温故知新 ~未来へのバトン~ 第3回: 「鉄筋コンクリート造」商品の歴史<後編>

鉄筋コンクリート造商品の誕生から見る、大東建託の挑戦の軌跡

技術・サービス

賃貸住宅商品の開発者とともに大東建託の商品開発の歴史を振り返る「温故知新 ~未来へのバトン~」。第3回目は「鉄筋コンクリート造(以下、RC造)商品の歴史」をテーマに、これまでの大東建託のあゆみや商品開発における思い、そして創業50年目を迎えた大東建託が目指す「賃貸住宅の在り方」を紐解きます。

■第3部 : 誰にでも挑戦できる場所がある

今村:戸田さんから見て、大東建託の商品開発の魅力はどのような所にあると思いますか。


ーー戸田:中途入社して間もない頃、先輩のスピーチで「できるかできないか分からなくても、とりあえずやってみよう」という言葉がありました。それを聞いて、この会社は面白いことに取り組んでいるなと感じた記憶があります。その言葉で色々なことに挑戦する勇気をもらいました。実際に前職と比べて当社の商品開発現場は変わっていて、一人ひとりのアイデアを活かした面白い挑戦がたくさん見られます。

例えば、正八角形の形をしたRC造商品「オクタージュ」は、形そのものにチャレンジ精神を感じます。実現には至りませんでしたが、八角形の形をうまく活かした間取りがとても興味深かったです。また、前回「アンダー10」で紹介したライルシリーズの「ライルフィット」は、一般的な玄関スペースがありません。玄関ドアを入ると床はタイル張りになっていて、多目的なラウンジ空間になっています。これまでの居住性に囚われない新しいライフスタイルの提案だったなと感じます。自分自身の思いでどのようなことにも挑戦できるのは当社の商品開発の魅力ですね。

オクタージュ(2011年)

ライルフィット(2012年)

今村: 八角形の商品があったとは知らなかったです!「ライルフィット」は女性目線のアイデアが沢山詰まった商品ですよね。ここから働き女子のくらしを応援する「女子ゴコロ100%プロジェクト」が発足し、女性社員を中心に既成概念にとらわれないコンセプトルームの開発や、女子ゴコロアイテムも生まれ、現在も入居者様のライフスタイルに寄り添うアイテムとして商品開発に活かされていますね。

■第4部 :未来への架け橋—これからの未来へ、つないでいきたいこと

後輩社員へ向けて、伝えていきたい思いとは・・・

戸田:まず第一に、私たちは常にとても困難な課題に挑戦していることに自信を持っていて欲しいです。賃貸経営の商品開発は、オーナー様だけでなく、入居者様や管理・運営も含めた「三方よし」を考慮する必要があります。

私は前職で賃貸住宅以外の設計経験もありますが、様々な制約がある中でそれぞれの要求を満たす商品を開発することは、とても難しい課題だと実感しています。自分自身の導き出した「解(課題に対する解決策やアイデア)」が多くの人の暮らしを支えることにつながっています。「考える」ことにこだわり、プライドを持ってしっかりと自身の信じる「解」を創り出していって欲しいなと思っています。

今村:すごく共感しました。私も「とにかくまずはやってみる」という気持ちでいつも仕事に取り組んでいます。特に設計業務は単に教えてもらうだけではなかなか理解できないため、実際に現場を見たり、手を動かしながら学ぶ必要があります。

新入社員でも一から全てを担当するため、情報を収集しながら知識を身につける姿勢が欠かせません。もちろん、教わって学ぶ環境も大事だと思いますが、経験から学び知識を得て成長するためには、私たち自身が「何を考えて行動するのか」を意識していなければならないと日々感じながら実践しています。

 <今村さんが設計を手掛けたオーナー様邸>
モノトーンを基調とした外観に木目調の軒天(軒裏天井)を組み合わせ、和モダンな雰囲気を演出。 夜にはライトアップによって照らし出された陰影が、建物の表情を豊かに彩ります。

外観

玄関アプローチ

戸田:「どのような人が住むのか」「その人にどのような暮らしを提供できるか」という視点で考える事は、商品開発にも特注物件の設計にも共通しています。

今村さんが担当した建物には、女性ならではの視点でデザインされた細やかな配慮が見受けられます。これも今村さん自身の「解」であり、価値観の一部ですよね。私たちが提供する賃貸住宅は、お客様の暮らしを支える大切な役割を果たしています。これからも、入居者様のライフスタイルに寄り添う快適な暮らしの実現ができるよう、一つ一つの建物に心を込めて取り組んでいってください。


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