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最新の金利・物価動向と土地活用への影響

公開日: 2026.02.24

最終更新日: 2026.02.26

2026年1月23日、日銀は政策金利を現在の0.75%のまま据え置くと発表しました。
その一方で、2026年度の経済成長率と消費者物価の上昇率の見通しに関しては上方修正されました。

これらの数値は今後の土地価格や賃貸需要にも影響があるので、特に不動産オーナーや(次世代の)相続予定者、そして富裕層の方なら大いに気になるでしょう。


そこで今回は、最新の金利・物価動向と、土地活用への影響についてお伝えします。

1. 最新の金利・物価の状況


まずは最近の動向について、知っておきましょう。

住宅金融支援機構による「住宅ローンの金利推移」によると、最近の金利は以下のように推移しています。

そもそも住宅ローンと賃貸経営で使われるアパートローンは違い、金利水準は経営的視点や個別要件により厳格に評価されるので、アパートローンの方が割高になることが多くなります。ただ、金利の動きは連動することが多いので、この表はあくまで金利動向を見るために利用してください。

さて、この表を見ると、長期金利を基準とする固定金利型ローンはマーケットの動きに反応し、小刻みに動いているのに対して、短期金利を基準にする変動金利型ローンは日本銀行の政策に順応し、動きは穏やかです。
ただ、固定金利型ローンも変動金利型ローンも上昇傾向にあり、また、固定金利型ローンの方が変動金利型ローンよりも先に動いていることがわかります。

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出典:住宅金融支援機構「住宅ローンの金利推移」


今が高いか、安いかというのは相対的な判断になり、時系列~過去や未来予測と比べて今をどう見るか?ということが大切です。
その視点で今を見てみると、大局的にいえば「近年になって少しずつ値上がり傾向が見えてきたものの、過去と比べればまだまだ割安な水準」であるといえます。
その一方で、少し前の最底辺(ゼロ金利・マイナス金利)の頃と比べれば、「少し高くなってきた」ともいえる水準になっています。

一方、総務省の2025年「消費者物価指数」によると、近年のさまざまな物価(全国の年平均)は以下のように推移しています。


2syouhisyabukkasisuu.png出典:総務省 2025年「消費者物価指数」

最近の物価水準は多くの国民が肌で感じるレベルまで来ており、国会でも問題視されるほどですが、それはこうした統計情報を見ても明確に表れています。

そもそも日銀は「2%の安定的な物価上昇」を目標に掲げており、近年はそれを上回る3%程度の勢いで物価が上昇しました。
それでも日銀は、目標に対してまだ「持続的かつ安定的とまではいえない」という見方をしているようです。

そのような観点から、少なくとも「今後しばらくの間は、物価は上昇し続ける可能性が高い」と思われます。

2. 不動産価格への影響


国土交通省の令和7年10月「不動産価格指数」によると、近年の不動産価格は以下のように推移しています。


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出典:国土交通省 令和7年10月「不動産価格指数」

ご覧の通り、不動産価格の上昇は特にマンションが顕著ですが、他のセクター(住宅地や戸建住宅)でも総合的に上昇基調となっています。

先ほどお伝えした消費者物価(指数)も2021年を境に急上昇していましたが、不動産価格についても、同じ頃から一層の上昇を見せているとことがわかります。

今後とも物価は上昇する見通しですから、不動産価格についても同様に、今後も上昇する可能性が高いと言えます。

なお、経済の理屈でいえば「金利が上がると不動産価格は下がる」のが基本です。
その理由は、金利が上がると、それだけローンを組みにくくなるため、購買意欲が下がって、需給関係から不動産価格も下がる...という流れになります。

しかし、現状、金利は上昇基調なのに、不動産価格は上昇の一途を辿っています。この理由として考えられるのは、確かに最近の金利は上昇基調ではあるものの、円安などが作用し、国際的に見て・・・世界の機軸通貨である米ドル建てで価格水準を考えると、世界の主要都市の不動産価格と比較して、相対的にまだまだ割安(と考える方が多い)と言えるからでしょう。

