策になる

相続税の計算において、土地は路線価などの定められた評価方式により資産価値が算出されます。

現金をそのまま持っているより、土地として持っていた方が相続税の評価が抑えられる傾向にあることから、土地活用はしばしば相続対策として用いられます。

なお、一般的に更地より建物がある土地のほうが相続税評価は低くなります。
そのことから、賃貸物件の経営は節税と収益獲得の2つのメリットがあるといえるでしょう。

2-2.土地購入からアパート経営を始めるデメリット

「土地あり」と比べて投資する総額が高くなる

土地がない場合、土地の購入費用が加算されるため投資総額が高くなります。

アパート経営における初期投資としては、以下の費用が挙げられます。

・土地の購入費用

・ハウスメーカーなどの施工会社に支払う新築アパートの建築費用

・土地購入にかかる仲介手数料

・土地購入・建物建築請負の契約にかかる諸費用(収入印紙代など)

・登記費用(土地の所有権移転・建物の所有権保存など)

・不動産取得税

・修繕費(中古アパートを購入する場合)

これらを自己資金と銀行からの借入金でやりくりしていくのですが、
もともと保有していた土地で実施する場合は、土地代金と購入にかかる諸経費なしで始めることができます。

ローン返済にかかる金利負担も少なくなることから、ランニングコストも少なくなります。
 

アパート経営を始めるまでに時間を要する

土地を探すところから始めるため、家賃収入が発生するまで時間を要します。

賃貸需要が高い土地が更地で出てくることは少なく、だいたいすでにアパートや駐車場経営などの土地活用がなされているケースが大半です。
また、人気の土地は複数の購入希望者がいることも多く、イメージ通りの土地をすぐに見つけ、
購入するというのはすぐにはできません。


想定より時間がかかることを留意したほうがよいでしょう。

3.土地なしでアパート経営を始める手順


土地なしの状態でアパート経営開始することは、メリットが多いながらもお金と時間がかかるということをご理解いただけたかと思います。

では、始めるためには具体的にどのようなことを行う必要があるのでしょうか。
ステップごとに説明します。

Step1.パートナーとなる不動産会社や建築会社を探す

まずは、土地の購入からアパートの建築までをサポートしてもらえる不動産会社や建築会社を探します。複数の会社に相談し、信頼のできる一社を探しましょう。

親身になって相談に乗ってくれるだけでなく、希望条件を丁寧に聞き、将来的な賃貸需要分析に基づき条件に近い土地を提示してくれる会社をおすすめします。

利益や実質利回りなど、具体的な収益シミュレーションまで提示してくれる会社であれば、
より確度が高い投資判断ができるでしょう。

 

Step2.土地を探す

パートナーとなる会社から紹介してもらい、土地を探します。

確認すべきことは土地面積だけではありません。

用途地域をはじめとする各種規制により、その土地に建てることができる建物の種類や大きさは定められています。

ぱっと見てよい土地でも、こういった規制で希望の建物を建築することができない場合があるため、不動産会社に教えてもらいながら確認しておきましょう。

 

Step3.アパートのを建築プランを立てるする

土地活用や賃貸アパート建築の実績が豊富な会社を探し、プランを立ててもらいます。

実績が豊富な会社であれば、図面だけでなく募集賃料や収支シミュレーションなども提案してくれます。複数社を比較するのもよいでしょう。

 

Step4     .金融機関から融資を受ける

土地・建物のプランがまとまったら、銀行や信用金庫などに、ローンを申し込みます。
まずは相談し、希望の条件の金融機関が見つかれば申し込みを行います。

金融機関の指示に則り必要書類を提出しましょう。

<主な必要書類>

・事業計画書

・借入金返済計画書

・物件概要書

・レントロール(賃貸借条件一覧・家賃明細)

・収入にかかわる資料(源泉徴収票や課税証明書など)

・資産にかかわる資料(通帳の写しや所有する不動産の登記簿など)

・印鑑登録証明書・実印


申し込み後、面談で個人の収入や投資物件に関する事業性・収益性を図る質問がなされます。

面談後審査があり、返済能力があると判断されれば融資が決定されます。

融資が通れば、土地を購入・引き渡しを受け建築会社による工事を開始します。

                              

Step5.入居者を募集する

入居者募集は、不動産仲介会社に依頼します。

物件のある地域に営業所を構える不動産仲介会社に依頼するのが一般的ですが、建築会社の提携先などを紹介されることも。

土地活用をトータルで提案している大手の不動産会社であれば、土地購入・建築・入居者募集まで一貫してサポートしてくれます。このような企業を選ぶのもよいでしょう。

4.どのような土地を購入すべきか?

