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【2023年公示地価 発表】今年は全国すべての用途で上昇、要因や対策など徹底解説!

最終更新日: 2023.07.03

2023322日に、令和5年度の公示地価(地価公示)が発表されました。

公示地価は様々な不動産取引に影響を及ぼします。

特に賃貸オーナーは、年に1度、関連する内容を確認しておきましょう。

今回は、そんな令和5年度の公示地価について、その内容や要因、対策などについてお伝えします。

 

12023年公示地価発表!

国土交通省が発表した令和5年度の公示地価は、以下の通りです。

画像①.png

出典:国土交通省 令和5年「地価公示の概要」

 

令和5年度の公示地価(全国平均)は、全用途平均・住宅地・商業地のすべてで2年連続の上昇となり、しかも上昇率も拡大しました。

 

また、3大都市圏では、全用途平均と住宅地はいずれも同じく2年連続で上昇し、上昇率も拡大しています。商業地については東京圏・名古屋圏で同じく2年連続で上昇し、上昇率も拡大しつつ、大阪圏は3年ぶりに上昇に転じました。

 

地方圏については、全用途平均・住宅地・商業地とも2年連続で上昇し、上昇率も拡大しています。

なかでも地方4市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)といわれている地域は、10年連続で上昇し、上昇率も拡大しました。その他の地域は、全用途平均・商業地は3年ぶり、住宅地は28年ぶりに上昇に転じました。

1-1.今年は全国的に回復傾向!

前述の通り、今年の公示地価は上昇基調になっています。

 

この理由として考えられるのが「新型コロナによる経済の停滞からの回復(期待)」という要素です。2023年になって新型コロナの扱いなどが様々に変わりました。また、その流れを受けて、近年動きが弱かった人の動きなどが活性化しつつあるのは事実でしょう。その結果、景気が緩やかに持ち直し、都市部を中心に景気が上昇する一方で、地方へも派生しているといえる状況です。

 

もう少し細かく見ると、商業地は都市部を中心に、店舗やオフィス・マンションの需要回復が進んでいます。特に繁華街や観光地を中心に、人流が回復しつつあり、その影響を受けて公示地価も上昇にも繋がった模様です。

住宅地については、テレワークなどの生活スタイルの変化によって、都市圏から地方圏に公示地価の上昇が拡大したと言えるでしょう。

 

以前、2022年には「生産緑地問題(農地が宅地になり、住宅地の大量供給によって土地価格が下がりかねない問題)」が騒がれました。しかし、今回の結果を見る限り、特に大きな影響はなかったといえそうです。

2.そもそも公示地価とは?

公示地価とは、国が「(極端な地価高騰を防止するために)これくらいの金額で土地を売買してくださいね」という目安=指標を示したモノで、公共事業などで行政が土地を買い取る際の規準にもなっています。毎年、11日時点の1㎡あたりの価格を元に3月中旬~下旬頃に、一定のポイント(地点)を決め、発表されています。

 

ただし、土地売買が活発な地域では、公示地価は実際の売買の価格(実勢価格)よりも少し割安な傾向になります。売り急ぎや土地の形状などの事情によっても実勢価格と異なる動きをしますから注意しましょう。

 

公示地価は、固定資産税評価額(公示地価の7割程度)や路線価(相続税評価額・公示地価の8割程度)など他の公的な不動産価格にも影響を及ぼします。ですから、固定資産税や相続税などへの影響もゼロではないので注意しましょう。

3.高額地点ランキング、上昇率ランキング

具体的にどの地点(ポイント)がアップダウンしたのか?見ていきましょう。令和5年度の地価変動率における都道府県別の上昇率は、以下の通りになっています。

 

【住宅地】
1位:北海道...7.6
2位:福岡県...4.2
3位:宮城県...4.0
4位:沖縄県...3.6
5位:東京都...2.6

 

住宅地の変動率トップは「北海道北広島市共栄町1-10-3」で、変動率は「30.0%」となっています。また住宅地の全国最高高額地点は「東京都港区赤坂1-1424-1(赤坂1-14-11)」で、令和5年度の標準地価格は「512万円」という結果です。

 

なお、住宅地の変動率下位のトップは「北海道空知郡奈井江町字奈井江575-83」で、変動率は「▲7.0%」となっています。

 

【商業地】
1位:福岡県...5.3
2位:北海道...4.9
3位:宮城県...3.6
4位:愛知県...3.4
5位:東京都...3.3

 

商業地の変動率トップは「北海道北広島市栄町1-1-3(北海道銀行北広島支店)」で、変動率は「28.4%」となっています。また商業地の全国最高高額地点は「東京都中央区銀座4-2-4(銀座4-5-6・山野楽器銀座本店)」で、令和5年度の標準地価格は「538万円」という結果です。

 

なお、商業地の変動率下位のトップは「広島県江田島市江田島町中央1-17535-2(中央1-3-1)」で、変動率は「▲7.6%」となっています。

 

今回の発表では、特に北海道が目立つ印象です。
住宅地・商業地ともに変動率トップの北広島市には、2023年にプロ野球の日本ハムファイターズの本拠地が移転したため、この影響が大きいと見られます。

ただし、北海道は「日本の縮図」と言われることもあるほど道内でも格差が大きいエリアです。札幌市周辺の上昇が見られる一方で、下落率上位に名を連ねているエリアもあります。

 

このように再開発など人が集まりやすい地域は値が上がりやすいですし、逆に人口減少下で過疎などに苦しむ地域は値が下がりやすいと言えます。

関係する方は、自身の所有する不動産所在地の地価をしっかり確認しておきましょう。

4.公示地価の影響

まず、「過去と比べて、(どれくらい)上がったか下がったか」を確認することが大切です。

みなさんがお持ちの土地、または購入を予定&検討されている土地の価格がどのように変化しているか?知ることで、その土地自体が持っている、①期待されている度合い≒期待値 や②投資効率 を知ることができるからです。