一方、建設物価調査会の2025年12月「建築費指数」によると、近年の建築費の推移は以下の通りです。


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出典:建設物価調査会 2025年12月「建築費指数」

不動産において、建築費は価格の原価ともいえるものですが、それが物価や不動産価格と同じく、2021年頃を境に急上昇しています。 世界的な気候変動対策の観点から考えても、この建築費の上昇も当面は続く可能性が高そうです。

3. 土地活用のリスクとチャンス


ここまでお伝えした通り、近年、金利や物価は上昇基調であり、今後も上昇が続く可能性が高い状況です。
そして、その中でも物価と建築費の状況を見る限り、不動産価格も当面は上昇を続ける、少なくとも下落は中々考えられない状況にあると言えます。

金利の上昇には注意が必要ですが、これまでの推移を見る限り、急激な上昇も考えにくいでしょう。

内閣府経済財政諮問会議が公表した令和8年1月「中長期の経済財政に関する試算」でも、以下の通り急激な金利の上昇は想定していません。


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出典:内閣府 令和8年1月「中長期の経済財政に関する試算」

不動産価格の上昇には悪い影響を受けるケースもあります。
例えば、「相続」がそうです。不動産価格の上昇は、「相続税の増加」に直結するためです。

また、不動産価格の上昇は「購入費用や固定資産税の上昇」にも繋がります。建築費の上昇は建築費のほか「修繕やリフォーム費用の上昇」にも繋がるわけです。
つまり、賃貸経営においての経営コストの上昇に繋がります。
これらの理由から、不動産価格の上昇には一定のリスクがあるのも確かです。

一方で不動産価格の上昇にはメリットもあり、中でも土地価格の上昇は「(その土地の)人気の上昇」に繋がります。これは賃貸経営においてもっとも大事な「集客力の向上」に繋がるほか、「家賃の上昇」に繋げられる可能性もあるわけです。

そして建物価格の上昇は、「売却価格の上昇」に繋がるほか、担保価値の向上によって「(追加)融資が受けやすくなる」というメリットも出てきます。
オーナーのライフプランや経営戦略によっては、今は一つのチャンスとして捉えることもできるでしょう。

4. 投資判断のポイント


すでにお伝えした通り、現在は物価が上昇する可能性が高い局面です。
このような状況下では、物価が上がるほどに「現金の価値は下がる」のが経済の理屈になります。昨日まで100円で買えていたものが値上がりで買えなくなれば、それだけ100円の価値は下がるという理屈です。
このため、少なくとも今は現金があるなら投資に回すべきといえます。

そして、昨今の不動産は当面、ひたすら価格が上昇する可能性が高い...つまり「今後の値動きが非常に読みやすい」状況です。
これは投資経験のある方なら、これがどれほど良い環境か分かると思います。そういう意味で、不動産は投資先の選択肢として有力な一つになるでしょう。

ただし何度もお伝えした通り、今は諸々が上昇を続ける可能性が高い局面です。
これはつまりは「始めるのが遅くなるほど不利になる」ともいえます。けっして焦る必要はありませんが、そうのんびり考えることもおすすめできない状況です。

頼れる不動産業者にも相談しながら、慎重かつ迅速に、検討を進めていきましょう。

5. まとめ


昨今では物価や建築費が上昇した結果、そのまま不動産価格の上昇にも繋がっている状況です。
金利も上昇傾向にあるものの、相対的にはまだまだ割安な水準のため、当面は問題ないと思います。

そして何より、このようなマクロの流れを読むことが、土地活用の成功に繋がる第一歩です。
必要に応じて頼れる不動産業者の力も借りながら、適切な行動を起こしていきましょう。


「マクロの流れを読むことが、土地活用の成功につながる」


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■監修者プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
佐藤 益弘

マイアドバイザー®
Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。
NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。
【保有資格】CFP®/FP技能士(1級)/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)/JーFLEC認定アドバイザー(金融経済教育推進機構)