アパート経営の始め方がわかったところで、次に気になるのはどんな土地を購入すべきかというところかと思います。

ここでは、土地の選び方やコツを紹介します。

4-1.入居者のニーズに合わせた土地

賃貸経営では、入居者に選ばれる賃貸住宅にすることが重要です。

しかし、一言に入居者といってもさまざまな世帯構成があります。

そして、世帯構成ごとに人気のある賃貸住宅の条件は異なっています。

例えば、学生や若手の社会人などのシングル世帯ならばアクセスのよさが重視される傾向です。

カップル世帯であれば商業地が近いことなどがポイントになるでしょう。
ファミリー世帯であれば、駅に近いよりも落ち着いた環境で学校や公園が近いこと、駐車場スペースがあることなどがポイントです。
このように、入居者ニーズの傾向を把握しておくことで、どのような土地を購入すべきかを判断しやすくなります。

ただし、地域ごとの特性もあるため、初心者には詳細な需要動向を捉えるのが難しい場合もあります。
そのような場合は地元の不動産会社や、賃貸管理を委託する予定の不動産会社へアドバイスを求めることも有効です。

4-2.近隣に同じような物件が少ない土地

競合相手のことも気にしなければなりません。
競合となるアパートが周辺に少ないに越したことはありません。

しかし、競合物件があったとしても、差別化を図ることで相場以上の家賃設定にしても入居者を獲得できる場合があります。

そのため、近隣の競合物件の間取りや設備・家賃設定などをなるべく調べるようにしましょう。
その上で自らの物件を家具家電付き物件にする、ペット可物件にするなどの差別化を検討しましょう。

4-3.人口増加が見込める地域にある土地

少子高齢化社会で人口減少にある日本ですが、地域別に見ていくと人口が増加していく傾向にある地域も存在します。
近年の人口増減を調べ、増加傾向にある土地を選びましょう。
人口増加が見込める土地は同時に地価が上がり、将来賃料を上げられる可能性があります。

しかし、有名な観光地などがありすでに知名度が高い土地は、人気が高い傾向にあります。

情報収集を広く深く行うことを意識し、将来の開発計画などが出た際に素早く動けるようにしておきましょう。

5.土地なしでアパート経営を成功させるために気を付けること

アパート経営は土地を購入してからが本番です。

ここからは、土地なしでアパート経営を成功させるために気を付けることを説明していきます。

5-1.ローンの審査は必ずしも通るとは限らない

ローン契約を申し込んだからといって必ず全員が通るとは限りません。


審査項目は幅広く、年収や勤め先、頭金の割合、投資する土地・建物の収益性、収入における返済額の割合などが挙げられます。

これらを確認することで、金融機関はオーナーが問題なく返済していけるのかどうか、
もし返済できなくなった場合に担保にした土地・建物を売却することで貸付額を賄えるかを判断することが可能です。

金融機関の定める条件を満たしていなかった場合は審査が通らず、融資を受けられないケースがあります。
審査に影響することはないか事前に確認を行っておくことや希望の金融会社やローンが通らなかった場合のプランも考えておきましょう。

5-2.ゆとりのある返済計画を立てる

無理に借入期間を短くしたり借入額を増やしたりすると毎月の返済負担が大きくなります。
こうなると審査が通りづらいだけでなく、アパート経営を始めたあとも資金繰りで苦労することとなります。

アパート経営は家賃滞納者が出たり空室が続いたりで毎月の収入が安定するとは限りません。
また、突発的な出費が発生する可能性があります。

こういった収入減や支出増も含めたゆとりのある収支シミュレーションを立てておくようにしましょう。
 

6.土地なしからでもアパート経営は始められる

 
今回は、土地購入から始めるアパート経営について説明しました。

土地購入から始めるため資金や事前準備は一定必要ではあるものの、不動産投資で重要な要素である立地を選ぶことができるという点は、大きなメリットです。

資金はローン、事前準備は土地活用に長けた不動産会社をパートナーにすることで補うことができます。

ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか。

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