7月30日に開幕したHOUSE VISION2 2016 TOKYO EXHIBITION。「賃貸空間タワー」にもたくさんの方にご来場いただき、「すばらしい」「住んでみたい」といった感嘆の声を次々といただいています。建築の醍醐味は何と言っても実際に足を運んで実物を体で感じることにありますが、とりわけ従来の集合住宅の常識を破った画期的なライフスタイル提案をする「賃貸空間タワー」は、会場でその空間を体感していただいてこそ、その真価をご理解いただけます!! 会期は8月28日まで。ぜひ会場にお越しいただき、新しい賃貸ライフを体験してください。
今回は、「賃貸空間タワー」の魅力を藤本壮介氏の生の声でお届けするとともに、見学時のチェックポイントをご紹介します。
「賃貸空間タワー」は、17m×16mの敷地面積に、8戸11人の住人を想定して設計。会場ではその周辺部分(主に個人の居住スペース)を切り取り、一まわり小さい12m×13mの大きさが実際に展示されています。ここでは、その個々の空間をご紹介しますが、実は本当に見ていただきたいのは、これらの空間がどのようにつながり住宅として機能するか。つまり、共有スペースを活かすといっても、単なるシェアハウスとはまったく異なるスタイルであるという点です。ポイントは、占有空間を最小化し共有空間を最大化することによって生まれた新しい住み心地と、時に共有、時に占有となる柔軟性の高いスペースを新たに設けることで、空間的・時間的シェアスペースの拡張を図った空間づくり。こればかりは実際に体験していただくしかありません!
個人のスペースは、ベッド、収納、トイレだけ。生活の最低限の要素をまとめた、7~16m²の小さな空間です。
交流の中心となるのは、広々としたダイニングキッチン。住人みんなで共有すれば、高機能の調理器具を揃えた、贅沢なキッチンを手に入れることができます。食事をするだけでなく、友人を呼んだり、仕事をしたり。カフェのような距離感で、気楽に過ごすことができます。
お年寄りたちが庭いじりを楽しむ植栽。畑を借りて、好きな作物を育てることも。
実はお風呂を使うのは、1日のうちの限られた時間だけ。共有スペースにすることで、最新の浴室機能を備えた広々贅沢なバスルームが手に入ります。
お客さんを招いた日はこちらへ。利用していないときは、民泊として。
個人の本棚を集約させれば、ひとつの大きな図書館に。本を通して趣味や関心ごとを共有できます。
さまざまな大きさの空間を、スクエアな箱に収めるのではなく、さまざまな大きさの空間の棚を、少しずつずらして置くことで、階段、廊下、テラスといった共有スペースが生まれます。
開幕初日の7月30日に行われた藤本壮介氏のトークイベントの様子を、ノーカット動画でご紹介。「賃貸空間タワー」だけでなく、世界を舞台に独創的な視点で新しい住宅のあり方を追求する藤本氏の発想、方法論に、参加された方々もどんどん引き込まれていっていました。参加できなかった皆さん、必見です!