大東建託

環境への取り組み

「脱炭素社会」の実現に向けて

 地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量は増加の一途をたどり、30年前と比較して約60%も増えていると言われています。2015年12月に採択された「パリ協定」には、温室効果ガス排出を実質ゼロを目標とする「脱炭素化」が盛り込まれ、世界の気候変動対策は、温室効果ガス排出を抑制するだけの「低炭素社会」から実質ゼロにする「脱炭素社会」へ移行しつつあります。大東建託グループは、賃貸住宅事業における温室効果ガス排出量の削減を進めるとともに再生可能エネルギーの普及促進などを通して「脱炭素社会」の実現を目指していきます。

省エネ性能と温室効果ガス固定効果を
併せ持つCLT工法の導入

当社グループでは、新しい木造建築材であるCLT(Cross Laminated Timber/クロス・ラミネイティド・ティンバー)に着目し、オリジナルのCLT工法を確立して新規建築物件に積極的に導入していきます。
CLTは、多孔質で断熱性能が高い木板を互いに直角に交わるように積層接着した厚型パネルです。熱伝導率が極めて低く、外壁の構造躯体に使用した場合も断熱材を必要としないほどの断熱性能を持つ、省エネ住宅に最適な建材です。また、従来は建築材として適さなかった細い木や節の多い木を有効活用することができ、森林の健全な循環に寄与します。さらに木材は内部に温室効果ガスを固定することから、鉄筋コンクリート造よりも、地球温暖化防止に貢献できます。また、建物を解体する際にも、鉄筋コンクリート造と比較して、温室効果ガスの排出を抑制した解体が可能です。解体された木材はチップ化することにより燃料資源としてのリサイクルも可能であるため、ライフスタイル全体での環境負荷削減効果を期待できます。
独自のCLT工法を開発するとともにCLT一貫供給体制を構築することで、日本で初めてCLT中層集合住宅の商品化を実現し、2019年10月より一部地域にて先行販売を開始します。

CLT商品の外観(イメージ図)
CLT商品の外観(イメージ図)
CLT建築材
CLT建築材
温室効果ガス削減効果の「見える化」

CLT中層集合住宅の開発にあたっては、CLT工法による温室効果ガス削減効果を分析するため、県立広島大学の小林謙介研究室の協力のもと鉄筋コンクリート造との定量的な比較における「建設時の温室効果ガス排出量」を検証しました。同時に、木材利用による住宅への「炭素貯蔵効果」および、森林更新の促進による炭素固定量を示す「森林更新効果」の検証を実施し、CLT工法による温室効果ガス削減効果を「見える化」しました。

温室効果ガス削減効果の「見える化」

検証の結果、鉄筋コンクリート造集合住宅と比較してCLT集合住宅では、建設時に排出される温室効果ガスを約15%削減できることが分かりました。また、同規模のCLT集合住宅1棟に約120t-CO2を固定化できる効果があり、さらに使用したCLTと同量の木を新たに植林すると仮定した場合、同じ量の温室効果ガスを固定化する効果があると考えています。

木材活用による環境保全効果

建物の主要構造材として温室効果ガス(二酸化炭素)を吸収し固定する木材を活用することは、地球温暖化防止に貢献するとともに、森林資源を適切に利用することによって森林環境の循環を促進させ、健全な森林環境の維持・再生にも貢献します。
大気中の温室効果ガス削減において、森林はその吸収源となり地球温暖化の防止に大きな役割を果たしています。木の温室効果ガスを吸収・固定化する効果は伐採、加工された木材になっても継続されます。
また、適正量の木材の活用を通して、豊かな森林の循環を生み出すことで、そこに棲む生物の多様性の保全にもつながります。当社グループでは、生態系や生物多様性に悪影響を及ぼす恐れのある木材を使用しないよう努め、環境と社会に配慮した木材の活用に努めています。

木材活用による環境保全効果