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賃貸併用住宅は中古と新築どちらが良い?両者のメリットとデメリット

公開日: 2023.01.27

最終更新日: 2023.11.21

賃貸併用住宅とは、自宅と賃貸部分(アパート・マンション)が一体となった建物のことを言います。賃貸併用住宅は土地を有効活用することで収入を得る不動産投資方法のひとつですが、不動産投資では新築物件の購入と中古物件の購入の選択肢があります。

この記事では、賃貸併用住宅を新築で購入するか中古で購入するかによってそれぞれ特徴が異なるため、比較しながら具体的に解説していきます。

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目次

1. 賃貸併用住宅を中古で購入するメリット

1-1.初期費用を抑えやすい

1-2.すぐに投資が始められる    

2. 賃貸併用住宅を中古で購入するデメリット・注意点

2-1.購入できる物件が見つかりづらい

2-2.想定外のコストが発生する可能性がある

2-3.ローンの借入期間に制限が設けられる

2-4.既存の貸借人のリスクヘッジが難しい

3. 賃貸併用住宅を新築するメリット

3-1.理想の間取りにできる

3-2.入居希望者を集めやすい

3-3.入居者の家賃を高めに設定しやすい

4. 賃貸併用住宅を新築するデメリット・注意点

4-1.購入する際の費用が高くなりやすい

4-2.建築から完成まで時間がかかる

5. 賃貸併用住宅を新築するデメリット・注意点

1.賃貸併用住宅を中古で購入するメリット

賃貸併用住宅を中古で購入するメリットは初期費用を抑えやすく、既に運用実績がある建物になるため、すぐに投資が始められることが挙げられます。それぞれ説明していきます。

1-1.初期費用を抑えやすい

中古の賃貸併用住宅は、新築と比べ築年数が経過していることもあって購入に必要な費用を抑えることができます。
ローンを利用する場合も借入額を少なくできるため、初期費用を抑えて不動産投資を行いたい人に向いています。

1-2.すぐに投資が始められる

新築の場合は建物が完成するまでの期間が必要ですが、中古の賃貸併用住宅は購入した時点で物件が存在しているため、すぐに運用を開始できます。前所有者のオーナーから入居者を引き継ぐことができれば、開始早々から家賃収入を得ることができるため、空室のリスクやコストの軽減に加えて収益物件の大きなメリットになるのではないでしょうか。

2.賃貸併用住宅を中古で購入するデメリット・注意点

賃貸併用住宅を中古で購入するデメリットは購入できる物件が見つかりづらいことが挙げられ、新築と比べて年月の建った中古は建物の経年劣化による想定外のコストが発生する可能性があります。その点においては、注意しておく必要があるのではないでしょうか

2-1.購入できる物件が見つかりづらい

賃貸併用住宅は住宅を兼ねているため、よほどの事情がない限り手放すことはないのではないでしょうか。
一定の需要は常にあるため中古市場に出回ってきてもすぐに購入されることが多く、中古市場にあまり流通しないと言われています。

流通が少ない分オーナーが住みたい場所に希望の物件が見つかる可能性は低く、たとえ見つかっても自分の理想から遠い可能性もあります。

2-2.想定外のコストが発生する可能性がある

築年数が経過している場合、経年劣化による物件の修繕や設備の交換、修理が必要になるケースがあります。建物や室内の状態によってはリフォームやリノベーションなどに費用がかかる場合もあることを覚えておくと良いでしょう。

 

賃貸併用住宅はオーナーが住みたい要素が詰まっている物件ではなく、賃貸契約を結ぶ入居者も住みたいと思える魅力的な物件であることが求められます。たとえ中古で安く購入できたとしても、魅力的な物件にするための修繕費がかさみやすい物件の場合もあるということは、注意しておくと良いでしょう。

2-3.ローンの借入期間に制限が設けられる

中古の賃貸併用住宅はローンの借入期間に注意が必要です。具体的には賃貸併用住宅の購入資金を住宅ローンで賄う場合、「法定耐用年数ー築年数=ローンの借入期間」が原則となるため、借入期間を長く設定できないこと、つまりキャシュフローが減ることがデメリットと言えるでしょう。

ただし、金融機関によっては法定耐用年数以上の期間を返済期間として設定できる場合もあるため、築年数の制限があるか否かを確認することをおすすめします。

 

