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不動産の取得・保有・売却でかかる税金

公開日: 2022.10.28

最終更新日: 2023.07.28

土地や建物といった不動産には、取得時、保有期間中、売却時、贈与時や相続時など、さまざまなタイミングで税金が発生します。

土地活用を行っている方は税務処理や節税について税理士などの専門家のサポートを受けている方も多いですが、土地活用の検討を始める場合には、自身でこれらの税金について基本的な知識は持っておきましょう。



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1.不動産の取得時にかかる税金

土地や建物を新たに取得する場合、土地の売買契約や建物の建築請負契約を締結しますが、契約書に『印紙税』がかかります。原則として契約書に記載された金額に応じて定められた印紙を契約書に貼付することで納税します。


また、自らの所有権を第三者に対抗するためにも登記することが重要ですが、登記する場合は『登録免許税』が課税されます。

課税標準(税額計算の基礎となる金額)固定資産税評価額となります。

建物の所有権保存登記は、原則は0.4%の税率が適用されます。購入に伴う所有権移転登記は、税率2%です。自己の居住用の建物の場合は軽減税率の適用がありますが、賃貸住宅には適用はありません。

1-1.軽減措置

軽減措置とは、一定要件に該当する不動産を取得した際に、必要書類と一緒に申請することで不動産取得税が軽減される措置のことをいいます。
取得した不動産が新築住宅、中古住宅の場合 住宅用の土地の場合
(建物の固定資産税評価額ー控除額)×3%=税額 (土地の固定資産税評価額×1/2×3%)?控除額=税額
控除額は、新築住宅か中古住宅かと新築された日によって異なり、新築当時の軽減額?1,200万円です。 控除額は45,000円もしくは(土地の評価額の1?当たりの単価×1/2)×(住宅の床面積(?数)×2)×3% のうちで金額が大きい方になります。

土地の購入に伴う所有権移転登記の場合は、原則として税率2%ですが、平成29年3月31日までは税率1.5%が適用されることになっています。

土地や家屋を取得する場合は、さらに『不動産取得税』も課税されます。原則として税率は4%ですが、土地を取得した場合は3%の軽減特例があります。

また、新築賃貸住宅取得の場合も3%の軽減税率が適用されます。課税標準は、原則として固定資産税評価額が使われることになっています。
固定資産税評価額とは・・・固定資産税を課税するための基礎となる評価額のことです。1月1日の現況に基づき3年に1度評価替えが行われます。
固定資産税だけでなく、登録免許税、不動産取得税、相続税などの課税標準としても使われます。

不動産取得時にかかる税金印紙税契約書に課税、記載された金額に応じて印紙貼付で納税登録免許税

登記する場合に課税

1.建物保存登記 0.4%

2.売買移転登記 2.0%

3.土地売買移転登記 1.5%(平成29年3月31日まで)

不動産取得税不動産取得時に課税、土地・新築賃貸住宅3%の軽減税率を適用

2.不動産の保有時にかかる税金

土地や建物を保有している場合、毎年、固定資産税都市計画税が課税されます。

固定資産税は標準税率1.4%、都市計画税は制限税率0.3%とされ、課税標準は固定資産税評価額です。

ただし、住宅用地については、固定資産税・都市計画税ともに軽減措置が設けられており、建物については固定資産税のみ軽減措置が用意されています。

2-1.固定資産税・都市計画税の軽減について
種別 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地(200?以下の部分) 課税標準 ×1/6 課税標準 ×1/3
一般住宅用地(200?を超える部分) 課税標準 ×1/3 課税標準 ×2/3
新築住宅の建物 ※1 課税標準 ×1/2 なし

※1 平成30年3月31日までに新築した住宅が対象です。


賃貸住宅経営を行っている場合は、賃貸事業から生じる所得は、不動産所得として所得税、復興特別所得税、そして住民税の課税対象となります。

所得税における不動産所得は総合課税の対象とされ、他の総合所得と合算され超過累進税率が適用されます。所得に応じ、5%から45%の税率が適用されます。住民税は不動産所得の10%が課税されます。


ただし、青色申告特別控除が使えたり、不動産所得が赤字になった場合は他の所得との『損益通算』が活用できたりします。給与所得と違い確定申告する義務がある点には注意が必要です。


また、住宅ローンを組んだ場合は、住宅ローン控除を活用して節税することもできます。

不動産の保有時にかかる税金
固定資産税 土地・建物の保有に課税、標準税率1.4%
都市計画税

土地・建物の保有に課税(都市計画区域に限る)、制限税率0.3%

所得税 不動産所得(総合課税)、超過累進税率5%?45%
住民税 不動産所得(総合課税)、税率10%

3.不動産の売却時にかかる税金

土地や建物を売却して利益が出た場合は、所得税などが課税されます。注意すべき点は、不動産の保有期間によって適用される税率が変わることです。

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は、長期譲渡所得に対して所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%が課税されます。

5年以内の場合は、短期譲渡所得としてそれぞれ30%、9%、0.63%と長期譲渡の場合に対して高い税率で課税されます。


居住用不動産を譲渡した場合は、「譲渡所得から3,000万円を控除できる特例」、「買換えの譲渡益を繰り延べる特例」、「譲渡損失について損益通算や繰越控除を認める特例」など様々な特例が使える場合があります。

特例の適用を受けるためには、所有期間や住宅ローンの有無、買換え資産の床面積などの要件がありますので適用の有無について専門家に相談するとよいでしょう。



不動産の売却時にかかる税金
所得税

売却益に対する税率

長期譲渡(所有期間 5年超)15%

短期譲渡(所有期間 5年以内)30%

住民税

売却益に対する税率

長期譲渡(所有期間 5年超)5%

短期譲渡(所有期間 5年以内)9%



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4.不動産の相続・贈与時にかかる税金

不動産の贈与を受けた場合は、贈与税が課税されます。基礎控除は110万円です。
特例措置としては20年以上の婚姻期間がある配偶者への居住用財産を贈与する場合は2,000万円まで非課税となります。

また、相続時精算課税制度などもありますので、適用を受けられる場合は積極的に活用することをおすすめします。


また、相続時には相続税が課税されます。相続税評価額は、原則として、土地は路線価、建物は固定資産税評価額でされますが、いずれも時価よりは低い評価額となるのが一般的です。

相続税の基礎控除は600万円に法定相続人の数を乗じた金額と3,000万円を合計した金額となります。最高税率は55%になっています。

また、小規模宅地等の特例では、居住用の土地の場合は評価額の80%、アパートの敷地の場合は評価額の50%が軽減されますので、専門家に相談の上、積極的に活用して節税することをおすすめします。

保有税や相続税の対策を立てるためにも、土地や建物にかかる税金と軽減制度を、しっかりと押さえておくことが大切です。

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