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当社開発の2×4工法の新工法が林野庁「都市木造建築実証事業」に採択
日本住宅・木材技術センター主催の「都市木造建築実証事業 成果報告会」にて発表しました。技術・サービス
大東建託が開発した枠組壁工法(以下、2×4工法)の技術案が、20XX年X月、構造振興(株)および(公財)日本住宅・木材技術センター(以下、住木センター)が主催する「都市木造建築技術実証事業」(林野庁の補助事業)に採択されました。
この技術は、建物の天井や床を構成する「根太」に関するもので、スケ空間の自由度を広げることが可能となります。
2024年3月7日には、技術案に関するさまざまな実証実験の成果を、TKPガーデンシティPREMIUM神保町にて開催された「都市木造建築技術実証事業の成果報告会」で発表しました。
当日は多くの出席者に加え、報告会の映像をライブ配信による多数の視聴者がいるなか、当社の技術監理部次長である南部が発表を行いました。
この技術は、建物の天井や床を構成する「根太」に関するもので、スケ空間の自由度を広げることが可能となります。
2024年3月7日には、技術案に関するさまざまな実証実験の成果を、TKPガーデンシティPREMIUM神保町にて開催された「都市木造建築技術実証事業の成果報告会」で発表しました。
当日は多くの出席者に加え、報告会の映像をライブ配信による多数の視聴者がいるなか、当社の技術監理部次長である南部が発表を行いました。
発表者:技術監理部 次長 南部佳央
〇都市木造建築技術実証事業について
非住宅・中高層分野の建築物における木造化・木質化、2×4工法や木質パネル工法等の普及、建築物の省エネ性能の向上に伴う重量化等への対応やリフォーム等による長寿命化など、様々な目的に向けて、建築物における実証を通じて、
高い普及性が見込まれる新たな技術等の開発や再検証・改善を行う事業についての提案を募ります。
その事業の過程により、新たな発想を引き出すとともに、普及のための課題点やその解決方法を明らかにし、具体的な需要につなげることを目的としています。
高い普及性が見込まれる新たな技術等の開発や再検証・改善を行う事業についての提案を募ります。
その事業の過程により、新たな発想を引き出すとともに、普及のための課題点やその解決方法を明らかにし、具体的な需要につなげることを目的としています。
〇開発コンセプト
今回開発した大スパンの根太は、特別な技術を必要とせずに、一般材料を用いることで高い汎用性をコンセプトに開発しました。
2×4工法は一般的に規格化された構造用製材が使用され、床組は主にツーバイテン材(以下、210材)が採用されます。
2×4工法は一般的に規格化された構造用製材が使用され、床組は主にツーバイテン材(以下、210材)が採用されます。
一般的に流通している製材の長さは5.5m程度であり、この製材長さが実質として空間スパンの限界となっており、スパンの上限を大きくするにはトラスなどの技術を用いる必要があります。
しかし、それらの技術は製材の製造者が限られていることや壁との接合や取り付けが難しくなること、そして、導入コストが高いことが要因で一般的に普及されているとは言えません。
当社では、このような背景から今回の「重ね210根太」の技術開発を行いました。
しかし、それらの技術は製材の製造者が限られていることや壁との接合や取り付けが難しくなること、そして、導入コストが高いことが要因で一般的に普及されているとは言えません。
当社では、このような背景から今回の「重ね210根太」の技術開発を行いました。
〇重ね210根太の構成
「重ね210根太」は5.5m程度のランバーに追加材を合わせて、材長が6m程度となるように形成しています。
重ね方は接合部が交互に配置されるよう1層目の接合部に2層目の材料をラップさせ、さらに3層目、4層目といった形で交互にラップさせて構成しています。
従来の施工法が出来るよう特殊な金物は使用せずにそれぞれを釘打ちで留めており、接合部は補強のために帯金物とビスで施工しています。
重ね方は接合部が交互に配置されるよう1層目の接合部に2層目の材料をラップさせ、さらに3層目、4層目といった形で交互にラップさせて構成しています。
従来の施工法が出来るよう特殊な金物は使用せずにそれぞれを釘打ちで留めており、接合部は補強のために帯金物とビスで施工しています。
〇重ね210根太の実験
本試験で要求される性能を満たす「重ね210根太」を設計するため、機械を用いて荷重をかける構造実験により安全性を確認します。留め付ける釘の本数やピッチ、補強金物の留め方など様々なパターンを検討し、本試験での仕様を確定するため、(株)ストローグの試験場で事前試験を行いました。
事前試験では、要求性能が確保するだけでなく、釘打ちだけの施工で行える様々な補強仕様を試行錯誤のうえ、確定しました。
事前試験では、要求性能が確保するだけでなく、釘打ちだけの施工で行える様々な補強仕様を試行錯誤のうえ、確定しました。
写真:ストローグ試験場 実験の様子
本試験は、第三者機関の(一財)建材試験センターで行い、事前試験で確認していた要求性能を満たしていることを確認し、実験は成功しました。
写真:建材試験センター 実験の様子
本試験の様子は、住木センターの事務局をはじめに、有識者で構成される検討委員(山辺豊彦様)や林野庁の方々が立ち合い、本技術の実験概要の説明を行いました。
特殊な技術が不要で、誰もが施工出来るという点や接合部の補強が上手く出来ている点などについて、好評をいただきました。
特殊な技術が不要で、誰もが施工出来るという点や接合部の補強が上手く出来ている点などについて、好評をいただきました。
写真:建材試験センター 委員会立ち合いの様子
〇商品への導入に向けて
「重ね根太」は2×4工法建築の長期利用を念頭に開発し、将来的なライフスタイルの変化、居住ニーズの変化等に対応する「スケルトンインフィルの空間」の実現につなげることができます。
今回の実証事業において、一般的な規格材であっても「重ね210根太」により、構造耐力を満たした長スパンの床組みで大きな内部空間の建物を計画できることを確認できました。
当社は今後、この「重ね210根太」の技術を実際の賃貸建物に導入できるよう、継続して研究開発に取り組んでいきます。
今回の実証事業において、一般的な規格材であっても「重ね210根太」により、構造耐力を満たした長スパンの床組みで大きな内部空間の建物を計画できることを確認できました。
当社は今後、この「重ね210根太」の技術を実際の賃貸建物に導入できるよう、継続して研究開発に取り組んでいきます。