 

の期待値については、期待が高ければ上昇することになりますし、そうでなければ下がっていくことになります。

 

の投資効率については、たとえば、昨年は1000万円だった土地が、今年は1200万円になったと仮定します。こうなれば、昨年と比べれば売り手からすれば今年は200万円の得です。逆に買い手からすれば、今年買うなら200万円の損ということになります。

 

さらに、この状況が続くと仮定すればどうでしょうか。売り手からすればじっくり待てば良い反面、買い手からすれば少しでも安いうちに買いたいと思うはずです。もちろん価格は延々と上がり続けたり下がり続けたりすることはなく、経済循環同様、いずれどこかで反転します。

 

ただ、不動産売買のタイミングを延々とずらせるものでもありません。

 

いずれにしても、土地は単価が極めて高額なため、少しの違いでも大きく価格が変わってきます。"将来"の①期待値と②投資効率も見据えたうえで、"今"どうすべきかの判断材料にしていきましょう。

4-1.相続税や固定資産税の評価額の変動に影響する

前述したとおり、公示価格は相続税(公示地価の8割程度)や固定資産税(公示地価の7割程度)の評価額にも影響してきます。公示価格が上がればそれらも上がり、逆もまた同様です。結果として、賃貸経営上の資金計画や相続対策などにも影響を及ぼします。

 

賃貸経営は長期に渡りますから、今後の変動も含めて、最終的に大きな影響に繋がることも少なくないのが基本です。ただ、相続が突然やってくることもあります。ですから、この公示地価や路線価など公的な価格が公表された際に試算をされることをお勧めします。

 

例えば、今年427日から動きたす「相続土地国庫帰属制度」にも影響があると思われます。公示地価は、「公共事業などで行政が土地を買い取る際の規準」にもなっているからです。

4-2.所有不動産を含めた地域のニーズや事情にも影響する

そもそも土地の値段が上がる(下がる)ということは、その土地の「ニーズ(需要)」が高くなった(低くなった)ということを意味します。先ほどの北海道北広島市の例が分かりやすいのですが、ニーズが高まった土地には自然と人も集まりやすくなります。もちろんこれは観光客などだけでなく、居住希望者などでも同じといえます。

 

つまり公示価格が上がる傾向のある土地では、自然と賃貸希望者も増えやすく、周辺店舗などの街並みも整いやすくなります。結果として、公示価格の変化は、「賃貸希望者の動向」を予測するのにも役立つわけです。

5.今後の傾向について

ここからは私個人の主観になりますが、今後の傾向について・・・予測は簡単ではありません。

 

公示地価も含めた不動産価格は、購入者サイドのニーズ=需給関係により決まると言われています。そのニーズに大きな影響を与えるのが、本コラムでも定期的にお伝えしている1)金利や融資環境など金融機関の動向、2)税制や政策など行政の動きになります。

 

実は、このコラムはもっと早く公開する予定で、準備をしていました。ところが、1)現時点で融資環境は依然として安定していますが、先日のシリコンバレー銀行の破綻やクレディ・スイス危機により状況が読めなくなりました。また、2)行政の動きについても長引く物価高により景気動向の先行きが不透明だと考えています。

 

不動産≒土地の価格は経験則上、物価に連動しやすい資産です。

 

ですから、今後の(公示)地価は、金融の状況が現状のまま続くことが条件になりますが・・・「ここ12年は上がるのではないか?」と予測しています。

もちろん、エリアによっては下がるエリアもあるとは思いますが、2025年頃までは平均で下がる要素が少ないと感じています。

 

繰り返しになりますが・・・上がる可能性が高いという大きな根拠は「円安と物価上昇」です。

誰もが感じている通り、2022年は物価上昇が顕著でした。この原因は大きく、新型コロナとロシア・ウクライナ紛争です。これらによる資源の供給減が主な原因で物価上昇が起きています。そして、これに円安が加わり拍車がかかりました。

 

一方、202212月に日銀が、「実質的な金利上昇」を発表しました。金利が上がれば人はお金を借りにくくなり、消費意欲が衰え、不動産へのニーズも落ちる可能性があります。

金利が上がったといっても海外から見れば、政策金利は未だ割安なので、外国人(投資家)によるニーズが期待できるものの、効果は未知数です。

 

今後の公示地価の変動は注意深くチェックし、先手を取って動けるよう準備していきましょう。

6.公示価格の変動に向けての備えについて

まず、これから賃貸経営を始めようと思っている方は、「判断を急ぐべき」というのが一つの考え方です。土地価格が上昇基調ということは、始めるのが早いほど有利に働きます。

 

一方、すでに賃貸経営などをされている方は、以下の点を考えてみましょう。

 

・所有不動産の評価をし直す

・(必要があれば)相続税などの税金を計算し直す

・(必要があれば)リフォームをする、活用方法を見直す

 

なお、これらは不動産単体を見ていては、今は実際どうなのか、どうすべきかが分かりにくいといえます。頼れる不動産業者に相談しつつ、ファイナンシャル・プランナーによるライフプランなども重ねながら、多角的に今後の行動を考えていきましょう。

7.まとめ

令和5年(2023年)の公示地価は上昇基調でした。これは新型コロナからの回復が原因といえます。ただ今後は、まだしばらく上がりそうにも思える反面、金利上昇による影響が怖いところです。不動産業者にも相談しながら、しっかりと今回の結果への対処行動を起こしていきましょう。



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■監修者プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
佐藤 益弘

マイアドバイザー®
Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。
NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。
【保有資格】CFP®/FP技能士(1級)/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)

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