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リフォームが求められる理由とその対応②「モノ編」

最終更新日: 2023.02.27

「入居者が入りにくくなってきた」「もう少し設定家賃を上げたい」という問題が発生した場合、効果的な対策の一つに「リフォーム」が挙げられます。

ただ、何から手を付けていいか分からない・・・という方も少なくないでしょう。

 

10回の連載の形で、リフォームの基本から現状、今後についてお伝えしています。

今回は第2回目・・・「モノの変化」・・保有物件が原因でリフォームが求められる理由や対応方法について見ていきましょう。

1.経年劣化による競争力の低下

あくまで一例ですが、例えば以下のような外観の場合、お部屋を探している方はどのような印象を持つでしょうか?

 

記事内画像①.png

 

 

おおよそ以下のような感想を持つ可能性が高いといえます。

  • なんか古そうなアパートだな・・・
  • きっと共用部も部屋の中も、似たような感じだろうな・・・
  • 古そうな分、家賃は安く済みそうだけど・・・

 

一般的な商品購入の場合でも同じです。

人は見た目やパッケージなどの外観で部屋の中を連想します。さらに、値段(家賃)も連想することが多くなります。例えば、外観が古ければ、部屋の中の設備も古いに違いない・・・家賃も割安なはずだ...と考えるのが普通です。

それにも関わらず、値段だけは新築とさほど変わらない状況になれば、自然とお客さまは逃げていくでしょう。
つまり、日頃の管理状態が悪く、外観の心象も悪いと、家賃も値下げざるをえなくなります。仮に入居者が付いたとしても、賃料が安ければ、経営的にはマイナスになります。

 

逆に、外観が良ければ「きっと中身も立派なはず、値段も相応だろう・・・ただ、仕方ない」と考える方も少なくありません。外観が良いのに値段がさほど高くなければ、「これは掘り出し物かも・・・」とさえ思ってもらえることもあります。

このように思ってもらえる物件なら、入居率も当然高くなるでしょう。

 

つまり外観は、その商品の売れ行きを左右するほど、極めて大切な要素の一つです。

実際、先ほどの外観写真と比べて、以下の写真にはどのような印象を持ちますか?

記事内画像②.png

お気づきの方もいるでしょうが、これは先ほどと同じアパートの外観であり、リフォーム後の写真です。

どちらのほうが入居したくなるか、一目瞭然ではないでしょうか?

 

どんなに中身が立派な商品でも、外観が伴っていなければ、その商品を選んでもらえません。

賃貸建物も同じです。賃貸物件に経年劣化は付き物です。何の手当てもせず、先ほどの写真のように心象が悪ければ、他の物件に競争に負け、入居率も低下してしまうでしょう。

2.技術革新による相対的な機能の陳腐化

最近ではよく見かける浴室乾燥機やインターネット無料サービスなども、20年ほど前では珍しいものでした。防犯カメラや宅配ボックスなども、今でこそよく見かけますが、やはり20年前ではあまり見かけない斬新なもの=プラスの評価対象だったわけです。

しかし現代では、逆にそれらの設備はあるのが当たり前で一般的になっています。つまり、なければそれだけで不満や古臭さを感じてしまう=マイナス評価の対象になっているわけです。

 

使ったことがない高齢者層にとっては我慢もでき、無くても気にならない設備かもしれません。ただ、すでにそれらを当然のように使っている若年層であれば、無いことでどうしても不便さを感じてしまいます。

 

もはや、賃貸物件は部屋を貸すだけではなく、機能を提供しなければ、借りてもらえない時代になりつつあります。広さや間取りなどはもちろんのこと、同じ居住スペースでも設備がどうかも入居者は見ています。

現代の最新設備と比べて相対的に機能が劣っている設備ほど競争で不利になりますから、定期的に最新の設備に入れ換えるなど計画をしましょう。

3.今や自宅にいながら簡単に物件比較ができる

インターネットの普及により、物件探しも大きく変化しました。入居者は最終的には不動産業者のところへ足を運び、そして実際に内見したり契約したりするのが基本です。しかし昔とは違って最近では、入居者は不動産業者のところへ行く前に、自宅でインターネットによって物件選別をすることが一般的となっています。そのうちIT重説や契約自体もスマホを通じてインターネット上で完結できる時代も、もう間もなくやって来るでしょう。

 

インターネットの世界には、膨大な量の賃貸物件の情報があり、入居者はその情報を簡単に比較検討することができます。そういう状況では、できるだけ自分自身の希望に合った物件を妥協せずに選ぶようになります。逆の言い方をすると、「少しでも気に入らない部分が見つかると簡単に候補から外す」ようになります。そうして最終的に、候補となる物件を35件程度にまで絞り込み、そのうえで不動産業者に問い合わせるのが基本となります。