2-4.既存の貸借人のリスクヘッジが難しい

また、中古の賃貸併用住宅で既に賃借人がいる場合、賃借人を新オーナー自ら選んでいないことはデメリットになり得るでしょう。
自宅も兼ねるのが賃貸併用住宅のため、生活スタイルがあまりにも違う賃借人であった場合は、騒音問題などが発生しストレスを抱えることになると考えられます。
新築であれば、賃借人を自ら選ぶ事が可能なため「社会人を優先する」、「学生を避ける」といった対策を取ることもできます。

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3.賃貸併用住宅を新築するメリット

賃貸併用住宅を新築するメリットは、中古と比べると建物や貸借人に対する選択肢が多いことが挙げられます。
そのなかでも特に
「理想の間取りにできる」「入居希望者を集めやすい」「入居者の家賃を高めに設定しやすい」といった3のメリットは大きいでしょう。               

3-1.理想の間取りにできる

新築の場合は建物を新しく建てるため、階数や外装、内装や戸数、玄関などの設計ができます。
例えば、オーナーのお気に入りや現代のトレンドになっている設備やレイアウトを取り入れられるなど、自由度が高くなります。

また、住居と賃貸部分の生活動線が交じわらないようにもでき、マンションやアパート部分の1階や3階をオーナーズルームにしたり、プライバシーを守った部屋のプランにすることもできます。

3-2.入居希望者を集めやすい

新しい設備や内装を入居希望者にアピールできるため、同じような物件なら新築もしくは築浅のほうが良いと考える入居者は多いのではないでしょうか。築年数が1年以上の物件は「中古」に分類されるため、新築物件として貸し出せる希少価値をアピールできることはメリットと言えるのではないでしょうか。

3-3.入居者の家賃を高めに設定しやすい

同じような間取りや広さの物件で新築であることに一定の需要が発生するため、新築なら入居者も集まりやすくなります。需要の高さにより家賃を高めに設定できる可能性があるため、賃貸物件の利回りを良くしやすいメリットがあります。

ただし、相場より高すぎる家賃を設定すると入居者が集まりにくくなるので注意するポイントを抑えておくと良いでしょう。

4.賃貸併用住宅を新築するデメリット・注意点

新築にはデメリットがないと思う人も多いのではないでしょうか。新築にも「購入する際の建築費などの費用が高くなりやすい」「建築から完成まで時間がかかる」など、デメリットや注意点があります。

4-1.購入する際の費用が高くなりやすい

新築の物件は中古と比べて高くなりやすいのが現状です。土地から購入する場合はさらに価格が高くなるため、収益性のみで判断するのではなく収支計画としっかり立て、運用開始後に負担にならないようにシミュレーションする必要があります。

しかし、賃貸併用住宅では住宅ローンを利用できる場合もあるため、その場合、返済期間は最長で35年設定が一般的で、不動産投資ローンと比較して低い金利が設定される傾向にあります。

4-2.建築から完成まで時間がかかる

新築の場合はすでに建てられている中古物件とは異なり、土地探しから行います。入居者が集まりそうな土地を探し、広さに適した物件の建設プランを立ててから建設を始める

ため、中古物件と比べて家賃収入を得るまで期間が空く点においては注意が必要です。

 

将来安定した収入を得るために土地選びは重要な工程で、慎重に選択すれば中古物件よりも良い立地に家を建てられる可能性もあるため、期間が空くからと言って焦りは禁物です。

5.賃貸併用住宅は中古と新築どちらが良いのか

賃貸併用住宅を運営していくにあたり、中古はすぐに賃貸経営を始めることができる一方で物件がみつかりにくい、想定外のコストが発生するリスクがあるなどのメリット・デメリットがあります。

新築の場合は返済期間が長く設定できる、自宅と同様に設計などの自由度が高く好みの物件にできる反面、運用開始までの期間が長く費用が高くなりやすいなどのメリット・デメリットがあります。

 

賃貸併用住宅は新築のほうがメリットが多く、デメリットであるコスト面も住宅ローンが使えるということで賄うことができるのではないでしょうか。新築で賃貸併用住宅の運用をお考えの人は、ハウスメーカーや不動産会社へ気軽に資料請求や無料相談の問い合わせをすると良いでしょう。

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■監修者プロフィール

あさみ司法書士事務所 代表司法書士
大﨑 麻美

日系エアラインのCAを経て30代で司法書士資格を取得。あさみ司法書士事務所の代表司法書士として10年強、実需・収益不動産・商業に関する登記実務、終活のサポート業務を行う。2021年末より海外に移住。海外移住後は後任司法書士へのコンサルティング業務、法律・不動産専門のライターとして活動。

【保有資格】

司法書士、宅地建物取引士、FP技能士(2級)