LAB

家族のカタチラボ

vol.3会議中 「賃貸×定住」の夢は叶う?

~前回までのおさらい~

賃貸住宅の入居者、特に20代、30代のファミリー層では、できることなら長く住みたいと思っているのに、現実的には引っ越しせざるを得ない家族が増えているようです。長く住みたい理由は、引越しに伴う経済的負担を減らすことのほかにも、住み慣れた場所、土地勘のできた場所でのつながりや地縁を大切にしたい、といった考えがあるようです。結婚や出産で家族が増えて部屋数が足りなくなったときどうするか。住み続けたいけど住み続けられない、そんな悩みを解決できる賃貸住宅の可能性を探っていきます。

見えてきたミライの課題

ここは、賃貸住宅未来研究所の会議室。所員の面々が、新しい賃貸住宅開発の方向性を決めるために膝をつき合わせて、熱い論議を交わしています。テーマは

ライフステージライフスタイル の変化があっても

住み続けられる部屋が欲しい

ニーズにしっかり応えられる賃貸住宅の扉を開くカギは、果たして見つかるのでしょうか?

家族の成長に
住まいはどう応えるか

所員K

我が家は最近子供が生まれて、暮らしがずいぶん変わりました。子供が小さいうちはまだ大丈夫と思っていましたけど、ベビーベッドやらなにやらモノが増えて、部屋が片付かなくって、もうどうしたらいいのか…。

所員N

いきなりリアルだね。まぁ、子供が増えたり、大きくなったり、いつまでも川の字になって寝るって訳にはいかないんだよね。

所員K

解決方法って無いんですかネ?

所員O

カーテンや家具で、パパッと間仕切りしたらええやん。パーティションとかね。

所員M

え~、それって居心地は良くないですよね、見映え的にも。簡易的すぎて。

所員N

リビングで勉強する子供は成績が伸びるっていう説もあるけど、少なくとも寝室は子供たちの成長にあわせて別々にしていきたいよね。そこが一番のネックなんじゃない?

ライフステージの進行を考えると
間取りを増やすのは必然

模様替えを超える
スタイル替えに

所員K

Oさんのお宅は、ご夫婦お二人で住まわれてますよね?お子様が巣立った後のお宅って、もう部屋数の問題ってなくなりますか?

所員O

そうでもないな。お互い、それぞれの時間を尊重したいというかね…。

所員M

関係がヒンヤリしてきた!?

所員O

そうそう~…なわけないやろ。四六時中一緒にいるより、自分だけのスペースを持っていた方が上手くいくって話や。

所員N

夫婦仲はともかく、生活のスタイルも時間がたつと変わってくるよね。趣味を持ったり、仕事のための書斎的なものが必要になったり。

所員K

私も趣味で息抜きしたいわ。

所員M

5~6年も住むと、部屋の中の景色が一緒というかね。模様替えといっても基本的には家具の配置換えや新しい家具の買い足しだから、根本的な解決策ではないような気がする。

所員O

そうや。1LDKが2LDKになるとかね。要するに僕の部屋が欲しいねん。

所員K

子供がいてもいなくても、空間を上手に仕切るアイデアが欲しいわね。

「間取り替え」が
カンタンにできる部屋に

寝室・リビングを
どう変えるか

所長

20代、30代の若いファミリーが求めている新しい賃貸住宅像について、議論してきたけれど、「長く住む」「定住」といったテーマについて、私たちの商品にどうつなげていったらいいだろうか。

所員M

まず考えなくてはいけないのは、必要な広さの確保と家族の成長やライフスタイルにあわせて、スペースをどう変えていくかということだと思います。

所員N

今までは、引越しがその役を担ってきたけれど、そうしたくない人たちに対してどんな部屋を提供できるかということだね。

所員K

“間仕切りのない大きなワンルームを工夫しながら暮らす”というのは、ひとつのスタイルだけども…。

所長

でも未来研究所としては、まず寝室や個室の変化を考えて、それに伴って共有空間(リビング)の在り方や、間仕切り、バランスを変えるという方向で考えてみるのはどうかな。

所員O

そして、夫婦の在り方について…。

全員

……………。

所員K

夫婦関係はともかく、水周りや玄関、階段は動かせないという前提で、残りの空間を仕切りなおすという感じですね。なんか光が見えてきたような。

所員M

それがコストをかけずに実現できたら、賃貸住宅の「変えられない」「動かせない」というイメージを転換することができるかもしれないですね。

所長

リフォームやリノベーションで部屋を作り変えるのではなく、また、模様替えでお茶を濁すのでもなく、「間取りをアレンジする」って発想が必要かもしれないね。

所員O

できれば、嫁の性格もアレンジする~みたいな。

全員

しつこい!

個人空間と共有空間の
バランスを変える

新しい賃貸住宅のコンセプト

新しい部屋作りに向けて、所員の考えが固まってきました。
一言でまとめてみると、開発のイメージは

間取りをフリーに!