 

この物件情報には、もちろん写真による視覚的情報も含まれます(載せていなければ、そもそも選んでもらえません)。たとえ築年数が同じでも、かたや新築のような立派な外観、かたや築年数通りに古ぼけて見える外観...なら、当然のように人は立派な外観の建物を好みます。これは建物の外観に限らず、室内や設備なども同じです。

 

ですから、リフォームによって外観や設備を最新にすれば、それだけでも入居者の選別競争で勝利しやすくなるのが実情です。インターネットによって、昔以上に入居者の選別の目が厳しくなっている点を、強く理解しておきましょう。

 

 

4.災害対策や維持管理など、「ヒトの変化」との兼ね合いも大切

住宅改良開発公社の令和2年「賃貸住宅市場の動向と将来予測調査」によると、最近の入居者は転居先を選ぶ際、以下のような点を重視しています。

 

記事内画像③.png

出典:住宅改良開発公社 令和2年「賃貸住宅市場の動向と将来予測調査」

 

 

「災害対策に優れた賃貸住宅」が一番にきている状況です。
東日本大震災以降、毎年のように大規模な自然災害に見舞われているのが実情ですから、当然です。

 

そして、新築や住宅性能の高い物件は当然として、維持管理や防犯対策を重視している傾向にあります。また、最近ではワークライフバランスの推奨もよく見聞きするようになりました。コロナ禍により推進された感もあります。

このような時代背景の変化からヒトの意識が変化し、ひいては求められる「モノ」=賃貸物件も変化してきています。

 

前回のヒト編でもお伝えした通り、最近は高齢者や単身者が増加傾向で、住まいに癒しを求めている傾向もあるようです。例えば、「ペット可・菜園付き・サービス付き高齢者向け」などといった「少し特殊な・特色のある賃貸物件」を求めているお客さまもいます。

特色がないスタンダードな賃貸物件は、当たり外れは少ないのですが、もし、それで入居者が集まりにくくなっているなら、何らかの色を付けるのも対策の一つです。

 

賃貸物件を建てた頃は、どのような時代でしたか? それからどれだけの時間が経過したでしょうか?

少なくとも、建築当初と比べれば世の中は大きく変わっているはずです。現代の最新のニーズと物件が合わなくなっているのなら、現在はどのようなニーズがあるのか、どこが合わなくなってしまっているのかしっかりマーケティングを行い、ニーズに合う物件にするにはどのような対策があるのか検討しましょう。

 

 

5.具体的な「モノを最新化するリフォーム」について

モノを最新化するリフォームというのは、「見た目・外観」と「設備」を最新のモノにする行為です。

見た目・外観については、塗装の塗り直しやそれにともなうデザイン変更を行うことになります。

設備については、そのまま既存の古くなった設備を最新のモノに取り換えます。なお、最近では長寿命化≒耐久性を高めるためのリフォームも珍しくありません。

 

こういったリフォームをすることによって「新築と同程度の価値がある(と入居者に思ってもらえる)賃貸物件」に生まれ変わらせることが可能です。

実際、外観については先ほどご紹介した通りですが、例えば、室内についても以下のように変えることができます。

記事内画像➃.png
ビフォー
記事内画像⑤.png
アフター

明らかな違いが見て取れるのではないでしょうか?

しかも、リフォームの場合は建て直しなどとは違って基礎や間取りなどは変えないため、相応に割安な料金で工事を完了することができます。

 

どの部分を、どのレベルまでリフォームするか?は、賃貸オーナーであるみなさん次第ですが、独りよがりなリフォームをしても十分な効果が望めないでしょう。なるべく賃貸経営を考えたリフォームの提案をしてくれる業者・・・管理や工事の実績の多い不動産業者に相談のうえでリフォームを検討してみましょう。

 

 

6.今回のまとめ

物件は確実に経年劣化していきます。そして、技術革新も確実に進み、建築資材や設備も高水準になっていきます。
モノの観点からは・・・実際、まだまだそこまで賃貸物件が古くなくても、モノの変化によって設備が陳腐化してしまい、入居者が入りにくくなることは起こりえます。

そのような場合は、リフォームをして、賃貸物件を新築と同等の、最新の状態に生まれ変わらせる方法があります。ただし、経営者として、「どこまで先々を見通せるか?見通すか?」が大切です。自分自身が信頼のおける不動産業者を見つけ、パートナーとして相談しつつ、より効果的なリフォームを考えてみましょう。

■監修者プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
佐藤 益弘

マイアドバイザー®
Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。
NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。
【保有資格】CFP®/FP技能士(1級)/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)

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