サステナブログ

自治会にDXを!「My 自治会」アプリって?!

みなさんは「自治会」や「町内会」と聞いて、何を思い浮かべますか?
餅つき大会などの地域イベント、回覧板などの地域情報共有、防犯・防災パトロールなどの安全・安心なまちづくり運動・・・自治会の活動は多岐にわたり、私たちの暮らしには欠かせません。そんな自治会ですが、現在、加入率の低下や担い手不足といった深刻な課題を抱えています。

今回のサステナブログでは、自治会の現状と課題に迫るとともに、 大東建託グループの自治会支援に向けた事業をご紹介します!

そもそも自治会って何?

自治会・町内会(以下、自治会と呼びます)とは、自分たちが暮らす地域を安全で安心な住みよい街にするために、その地域に暮らす人々によって自主的に運営されている自治組織です。
自治会は、回覧板や掲示板などを通じて行政からの情報伝達を行う一方、地域住民から行政機関への要望を集約するなど、行政と地域住民とのパイプ役を担っています。また、防犯・防災活動や環境活動など、行政と連携し、地域の安心・安全な暮らしを支える役割を果たしています。

出典:江戸川区役所 町会・自治会って、どんな組織?どんな活動をしているの?

自治会の現在、そして課題とは?

地域の安心・安全な暮らしに欠かせない自治会ですが、いろいろな調査を見てみると、多くの課題を抱えていることが分かります。

自治会の担い手不足と加入率の低下

内閣府が実施したアンケート※によると、自治会の課題として最も多かった回答が「役員・運営の担い手不足」で86.1%、次いで「役員の高齢化」が82.8%でした。

また、2010年に78.0%であった自治会の加入率は、2022年には71.7%と、10年間で6.3ポイントも低下しています。
これらの要因として、共働き世帯や単身世帯が増え、仕事と自治会業務を両立が難しくなったこと、自治体活動への参加機会が減り、自治会参加に対する魅力が低下していることなどが挙げられています。
※内閣府男女共同参画局「持続可能な自治会活動に向けた男女共同参画の推進について(平成29年3月)」

回覧板や集金の負担

広島市が自治会に対して行ったアンケート※によると、自治会活動の広報手段は、回覧板が91.6%、掲示板が61.5%と回答比率が多い一方で、WEBサイトやSNS、メールといった電子媒体は、合わせて10%未満に止まる結果となりました。

出所:「広島市町内会・自治会等実態調査報告書(令和3年5月)」

担い手不足の自治会にとっても、仕事で忙しい住民にとっても、自らの足で各家庭を経由する回覧板や集金は、大きな負担となります。また、地域コミュニティの希薄化が進み、コロナ禍を経た現代において、対面での回覧板や集金の受け渡しに抵抗やストレスを感じてしまう人も多いことが考えられます。

若者や新住民の意思表示・反映がむずかしい

岐阜県関市が行った調査※によると、自治会参加のために必要なこととして、時間や業務負担の課題に加え、「強制的・閉鎖的な雰囲気をなくす」「自由に意見が言える場を作る」「女性、若者、子どもが広く参加できる機会をつくる」と回答した方が、合わせて28.1%となっています。同調査の自由意見に目を向けてみると、「若い人や新しく来た住民が参加しづらく、意見も言いづらい」「昔からの地域と新しい住民では習慣や感覚の違いが大きい」など、特に若年層や新住民の意見が出しにくい現状であることが推察できます。
※出所:岐阜県関市「西部まちづくりアンケート」(2015年)

これらの課題を解決するための1つのキーワードが、「地域活動のデジタル化」です。本アンケートにおいても、多くの市区町村が「回覧板の電子化」や「災害時における安否確認」などにおいて、自治会業務をデジタル化することが有効であると考えています。

出典:総務省「自治会等に関する市区町村の取組についてのアンケート調査」

このような背景から、大東建託では、自治会運営をデジタルでサポートする無料アプリ「My自治会」を開発しました。

「My自治会」アプリはどんなもの?

「My自治会」は、自治会運営の効率化と、自治会役員と地域住民とのコミュニケーションを高め、地域活動の活性化をサポートするアプリです。
機能を「電子回覧板」「アンケート」「自治会費の電子決済」の3つ集約することで、地域に住まう誰もが使いやすいアプリを目指し開発され、2022年より全国での試行運用を開始しました。

試行運用の際に届いた、利用者の声

  •  自治会に特化したアプリで機能もシンプル。高齢者にも説明がしやすく、使いやすい
  • アンケート機能は、自治会での決議やイベントの出欠確認だけでなく、災害時の安否確認にも利用できそう
  • 回覧板を待つ必要がなく、情報が平等に届いて良い
  • 回覧板に対しコメントができるので、会合などで意見しづらい人の声を拾い上げることができそう
  • オンライン集金は、役員の負担軽減、集金時間の効率化だけでなく、手間をかけて申し訳ないという気持ちも軽減されて良い
  • オンライン集金にかかる手数料10%は高く、導入に踏み切れない
  • 自治会規模の小さい自治会では、少額でも年会費を捻出するのに苦労するので、年会費が必要だと導入に踏み切れない

使用者の声を受け、試行運用時から開発までに至る変更点を開発者に聞いてみました!

当初は災害情報サイトや住民間コミュニケーションツールなど、他社運営アプリと同様の機能を搭載することも検討していましたが、実際の使用者の声を聞いて、多機能より、誰でも使いやすくシンプルなこと、イベントなどの実質的なコミュニケーションに力を入れる時間を確保したいことが分かりました。また、試行運用の際にいただいたご意見を踏まえ、当面の年会費を無料とする、オンライン集金にかかる手数料を10%から5%に引き下げる、スマホがない方でもアクセスできるWeb版を構築するなどの改良を行い、2023年12月より全国運用を開始しました。

今後、My自治会アプリを使用していただき、「自治会は大変そう」という印象が変わり、参加者が増え、自治会や地域の活性化に貢献できると嬉しいです。My自治会アプリは、当社グループパーパスの通り、人とひと、人と地域のつなぐ、地域活性化のサポーターとしての役割を果たしていきます!

社会変化に伴うDX推進を

コロナ禍を経て、社会のデジタル化が急速に進展した今日。自治会業務においてDX化を進めることは、情報格差やサービス格差をなくすことに繋がり、ひいては、SDGsが目指す「誰一人取り残さない社会」の実現に繋がります。
当社は、今回ご紹介した「My自治会」アプリをはじめとした暮らしを支える情報・デジタルサービスの提供により、誰もが住みやすく、安心で、魅力ある街づくりに貢献していきます。

「My自治会」アプリ

推奨環境
・Android 8.0以上
・iPhone iOS14.0以上(iPhone6s以上)
※ App StoreはApple Inc.のサービスマークです。
※ iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
※ iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
※ Android,Google Playは、Google Inc.の商標または登録商標です。

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