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土地の自己使用で押さえておきたいポイント

最終更新日: 2023.11.28

公開日:2022年4月4日

はじめに

土地の有効活用と言えばすぐに思い浮かぶのは、賃貸マンション等を建設して収益を得ることです。

しかし、自分で農業を営む、また菜園として利用する。そのような自分自身で土地を利用することも自分にとって価値ある利用であれば良いでしょう。

ここでは、そのような自己使用における土地の利用方法のポイントを説明いたします。


>>関連記事:「土地活用の方法16選|運用を行うメリットや実際の進め方

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土地利用の基本的な考え方

動産の営業から「こんなにいい場所なのに、今のままではもったいない。」と、賃貸マンションなどの建設を薦められることもあります。

しかしそうではなく、自分で有効に利用できれば、決して"もったいない"ということはありません。

ガーデニングや家庭菜園、儲けは少なくとも、地域のコミュニケーションの場となるような店舗。それらの価値は直接お金には換算できるものではありませんが、自分や地域の人々にとっての効用が土地の管理に伴うコストを超えるものであれば、十分、有効な土地活用と言えるでしょう。

また、土地に恒久的な建物を建てないことにより、将来、そこに自分の住宅を建てたり、子どもたちに住宅用地として提供することも出来ます。

遊休地の有効利用、それはどれだけのお金の収益を受けるか、という尺度だけではありません。
自分にとって、その土地が心の豊かさを生み出してくれるのであれば、価値のある土地利用となるでしょう。


しかし、そのような個人の思いはあるにしても、日本では土地の利用方法に関して多くの規制があります。
また環境的に家庭菜園などには適さない場所もあります。

特に、相続などで遠隔地の土地を引き継ぎ、普段から管理していない土地のような場合、利用しようと思っても規制や周辺環境のため思っていた利用方法が難しい、となることもあります。

そのような制約を踏まえたうえで、具体的な土地利用について考えてみましょう。

土地の現状と周辺環境

その土地が現状どのように利用されているか?農地や山林などでは利用に制限があります。
地域の自治体等に問い合わせ、農地の転用に許可が下りるかどうか確認してみましょう。

なお、登記簿上の地目で、畑や山林など記されていても、現状が違うことも多いです。現地で確認したことがない土地なら、必ず現地に行き自分の目で確認しましょう。

現状が山林の場合、実質的に利用は困難と言わざるを得ません。樹木の伐採すらも制約を受けることもあります。
同様に農地も、他の用途への転用はかなりハードルが高く、自分で農業を営むのでなければ、農業法人や近隣の農家などに売却、または賃貸し収入を得る、という方法が考えられます。


都市部にある土地の場合、都市計画法の市街化調整区域であれば原則として新たな建造物の建築は難しいです。利用法としては菜園、資材置き場などが考えられます。

市街化区域ではそれぞれ用途地域が決められ、用途には規制がかけられています。工業専用地域には住宅は建造できません。またそれ以外の地域でも、土地に対する容積率や建蔽率などの規制もあります。

さらに、市街化区域では地区計画などで良好な街並みを維持するために、緑地を確保、建物の仕様など細かく規制されている地区もあります。こちらは役所に確認してみましょう。

次に、道路に面していない土地、あるいは面してもその道路の幅員が非常に狭い場合は、そのままでは建物の建築ができない場合もあります。




以上のように、土地の利用、特に建造物の建築と用途は細かく規制されています。
制約条件の範囲内で、その土地と周辺環境からどのように利用することが可能か?そこから選択肢は絞り込まれてきます。

特に住宅の建築では上下水道、電気などの生活インフラの利用に、さらに工事費がかかることもあります。

所有土地に関する注意点として、古くから持っている土地は隣地との境界が不明確なこともあります。山林などのケースは多いですが、都市部でも古くからの街では、このような例もあります。

そのままでは売却は困難になることもあるので、機会があれば確認しておくべきでしょう。



参考:国土交通省 「土地利用計画制度の概要」

土地利用方法を考えるうえで確認しておきたいポイント

本人が納得した土地利用であれば、それは価値のあることです。

しかし後で「こんなことになるのなら、別の選択肢もあったのに...。」という声も聞かれます。

このような後悔を出来るだけ避けるためには、定量面では収益・税金・相続、定性面では周辺環境の変化や自身の健康、それらを出来るだけ具体的に予測し、次世代を含めたライフプランのための懸念事項を検証しておくことが必要です。


ここではどういう点に気を付けて土地利用を考えるべきかをご紹介します。


押さえておくべきポイントは、以下のとおりです。

この土地の使い方として、どんな選択肢があるのか検証する

駅からの距離や住んでいる人たちは家族が多いのか、単身が多いのか、年収などはどうか、周辺の環境はどうかという調査を事前に行い、自分たちが住まうのに適しているか?貸せばどのくらいの賃料が取れるのか?それは居住用か・事業用か?など、使い方としてどんな選択肢があるのかを検証しておくことが必要です。

将来どのようになりたいのかを想像する

例えば、将来は子どもの住宅取得を援助したい、カフェを開きたい、安定した収益を継続的に得たいなど、将来の望みをできるだけ具体的に列挙します。

将来の望みを叶えるための土地利用を考える

例えば、自分でカフェを開きたいが、所有地が店舗に適さないが住むには好立地であるといった場合、その土地には賃貸建物を建てることで家賃収入を得て、その収益を元手に店舗に適した立地で店舗を借りるなど、土地それぞれの特性と自身の望みを上手く組み合わせた土地利用を検討しましょう。

