今話題のペット共生型賃貸住宅とは?賃貸経営のメリットについて
公開日: 2022.10.28
最終更新日: 2023.11.21
公開日:2018.09.26
最近、注目されているペットと飼い主の快適な暮らしを実現できるよう工夫された「ペット共生型賃貸住宅」。今回は「ペット共生型賃貸住宅」の特長や経営するメリット、「ペット可賃貸住宅」との違いについて解説していきます。
この記事のポイント
- 「ペット共生型賃貸住宅」は、ペットと飼い主の双方が快適な暮らしを実現できる賃貸住宅
- 「ペット可賃貸住宅」と比較して原状回復コストを軽減できる工夫もある
- 他物件との差別化、入居者の長期入居が見込めるため、オーナーメリットがある
「ペット共生型賃貸住宅」とは?
賃貸住宅でのペット飼育は、犬猫の臭い・騒音等の近隣トラブルや、原状回復費の負担増というオーナー側のデメリットから禁止にしているケースが一般的です。しかし、2017年時点での犬・猫の飼育頭数は約1,844万頭にのぼっており、日本全体の世帯数約5,042万世帯から考えると、3世帯に1世帯がペットを飼っていることになります。
「ペット可」に対する入居者需要がある一方、ペット可の賃貸住宅はまだまだ少ないのが現状です。そのような社会的要望を受け、従来オーナー側が抱いてきたデメリットを解消し、「ペットと共に暮らしたい」というペット飼育世帯のニーズを汲み取り、更なる賃貸物件の差別化につながる商品として注目されているのが「ペット共生型賃貸住宅」です。
ペットとの暮らしを前提とした賃貸住宅で、鳴き声やにおいなど入居者間のトラブルを回避する工夫が施されているため、「ペット共生型賃貸住宅」は「ペット可賃貸住宅」よりも安心してペットと暮らせると言われています。
「ペット共生型賃貸住宅」と「ペット可賃貸住宅」の違い
まず、「ペット共生型賃貸住宅」と「ペット可賃貸住宅」の違いについて整理しましょう。
居住者の違い
「ペット共生型賃貸住宅」は、入居者のほとんどがペットと生活する前提で入居しています。ペットを飼わないにしても動物が苦手な方の入居が少ないため、入居段階からペットによる騒音や臭いなどのトラブルを回避することができます。
部屋設計や設備の違い
「ペット可賃貸住宅」は、通常の賃貸住宅と変わらない設計のため、ペットが設備を破損・汚損した場合は、入居者・オーナー双方で大きな原状回復コストを負担する必要があります。
「ペット共生型賃貸住宅」は、ペットと住む前提で設計されており、設備を破損・汚損したときの対策が成されているため、原状回復コストを下げることが可能です。さらに、ペット用の設備がある賃貸住宅の場合、入居者満足度の向上にも繋がります。
「ペット共生型賃貸住宅」の特長
「ペット共生型賃貸住宅」の特長は、ペットと飼い主双方の生活を考慮した住宅設備です。
鳴き声による騒音トラブル、床材によるペットの足腰への負担やケガ、抜け毛や手足の汚れ掃除など、ペットと暮らすために配慮しなければならないことは様々です。
ペットのための住宅設備の一例をご紹介します。
- 騒音対策:ペットが多少吠えても問題のない防音性のある壁
- 身体的・精神的に優しい設備:ペットの足腰に優しいクッション性のある床材、高いところが好きな猫のためのキャットウォール
- 部屋内の快適さを維持する工夫:ペット用品をまとめて収納できるペットクローク、建物敷地内にペット用足洗い場を完備、玄関にはリードフックを設置
また、「ペット共生型賃貸住宅」が入居者を満足させている一方で、気になるのが原状回復のコスト負担です。
前述の通り、「ペット共生型賃貸住宅」はペットによる破損や汚損を加味して部屋を設計します。例えば、破損の可能性が考えられる壁に腰見切材の壁を使用することで、万が一ひっかきキズがついても見切り下の張り替えをすれば済みます。
ペットが住むことを前提に建物設計をする分、原状回復コストを極力抑えることが可能になります。
「ペット共生型賃貸住宅」のオーナー側のメリット
「ペット共生型賃貸住宅」を扱うメリットは主に2つあります。
「ペット共生型賃貸住宅」のメリット
- 他物件との差別化を図ることができる
- 入居者の長期入居が見込める
「ペット可賃貸住宅」が依然少ないために、引っ越し先が見つからない世帯も多く、ペットを実家に預けるなどしています。分譲マンションのような集合住宅では「ペット可」が増えているのに比べ、賃貸住宅にはまだ供給が少ないのが現状です。「ペット共生型賃貸住宅」を建てることで、「ペットと一緒に賃貸で住みたい」という方のニーズを拾い、他物件よりも人気を集める可能性があります。
また、「ペット共生型賃貸住宅」はペットと暮らしやすい環境が整っているため、「ペット可賃貸住宅」でありがちな近隣トラブルが起こりにくく、物件が少ないこともあり、ペットを飼っている世帯・まだ飼っていない世帯とも、安心して長期入居できる可能性が高いです。長期入居の多さは、空室を減らし、安定した賃貸経営につながります。
すでに「ペット可賃貸住宅」を運営していて、「ペット共生型賃貸住宅」の新しい運営が難しい場合は、「ペット対応規約」を整備して入居者を募集することも検討できます。マンションの入居条件に、ペットの種類や頭数の制限や、ルール違反した場合の対応方法などを明記することで、規約を守って居住できる良質な入居者層を集められるでしょう。
まとめ
今話題のペット共生型賃貸住宅は、入居満足度を向上させられる賃貸経営方法のひとつです。家族の一員として「ペット共生」を求めるニーズは高まっています。良質な入居者を集めるための選択肢として検討してはいかがでしょうか。
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