税制や資産承継の観点からも考える

土地の利用の仕方によっては他の利用の仕方と比べ節税効果が低いものや資産承継の観点からリスクとなることもあるようです。
専門家から税効果や資産承継についての見解を確認しておくほうが良いでしょう。


ひとつの事例として次のようなこともありえます。

"子どもの住宅用地として、長年更地として残していたが、話し合ってみると、子どもはそこに住宅を建てるつもりがない。その間の固定資産税や管理費が無駄になった。"


このようなことを避けるためにも、日頃から家族全員で話し合っておくことが必要でしょう。


下記では、自分で土地を利用した場合に、将来を含めて確認しておきたいポイントをご紹介します。

    1. 1.自分で住む住宅を建築する

      その土地が住宅を建築可能な地区であれば、自分で住む住宅を建築することが出来ますが、建蔽率や高さなど規制がありますし、地区計画等でさらに厳しく制限されていることもあります。
      設計段階から設計事務所や工務店と細かく打合せしておきましょう。

      また、住宅建築が可能な土地であっても上下水道、電気などの生活インフラ工事が高額になることもありますので、その工事費も確認が必要です。


      なお、子どもとの二世帯住宅を考える場合、どちらかが家を出ざるを得なくなることも考えられます。

      その場合、空いた部屋はどうするのか?例えば廊下のみでつながっている住宅であれば、廊下を撤去することにより、一方の住宅単独で売却も可能です。
    2. 2.土地を家庭菜園として利用する

      当面利用する予定のない土地で、居住地から通える範囲であれば、とりあえず自分で何か利用、例えば菜園として利用する方法もあるでしょう。

      菜園の場合、電気やガスは不要ですが用水の確保は考えておくべきです。

      菜園であっても、その土地がもともと農地でない限り農地法の適用は受けることは無いです。一方固定資産税も農地としての適用は難しいです。


      土地がかなり広く、自分で利用する範囲を超えていれば、都市部の近郊に限られますが、自治体に市民菜園として利用してもらうことも考えられます。
    3. 3.そのまま更地として

      そのまま更地としていても、収益や効用も生むことはありませんし、税制上の特典もありません。

      メリットは、いつでも利用開始や売却できる、ということかも知れません。

      ただし、更地といっても長期間そのまま放置する場合、雑草除去などの管理作業は必要です。

      また誰かに不法に利用、不法投棄される、ということも考えられます。近隣であれば定期的に確認できますが、遠隔地であれば近くの親類や管理会社に管理を依頼する、というような措置が望ましいでしょう。

ライフプラン実現のために、時には柔軟な発想も

将来は不確実です。

計画したライフプランが大きく変更されることもあります。それらを踏まえ、できれば変化にも対応可能な土地の利用法を考えておきましょう。

住宅の隣の自分の土地に将来子どもたちが家を建てる可能性があったとしても、その土地を売却してしまえばそのようなことは不可能です。
それまでは菜園や駐車場用地として確保しておくことで、子どもたちがそこに住宅を建築しないことが明確になれば、売ることも簡単でしょう。

子どもが同意し二世帯住宅を建てる。しかし、将来との二世帯が住む続けるとは限りません。空いた部分をどうするのか?そんな場合には、間取りや構造を工夫しておく必要があるでしょう。

このように、将来の変化にも対応可能な「不動産を負動産にしないための土地利用」を考えておくことが必要です。

まとめ


まず大事なのは、自己使用も場合によっては有効な土地の活用方法だということ。

そして、自分や家族そして子どもたちのライフプラン。

より良い人生のために土地を利用する。また周辺環境や法的規制。土地の利用には種々の制約が有ります。

そのような制約をクリアする土地の利用方法を複数検討し、その中でライフプランに最も適合する方法を選ぶことになります。

遊休地の土地利用、土地利用には法的規制が多く、自分の土地でもかなり制約を受けます。その土地の立地も踏まえると、利用方法はかなり狭まってくるでしょう。

そして、大事なのは今後の自身のライフデザイン。趣味に活かすのか?また収益を得るのか?

また、相続後の事も考えるべきでしょう。相続税対策も慎重に考えないと、相続協議がうまく進まない、という事も考えられます。不動産を相続税対策にと考えている方も多いでしょう。

しかし相続税対策よりも、相続人全員が納得するような公平な相続が優先事項です。

土地の利用可能方法、自身のライフデザイン、子どもたちへの相続、以上の3点のバランスを考えておくことが、より良い土地利用と言えるでしょう。

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執筆者プロフィール
NPO法人北海道未来ネット 代表理事 有田 宏

マイアドバイザーR
金融機関勤務を経てFPに、2005年"北海道未来ネット"設立。2021年より代表理事。
主に、金融資産、住宅ローン、相続などについて講演や執筆・相談などで活動中。
趣味は音楽鑑賞、主にクラシック・ジャズ。クラシックはどちらかと言えば古典派。
好きな事、学校の授業でいえば、数学、物理、地学、地理、歴史関係に興味が有ります。

【保有資格】
・CFPR、1級FP技能士

■監修者プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
佐藤 益弘

マイアドバイザー®
Yahoo!Japanなど主要webサイトや5大新聞社への寄稿・取材・講演会を通じた情報提供や、主にライフプランに基づいた相談を顧客サイドに立った立場で実行サポートするライフプランFP®として活動している。
NHK「クローズアップ現代」「ゆうどきネットワーク」などTVへの出演も行い、産業能率大学兼任講師、日本FP協会評議員も務める。
【保有資格】CFP®/FP技能士(1級)/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)

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